環境経営推進体制
経済発展にともない私たちのまわりには気候変動や水リスク、海洋プラスチック問題など、さまざまな環境問題が発生しています。
世界は脱炭素化や循環経済などに向けた動きを加速させ、企業に対してもこれら環境問題を解決する活動を期待しています。
企業は、変化する社会動向を先読みし、環境経営の方向づけや目標を達成するための戦略策定が必要となります。また、グローバルで活動を展開するためのPDCAサイクルの実践も不可欠です。クボタグループは今後も社会の発展と地球環境保全に貢献する環境経営を支える体制を強化していきます。
組織体制
2014年度より「環境経営戦略会議」を設置し、経営層主導の推進体制による戦略的で独自性のある環境経営の実現を図ってきました。2021年度からは、環境関連も含めたESG視点における経営戦略を強化するため「KESG経営戦略会議」を発足しました。また、グローバルで環境経営を推進していくため、「環境管理担当責任者会議」を日本、中国、アジア、北米、欧州の地区ごとに展開しています。
- 環境プラントの運転やメンテナンスを事業として行っている拠点
KESG経営戦略会議
「KESG経営戦略会議」は経営層がクボタグループのESG視点の課題や対応戦略を検討するための会議で、原則年4回開催しています。
ここでは、気候変動などの地球環境問題や事業環境をふまえて、環境保全に関する中長期目標や重点施策など、クボタグループの環境経営の中長期的な方向性を審議し重点的に取り組むべき事項や計画を決定しています。環境関連の課題について、2023年度は2月、7月、10月、12月の合計4回審議しました。
会議の結果は取締役会や執行役員会に報告するとともに、グループ内に展開しています。また、グループ全体の環境保全活動の進捗を把握・分析し、その結果を次の計画や方針の策定に反映することでPDCAサイクルに基づいたマネジメントを実行しています。今後も、経営層主導のスピーディな環境経営を推進していきます。
環境管理担当責任者会議
クボタグループの環境管理体制の強化、環境負荷・環境リスクの低減をグローバルに進めることを目的に、地区ごとの「環境管理担当責任者会議」を開催しています。
環境ビジョン実現に向け、グローバルでさらなる環境負荷削減の加速が必要となっています。また、海外地域での生産が増加する中、環境リスク低減に向けた取り組みも徹底していく必要があります。2019年まで隔年で実施していた会議の開催方法を見直し、オンラインも活用することで、方針などの情報共有や地域内での事例交流の活性化を図りました。2023年度は、これまで各地域単独で開催していた会議を中国・アジア地区の合同会議、北米・欧州地区の合同会議として地域間の交流を図りました。海外地区の会議は現地会社社長や環境管理担当マネージャ、スタッフなどを対象に、日本会議はグループ会社を含む国内24拠点の環境管理担当マネージャやスタッフを対象に開催しました。クボタグループの方針・推進事項の伝達や、環境保全中期目標に対する進捗状況の共有、省エネ対策・環境リスク対策などの事例発表を行いました。また、日本会議ではタイ拠点の環境管理担当者をゲストに招いて、現地で展開している環境活動の紹介を行いました。
海外地区では、2017年より、各地区内のガバナンスや連携強化と取り組みのレベルアップを効率的に促進することを目的に、現地拠点主体の会議運営体制の構築を進めています。2017年12月にタイ国内の5社、2018年12月に中国江蘇省の3社、2019年8月に北米の6社による会議体が発足し、地区での目標設定、定期的な相互視察、法規制対応の強化、優良事例の水平展開など、地区ごとにテーマを決めて取り組んでいます。
今後も、環境管理担当責任者会議を通じて、グループ全体の環境保全活動のさらなるレベルアップを図っていきます。