稲作の歴史
石器時代から平安〜江戸時代を経て
今にまで受け継がれてきた、
稲作の歴史を時代ごとに振り返ります。
その稲作の歴史を支えてきた伝統農具や、
衣食住に深く関わってきた
歴史的な背景にも迫ります。
ENTRY記事一覧
稲作から見た日本の成り立ち
-
石器・縄文・弥生・古墳時代
稲作が始まった「石器時代」から、農具や水路が発達して広範囲で田んぼが作られるようになった「古墳時代」まで、稲作の歴史とともに日本の成り立ちを辿ります。
詳しく見る -
飛鳥・奈良・平安・鎌倉時代
お米を税として徴収した「飛鳥時代」から、田んぼの土地支配が武士になった「鎌倉時代」まで、稲作の発展によりお米が富と権力の象徴となっていった時代に迫ります。
詳しく見る -
室町・戦国・安土桃山・江戸時代
農民の管理組織が発達してきた「室町時代」から、自給自足文化から商人文化へと変貌を遂げた「江戸時代」まで、お米を巡る権力争いと統制の歴史を紹介します。
詳しく見る -
明治・大正・昭和・平成・令和時代
農業技術が発展した「明治時代」から、戦争によって機械化が進んだ「大正時代」「昭和時代」、そして農業人口の減少という問題に直面する「平成・令和時代」まで、米作りを基盤として発展してきた日本の歴史を振り返ります。
詳しく見る
稲作の歴史とそれを支えた伝統農具
-
種籾(たねもみ)の選別と種まき
稲作は、秋に選別した種籾(たねもみ)の保存から始まります。「種壺」などを使って保存しておいた種籾をさらに厳選して、苗代田(なわしろだ)や苗床にまいていきました。
詳しく見る -
鍬(くわ)や鋤(すき)を使った「田起こし」
田んぼの土を豊かにするために、耕して肥料を入れる「田起こし」。耕うん機が登場する昭和30年代までは、鍬(くわ)や、馬耕用の犂(すき)を使って土を掘り起こしていました。
詳しく見る -
さまざまな鍬(くわ)を使った畦(あぜ)塗り
田んぼを取り囲む壁に土を塗り付ける「畦(あぜ)塗り」。土の性質に合わせて、さまざまに工夫された鍬(くわ)を使って作られていました。
詳しく見る -
馬鍬(まぐわ・まんが)が活躍した「代掻き(しろかき)」
水を張った田んぼの表面を平らにして、苗の発育をよくする「代掻き(しろかき)」。3回行うのが一般的で、2回目までは牛や馬を使って行われていました。
詳しく見る -
正条植えによって変化した「田植え」
苗の長さが15㎝ほどになったら、田植えが行われます。明治30年代以降からは、縄を張ったり田んぼに型をつけて行う「正条植え」が取り入れられ、稲にむらなく日が当たるようになりました。
詳しく見る -
桶や水車を使って行った「水の管理」
稲作の半分を占めると言われるほど大切な水の管理。成長にあわせて水の量を調整しながら、田んぼに水を引き入れる工夫を重ねてきました。
詳しく見る -
「草刈り」のために開発されたさまざまな農具
米作りの多くの時間を使って行われた「草刈り」は、稲の根に酸素を送り込むという目的もある重要な仕事でした。素手での草刈りは指先を傷めるため、さまざまな農具が考案されました。
詳しく見る -
自家で作られていた施肥(せひ)
稲の成長のためには欠かせない作業の一つである「施肥(せひ)」。使われる堆肥は、青草や藁、野菜くずや米のとぎ汁などを用いて自家で作られていました。
詳しく見る -
毎年、夏に行われた「虫追い」
米作りで、雑草と同様に手を焼く害虫を退治するために、毎年夏に行われていた「虫追い」。後に油を使った害虫退治も行われるようになりました。
詳しく見る -
中干し(土用干し)と稲の開花
夏になると、稲の肥料の吸収をよくする「中干し」を行ないます。その頃には稲が開花し、籾(もみ)は日ごとに成長し、お米となっていきます。
詳しく見る -
鎌を使った手作業の「稲刈り」
昔の稲刈りでは、草刈り鎌のようなものを使っていたようですが、明治の初め頃から稲刈り専用の鋸鎌(のこぎりかま)を使うようになりました。
詳しく見る -
天日での乾燥と稲の運搬
刈りとった稲は束にして、稲架(はさ)に掛け、天日と風で乾燥させることで、長期保存と旨味を保つことができます。
詳しく見る -
時代とともに変化した「脱穀(だっこく)」するための道具
稲の穂先から籾(もみ)を落とす「脱穀(だっこく)」は、江戸時代に発明された「千歯扱き(せんばこき)」によって大いにはかどるようになりました。以降、足踏み脱穀機、動力脱穀機へと進歩していきます。
詳しく見る -
さまざまな道具を駆使した「籾(もみ)の選別」
脱穀(だっこく)した籾(もみ)からゴミなどを取り除くために、さまざまな農具が生まれました。明治時代に中国から伝えられた「唐箕(とうみ)」は、やがて一般の農家にも普及していきます。
詳しく見る -
臼を使った「籾摺り(もみすり)」
籾を玄米にする「籾摺り(もみすり)」の作業には、木摺臼(きずりうす)や土臼(どうす)といった道具を併用しながらさまざまな工夫がこらされてきました。
詳しく見る -
玄米をついて糠(ぬか)を取り除く「精米」
玄米から糠(ぬか)を取り除くことを「精米」と呼びます。かつては臼に入れて杵でついたり、水車などの動力を使って精米していました。
詳しく見る -
農家の生活用品になった「藁細工」
飾り物、縄、履き物、衣類などさまざまな用途で使われた藁。藁打ち作業で柔らかく、丈夫にしてから細工を行っていました。
詳しく見る -
餅を供えて収穫への感謝
米の収穫を終えると、それまで酷使してきた農具を座敷に並べて、餅などを供える習慣がありました。
詳しく見る
稲と衣食住
-
【稲と衣】生活には欠かせない藁を使った衣料品
米作りを終えた冬の農閑期には、藁を使って草鞋(わらじ)や蓑(みの)などの、生活に欠かせない衣料品を作りました。その用途にあわせて種類はさまざま、いろんな工夫が凝らされています。
詳しく見る -
【稲と食】 日本人の食文化の柱、お米
お米にはいくつかの品種があり、精米の度合いで呼び方が異なります。また栄養価や保存性も高いという特徴があり、日本人の主食としてだけでなく、さまざまな食品にも利用されています。
詳しく見る -
【稲と住】 屋根や壁など生活のさまざまな場面で使われた藁
藁は住居や生活の中などさまざまなところで使われていました。藁だけでなく、お米を白米にする過程で出る籾殻(もみがら)や糠(ぬか)も有効に活用されていました。
詳しく見る