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農業系バイオマスを利用した地域資源循環システム構築の実証実験を開始環境省「令和4年度地域資源循環を通じた脱炭素化に向けた革新的触媒技術の開発・実証事業」に採択

2022年4月5日
株式会社クボタ

株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:北尾裕一 以下、「当社」)は、京都大学を代表事業者とする環境省「地域資源循環を通じた脱炭素化に向けた革新的触媒技術の開発・実証事業」*1において、京都大学や早稲田大学と連携し、稲わらからバイオ燃料を製造して農業や家庭で使用する地域資源循環システムの構築に取り組みます。

1.背景とねらい

  • 日本国内で稲わらは年間約750万トン排出され、そのうち約650万トンが農地にすき込まれています。すき込まれたわらは肥料になる一方で、温室効果がCO2の25倍と言われるメタンガスを大量に発生させます。2019年度の日本の温室効果ガス排出量のうち稲作由来のメタンガスが約1%(CO2換算)を占めるため、脱炭素化に向けての大きな課題と位置付けられています。
  • 今回の実証実験において、当社のメタン発酵技術や京都大学と早稲田大学が保有する革新的な触媒*2に関する製造および反応プロセス技術を用いて、地域で収集する稲わらからバイオガス、グリーンLPG、グリーン水素等のバイオ燃料を製造し、地域の農業や家庭で利用する仕組みの構築に取り組みます。また、稲わらからはバイオ燃料と同時に肥料(バイオ液肥)も製造し、農業生産にも資する地域資源循環システムの構築を目指します。

2.実証実験の概要(当社受託範囲)

内容 バイオマス地域資源循環システムの開発
役割 クボタ
  • 稲わら回収からバイオガス、バイオ液肥の地域利用までの仕組み作り
  • 稲わら由来のバイオガス、バイオ液肥の製造および利用方法に関する技術開発
京都大学
  • 多元素ナノ合金触媒*3の開発
早稲田大学
  • 触媒の潜在能力を最大限に引き出す反応プロセスの開発
  • 稲わら由来物からグリーンLPG、グリーン水素への変換技術の開発
期間(予定) 2022年~2029年(8年間)
受託金額 約1.9億円(税込、2022年度)
  • バイオマス地域資源循環イメージ図

ご参考

*1.環境省ホームページ:「令和4年度地域資源循環を通じた脱炭素化に向けた革新的触媒技術の開発・実証事業の公募採択案件について」

*2.触媒:少量存在することにより化学反応の速度を加速させるが、自分自身は変化しない物質のこと。排ガス処理等の用途では貴金属やレアメタルが触媒として利用されている。

*3.多元素ナノ合金触媒:異種の元素をナノレベルで隣り合わせ多彩な原子配列を取らせることによって、新たな物性を発現させた革新的な触媒。貴金属やレアメタルの抱える資源の枯渇化や価格高騰などの問題の解決につながることが期待されている。

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。

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