ナショナルジオグラフィック 日本版 2004年6月号
【 雨の国ニッポン 】

私たちは雨と生きる国に住んでいる。

ある雨は石畳をしみじみと濡らし、ある雨は山肌を滝のように打つ。
日本は雨の多い国であり、またじつに様々な雨が降る国でもあります。
春、花がいっせいに咲くころの雨は華雨(かう)、その花々に力を与える 育花雨(いくかう)、初夏の梅雨でも木々を鮮やかに濡らす青梅雨(あおつゆ)や、雷をともなう暴れ梅雨(あばれづゆ)、秋の長雨は秋霖(しゅうりん)、正月に降る雨は御降り(おさがり)・・・。
四季によって、また雨の様子によって情感豊かな呼び名がつけられています。
その数は400余り。
それは私たちの祖先が日々の暮らしのなかで雨を喜び、 あるいは憂い、折に触れて特別な感情を注いできたからではないでしょうか。
作物を育て、飲み水となり、環境に潤いを与える。
天の恵みである雨、つまり水はいつの時代も不可欠です。
その大切さをしっかりと見つめながら、クボタは様々な水の技術を通して豊かな社会や環境づくりを追求しています。
社会基盤はもちろん、暮らしや産業の未来へ水を守り、水を活かし、水を導く。 これからも、四季折々の雨に心を重ねられる国であるために、クボタは力を尽くします。


※その他、広告に登場する雨の読み方と意味
御降り(おさがり)/元日、または三が日の間に降る雨や雪のこと。
天泣(てんきゅう)/晴れわたった空から降る雨。
遠くに流れていった雲からの雨が蒸発しながら降る現象。
草の雨(くさのあめ)/山野に萌える草たちに降りそそぐ春の雨。
山廻り(やまめぐり/向こうの山に雨を降らせていた雲がこちら側に廻ってきて雨を降らせる、山の時雨。
催花雨(さいかう)/菜の花のころに、花が咲くのを催促するようにしとしと降り続く雨。
銀竹(ぎんちく)/矢ではなく、竹のように見える大粒の激しい夕立。
猫毛雨(ねこんけあめ)/こまやかな雨を猫のやわらかな毛にたとえたもの。 佐賀県唐津市、宮崎県日向市。
軽雨(けいう)/小糠雨のような、雨脚もこまかく静かにそそぐ雨。
化雨(ばけあめ)/晴れているのに降ってくる雨。天気雨。島根県隠岐。
親方雨(おやかたあめ)/夜の間だけ降り、朝はからりと上がる雨。 京都府竹野郡。
秋さづい(あきさづい)/稲収穫のころに降り続く長雨。新潟県佐渡。
虎が雨(とらがあめ)/陰暦五月二十八日に降る雨のことで、曽我物語に由来。


ナショナルジオグラフィック 日本版 2004年9月号 
【 雨の国ニッポン 】

私たちには雨に育まれた技術がある。

富士山麓地方では御山洗い(おやまあらい)、兵庫県淡路島などでは鍋割(なべわり)、南の熊本県益城郡へいくと西上(にしあげ)・・・
これらはすべて秋の雨を表す言葉。
南北に長い日本列島は地形や気候はもとより、雨の呼び名にも豊かな地域性があります。
四国の讃岐地方の一部では旧暦の七夕のころの雨を七夕流しと呼び、笹がさらさらと流れるほどに雨が降りますようにとの願いを込めてきました。
元来の少雨に加えて山が低く、河川が短い地形にあるこの地方は、古くから灌漑用水を確保するために、溜め池が発達しているところ。
最大の満農池はおよそ1300年前に創築されたといわれ、洪水のたびに堤防が決壊し、修復を繰り返してきたと記録に残っています。
いわばその歴史は水を溜めるための堤防作りと洪水との闘いでもありました。
貯水量1540万トン。
満々と水をたたえる現在の姿は何世代にもわたる人々の知恵と治水技術が息づいているのです。 雨に影響される暮らしがあり、育まれていく技術がある。
クボタは一滴の水から想像力を働かせ、水をめぐる高度な取組みを展開。
農業用水の安定的な確保や配水という課題にも水関連製品と技術で幅広く貢献するなど、それぞれの地域環境に応じた暮らしや産業と水の豊かな関係づくりを追求しています。


ナショナルジオグラフィック 日本版 2004年11月号
【 雨の国ニッポン 】

私達には天の恵みを活かす力がある。
泉から川となり海へ流れ込む。
水蒸気となって空へ上り、雨として大地に帰着する。
そのダイナミックな水の循環の中で、私たちの祖先は空から落ちてくる雨を天の恵みとして尊び、特別な思いを込めて表現してきました。
人や作物にほどよい潤いを与える潤雨(じゅんう)。
同じく自然の万物を潤す雨を指して沢雨(たくう)。
待ちに待った喜びの雨は嘉雨(かう)。
そして天からの恵みの雨を称する天水(てんすい)。
先人たちはこれらの雨を鋭い感性で見極めて暮らしの営みに活かし、潤いある社会の礎を築いてきたのでしょう。
表情豊かな雨の呼び名が忘れ去られつつある現代でも、雨すなわち水が社会基盤の根底に流れていることに変りありません。
今一度、自然の恩恵という観点から雨を見つめるゆとりを持ちたいものです。
生命の源である水。
その循環は今も地球上を巡っています。
クボタは水の有効活用という観点から社会を支える水のあり方をとらえ、永年培ってきた技術を発揮。 次代を見据えて潤い豊かな都市づくりや環境整備に貢献しています。
どんな時代も自然の恵みを有意義に活かせる国へ。
クボタはこれからも取り組み続けます。