雇用と収入創出のための営農支援

- 食料分野での活動
新規雇用と継続的な収入を創出するための野菜栽培のノウハウを提供しています
就農者人口の減少や収入の不安定さが社会問題となっているタイ。Siam Kubota Leasingでは、これらの課題解決に貢献するため、地元農家向けに野菜栽培のノウハウを提供する講座を開講し、持続的なタイ農業の発展を支援しています。
タイとクボタの関係は古く、1978年にタイに製造販売拠点を設けて農業の機械化を推進し、地域経済の発展に貢献してきました。2016年には研究開発拠点を設立し、成長を続けるASEAN諸国の実情に応じた農業機械のラインナップを強化するなど、現在も農業機械のリーディングカンパニーとして食料分野の課題解決に取り組んでいます。
国土の約40%を農地が占め、米や天然ゴムなどの国際競争力に優れた農作物が揃う農業大国・タイは、2017年に長期経済政策「タイランド4.0」を発表。2036年までに食品輸出高で世界のトップ5をめざしており、その実現のために稲作を中心とする農業の機械化、高度化に大きく舵をきりました。
一方で、タイは農業がGDPに占める比率や、農地面積、農村人口など多くの農業関連指標が他のASEAN諸国と比べて高いものの、国全体としての生産性の低さが課題となっています。その要因としては、灌漑施設が不十分であることに加え、農業従事者の高齢化や少子化による若年労働力の低下、そして農業従事者の所得の不安定さかつ少ないことなどが挙げられます。
タイで10年以上にわたって農業機械や建設機械の販売金融サービスを提供してきたSiam Kubota Leasing Co., Ltd.(以下SKL社)は、社会基盤の構築や発展、継続性などに焦点を当てた社会活動の一環として、2020年より大学や研究機関などと共同で地元農家向けの講座を開催。本講座では、米に比べて生産期間が短く、小規模で始められる野菜栽培に関する専門知識を提供しており、農業の広がりを感じてもらうことで新たな農業従事者の創出を目的としています。また、野菜はタイでも市場価値の高い食材であることから、野菜栽培によって継続的な収入につながることを期待しています。
具体的には、無農薬栽培の方法や効率的な収穫方法などのオペレーションから、マネジメント、GAP(農業生産工程管理)やGMP(適正製造規範)といった生産基準に至るまで、クボタの豊富な営農支援のノウハウを生かしたさまざまなプログラムを用意しています。
SKL社では、今後もタイ農業の持続的な成長に積極的に貢献していくことで、クボタがめざす地域社会とともに発展する事業の推進につながると考えています。