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食料分野での取り組み

農業の効率化によって、
豊かで安定的な食料の生産に貢献

創業以来、クボタは各国の農家の事情に合わせた製品とサービスを通じて、農作業の効率化や生産性の向上に貢献し、世界の農業を支えてきました。近年は、最先端のICTやロボット技術を駆使して作業の超省力化・作物の高品質化を実現する「スマート農業」を積極的に推進。生産から営農、そして販路拡大に至るまで、農業のトータルソリューションを提供することで、豊かで安定的な食料の生産に貢献し、人と食の豊かな未来をめざします。

クボタが取り組む世界の食料課題

予測される世界的な食料不足と農業労働人口の減少

世界人口と食料需要の増加
  • 100億人に迫る世界人口。危惧される世界の食料不足

    国連の報告によると、世界人口は2019年の80億人*1から、2050年には97億人*1、2100年までには104億人*1に達すると言われています。こうした人口増加と経済発展により、2050年の世界の食料需要は2010年と比較して1.7倍*2になると予測されています。また、世界の約11人に1人(推定7億1300万人~7億5700万人)*3が未だ十分な食料を得られていないと言われています。SDGsでも掲げられているように世界中の飢餓と栄養不良をゼロにするためにも、持続可能な農業のさらなる促進や食料廃棄(フードロス)の削減といった取り組みが世界規模で求められています。

    1. *1.国際連合「世界人口推計2022年版」
    2. *2.農林水産省「2050年における世界の食料需給見通し(2019年9月)」
    3. *3.国際連合「2024年持続可能な開発目標報告書」
農家の高齢化と人手不足
  • 農業の効率化・生産性向上のニーズが向上

    農業における世界的な課題として、農家の高齢化や人手不足が挙げられます。日本でも、2012年に178万人*1だった基幹的農業従事者は、2022年には122.6万人*2にまで減少。うち65歳以上が86万人*2と約7割を占め、平均年齢は68歳*2に到達しています。しかし、雇用総数における農業労働人口は多くの国で減少*3しているにも関わらず、世界の穀物消費量は途上国の人口増や所得水準の向上を要因に増加傾向で推移。少ない人数でこれまで以上の農地を管理する必要があるため、農業の効率化と生産性向上のニーズは世界的に高まっています。

    1. *1.農林水産省「農業構造動態調査結果」(2022年データ)
    2. *2.農林水産省「農業労働力に関する統計」(2022年データ)
    3. *3.世界銀行「Employment in Agriculture」(2021年1月データ)

事業を通じた食料分野への取り組み

食料の安定生産と農作業の効率化に向けて

  • 生産から営農、そして販路拡大まで。トータルソリューションで持続可能な農業の実現をめざす

    創業からクボタは徹底した現場主義で、各地の農家の事情に合わせた製品を開発・製造してきました。農業従事者が不足するアジアでは日本の稲作で培った製品と技術で生産性の向上に貢献。米需要が急激に伸びているアフリカでは現地の作業環境に合わせた農業機械の導入を段階的に推進しています。また、農業でのデジタル技術活用が進むヨーロッパやアメリカでは現地の技術にマッチした農業機械を開発するなど、国や地域ごとに異なるニーズを汲み取り、世界中の現場を支え続けてきました。また、近年では農作物の高品質化や農業従事者の負担軽減など新しい農業の在り方を提案する営農面の施策や、販路拡大のサポートなどに注力。農業を生産だけでなく、その前後の工程とともにトータルに捉え、持続可能な農業を実現するソリューションの提供をめざしています。

  • ICTやロボット技術をいち早く活用し、農業の省力化・精密化、環境負荷低減を実現

    就農人口の高齢化や農家の大規模化による適切な運営・管理、農作物の生産性や品質の向上、環境への負荷上昇やフードロスは農業における世界的な課題です。このニーズに合わせ、クボタはICTやロボット技術を活用し、農機自動化による作業の超省力化やデータを収集・活用して効率的な生産を支援する農業の精密化、化学農薬や肥料の使用量の最適化を実現。日本で「スマート農業」と呼ばれるこれらのソリューションをクボタは製品・サービスとしてすでに提供しています。トラクタだけでなく、田植え機・コンバインといった複雑な作業が要求される農機の自動運転を可能にした「アグリロボシリーズ」や、作物や農作業などのデータをクラウドで一括管理し、効率的な営農をサポートするICTプラットフォーム「KSAS」。また、IoTでほ場*の給排水を遠隔または自動で制御できるシステムに至るまで、農業のあらゆる場面をトータルソリューションでサポート。日本で確立したこれらの新たな農業を、世界中の農業を各国の事情に合わせて提供し、持続可能な農業の実現に貢献します。

    1. *作物を育てる場所

食料分野のグローバル事例

世界の食を豊かにするクボタ

世界の人々が健全で豊かな食に恵まれた未来をめざして

世界を変えるための17の目標「SDGs」の達成に向けて

国際社会の共通目標として、2015年に国連サミットで決議された「持続可能な開発目標(SDGs)」には、17の目標が設定されています。クボタは食料分野における取り組みを通じて、このうち「飢餓をゼロに」「貧困をなくそう」」の2つの目標に貢献できると考えています。

経済の発展により豊かさがもたらされた国・地域がある一方、未だに世界の約9人に1人(8億2000万人)*が、十分な食料を得られず、慢性的な栄養不足に陥っています。 クボタは各国の事情に合わせた農業機械を提供することで持続可能な農業の実現を推進し、健全で豊かな食に恵まれた未来をめざします。

* 国際連合食糧農業機関(FAO)「2019 The State of Food Security and Nutrition in the World」より

クボタのESG経営

持続可能な社会の実現と、長期ビジョンの達成をめざして

  • K-ESG経営とマテリアリティ

    クボタは今後もサステナブルな企業であり続けるため、独自のESG施策を中核とした「K-ESG経営」を推進しています。4領域12項目からなるマテリアリティを軸に据え、企業価値の向上と長期ビジョン「GMB2030」の実現をめざします。

  • サステナビリティトップメッセージ

    「豊かな社会と自然の循環にコミットする”命を支えるプラットフォーマー“」をめざして、クボタらしいESG経営を推進し、「食料・水・環境」の社会課題の解決を通じて持続可能な社会の実現に貢献します。

関連情報

統合報告書 / ESGレポート

ESG経営を基軸としたクボタの長期ビジョン・中期経営計画を中心に、財務・非財務情報を紹介しています。

クボタスマートビレッジ

食料・水・環境の社会課題にトータルで取り組み、カーボンニュートラルと資源循環型未来の実現をめざすクボタスマートビレッジ構想についてご紹介します。