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事業所排水処理システム

事業所排水とは

事業所排水とは、工場や事業所、商業施設、医療施設などの事業活動によって発生する排水のことを指します。
一般家庭から排出される生活排水とは異なり、事業所排水には有機物や油分、化学物質、洗浄剤などが含まれる場合があり、そのまま河川や下水道へ放流することはできません。
事業所排水は業種によって水質が大きく異なります。

例えば、

  • ・食品工場では、油脂分やデンプン、たんぱく質などの有機物を多く含む排水
  • ・酒造工場では、発酵工程に由来する高濃度の有機性排水
  • ・病院や医療施設では、厨房排水や検査・洗浄工程などから発生する排水
  • ・商業施設では、厨房排水や雑排水を中心とした排水

など、それぞれ異なる特徴があります。
そのため、事業所排水の適切な処理には、排水特性に応じた処理方式や設備の選定が重要となります。

なぜ事業所排水の処理が必要なのか

排水が適切に処理されない場合、水質汚濁や悪臭の発生、生態系への影響など環境問題を引き起こす可能性があります。
そのため、水質汚濁防止法や各自治体の条例によって排水基準が定められており、事業者には基準を満たした状態で排水を放流することが求められています。

排水基準を超えた場合には、

  • ・改善命令
  • ・行政指導
  • ・罰則
  • ・企業イメージの低下

などのリスクが発生する可能性があります。
環境保全と企業の社会的責任の観点からも、適切な事業所排水処理は欠かせません。

事業所排水の主な課題

事業所排水では、施設や業種によってさまざまな課題が発生します。

BODが高い

BOD(生物化学的酸素要求量)は、水中に含まれる有機物量の指標です。
食品工場や酒造工場などではBODが高くなりやすく、放流水質基準を満たすためには効率的な排水処理が求められます。

CODが高い

COD(化学的酸素要求量)は、水中の有機物などを化学的に酸化する際に必要となる酸素量を示す指標です。
CODが高い状態で放流すると、公共用水域への環境負荷が大きくなる可能性があります。

油脂分の混入

食品工場や飲食関連施設では、油脂分を多く含む排水が発生します。
油脂分は配管閉塞や設備トラブル、処理性能の低下を引き起こす要因となります。

負荷変動への対応

生産量や稼働状況によって排水量や水質が変動する場合、処理性能を安定して維持することが課題となります。

事業所排水処理の主な方法

事業所排水処理では、排水の特性や処理目標に応じて複数の処理技術を組み合わせて運用します。

スクリーン

スクリーンは、排水に含まれる大きなごみや異物を除去する設備です。
後段の処理設備を安定して運転するために重要な工程です。

油脂分離

食品工場や飲食施設などから発生する排水には、多くの油脂分が含まれる場合があります。
油脂分離槽は、排水中の油脂を浮上分離させて回収する設備であり、生物処理設備への負荷を軽減するとともに、配管の閉塞や処理性能の低下を防止します。
油脂を事前に除去することで、後段の処理設備を安定して運転でき、維持管理性の向上にもつながります。

生物処理

処理槽内で担体に付着した微生物の働きを利用して有機物を分解する処理方式です。
負荷変動に強く、安定した処理性能が期待できるため、食品工場や酒造工場などの事業所排水処理にも活用されています。

膜分離処理

膜のろ過機能を利用して、水中の微細な懸濁物質や微生物を分離・除去する処理方式です。 高い処理水質が求められる場合や、自治体ごとに定められた厳しい放流基準への対応が必要な施設において採用されています。
クボタの液中膜技術は、高い処理性能と安定した運転を両立し、厳しい放流水質が求められる地域や施設においても、高品質な処理水を実現します。
また、省スペース化にも貢献し、設置条件に制約のある施設にも対応可能です。

業種別の事業所排水処理

食品工場

食品工場では、油脂分やデンプン、たんぱく質などの有機物を多く含む排水が発生します。排水負荷が高くなりやすいため、安定した放流水質を確保できる排水処理システムが求められます。

酒造工場

酒造工場では、発酵工程由来の高濃度な有機性排水が発生します。季節変動や生産量の変化にも対応しながら、高BOD排水を効率的に処理することが重要です。

医療施設

医療施設では、厨房排水や洗浄工程などからさまざまな排水が発生します。安定した水質管理と衛生環境の維持を両立できる排水処理が求められます。

商業施設

商業施設では、レストランやフードコートなどから発生する厨房排水や雑排水への対応が必要です。限られたスペースの中で効率的に処理し、維持管理負荷の軽減を図ることが重要です。

事業所排水の水質や排水量は業種や施設ごとに異なります。

そのため、

  • ・排水特性
  • ・処理目標水質
  • ・設置スペース
  • ・維持管理性
  • ・ランニングコスト

などを総合的に検討し、それぞれの施設に最適な排水処理システムを選定することが重要です。
また、安定した排水処理を実現するためには、現在の排水条件だけでなく、生産計画や施設の将来的な運用も見据えたシステム設計が求められます。

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