農業のノウハウを広めるモデル地域づくり

- 食料分野での活動
より発展した持続可能な農業を実現するためのモデル地域づくりを行っています
Siam Kubota Corporationは、2011年から実施している「SIAM KUBOTA Community Enterprise(SKCE)」という農業のモデル地域を作るプロジェクトを通じて、持続可能な農業の実現を支援しています。
世界でも有数の農業大国であるタイ。世界第3位(2020年)の米の輸出量を誇る一方、経験に基づいた伝統的な農法が主流であること、農業で高収入を得るための知識やノウハウが不足していることなどから、農家の収入は不安定です。農家が十分な収入を安定的に得ることができる、持続可能な農業を実現することは、同国において取り組むべき課題のひとつとなっています。
タイで事業を営むSiam Kubota Corporation Co., Ltd.(以下SKC社)は、2011年に「SIAM KUBOTA Community Enterprise(サイアムクボタ・コミュニティ・エンタープライズ)」プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、持続可能な農業を実現するための、モデル地域づくりが行われています。
これまでタイ国内6県に7ヵ所のモデル地域が作られました。SKC社はこのモデル地域内で、クボタグループの製品や技術、農業やマーケティングのノウハウ、スマート農業によって農家をサポートし、コスト削減や収穫量の増加、農産物の付加価値の創出につなげています。例えば、同社が開発したスマート農業システム「KUBOTA(Agri)Solutions」を活用し、地域に適した農機と播種方法を用いることで、従来は1ライ(0.16ha)あたり556kgだった米の収穫量が、1ライあたり733kgまで増加しました。こうして先進的な農業が行われるようになったモデル地域は、周辺地域にそのノウハウを展開する拠点にもなっています。
2022年は、農家の運営資金の創出と負債軽減につながる取り組みを推進しました。例えば、園芸作物の販売に注力したほか、販売収入を増やすためFacebookなどデジタルを用いたプロモーションを行いました。
SKC社は、今後もこのプロジェクトを通じて農業に関する技術やノウハウを積極的に広め、農業従事者が十分な収入を得ることができる、持続可能な農業の実現に貢献していきます。