宮城県・福島県の農業高校での稲作実習に協力

- 復興支援
未来の東北の農業を支える若者を支援するため、農業高校の稲作実習に協力しています
農業分野を事業の柱の一つとし、人と食の豊かな未来をめざすクボタにとって、未来の農業を支える若者への支援は重要な取り組みです。クボタは東日本大震災で被災した農業高校において、2012年より鉄コーティング直播栽培に関する特別授業を実施しています。
1885年に創立した宮城県農業高等学校(以下、宮農)と1944年に創立した福島県立磐城農業高等学校(以下、磐農)は、長い歴史の中で農業分野に優秀な人材を輩出し、地域農業の発展に寄与し続けている学校です。しかし、両校は2011年の東日本大震災で被災し、校舎が浸水、倒壊するなどの甚大な被害を受けました。
クボタは被災地の復興に貢献するとともに、地域農業の未来を支える若者を応援するため、宮農では2012年から、磐農では2013年から、稲作技術の一つである鉄コーティング直播の特別授業を行っています。
鉄コーティング直播とは、育てた苗をほ場に植える従来の方法ではなく、種もみを鉄粉でコーティングし、水を抜いたほ場に直接播種する農法のこと。育苗が不要となることで作業負担やコストが軽減されるほか、田植えと作期がずれるため、田植えと併用することで経営規模拡大がしやすいといったメリットがあります。
両校で行っている特別授業では、クボタが培ってきた鉄コーティング直播の技術とノウハウを伝えています。鉄コーティング直播の技術・情報、稲の生長過程、害虫障害などに関する座学のほか、種もみに鉄粉をコーティングする実習、田植機による播種作業、生育中の稲を観察し、成長に必要な水管理方法などを学ぶ中間管理作業、コンバインによる収穫作業、土作りについて学ぶ特別講座を実施しています。
東日本大震災で被災した農家を支援する「地域農業復興プロジェクト」に取り組んでいる宮農の生徒は、この特別授業を経て、津波の被害を受けて田植えができない近隣農家のほ場、震災後に帰農した同校OBのほ場で鉄コーティング直播の作業を実施。被災農家の米作りを支援しました。
被災地の復興と、未来の農業を支える人材育成への支援に終わりはありません。クボタはこれからも、学校と地域が一体となった地域農業の再生を応援し続けていきます。