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東京大学とクボタによる産学協創協定の締結について

2021年11月30日
国立大学法人東京大学
株式会社クボタ

国立大学法人東京大学(所在地:東京都文京区、総長:藤井 輝夫、以下「東京大学」)と株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:北尾 裕一、以下「クボタ」)は、組織対組織の産学協創協定を締結し、共同研究と人材育成および人材交流を推進してまいります。
本協創事業は、「100年後の地球にできること」をテーマとして、「食料・水・環境」分野において両者の知見・技術・ネットワークを活用し、地域(ローカル)レベルから地球規模(グローバル)を意味する「グローカル」において、自然共生(ビオ)と循環型社会(ループ)を両立する「ビオループ」の創生をめざします。なお、本協定の期間は、2021年12月1日から10年間で、クボタは本協創事業に総額で約100億円を拠出する予定です。

  • (左)東京大学総長 藤井輝夫様  
    (右)㈱クボタ 代表取締役社長 北尾 裕一

1.背景と狙い

  • 2050年に世界人口が100億人に達する見込みであることに加え、地球温暖化がもたらす気候変動の影響で、今後食料や水不足は加速度的に進むことが予想されています。そのため、我々の生活に不可欠な「食料・水・環境」分野における効率的な食料生産や水の安定的な供給と再生などの課題解決と、自然共生・脱炭素・循環型社会の地球規模での実現を両立していくことが必要です。
  • 東京大学は、本年9月30日に公表した基本方針「UTokyo Compass~多様性の海へ:対話が創造する未来(Into a Sea of Diversity: Creating the Future through Dialogue)~」のもと、様々なステークホルダーと協調して社会課題を解決していくことをめざしています。また生物圏に優しい社会活動を意味する「バイオエコノミー」や、循環型社会の実現に必要な「サーキュラーエコノミー」について豊富な教育と研究の実績があります。
  • クボタは、事業を通じて食料・水・環境領域で社会課題の解決に取り組むことを使命としています。また、長期ビジョン「GMB2030」のもと、「命を支えるプラットフォーマー」をめざして「食料の生産性・安全性の向上」、「水資源・廃棄物の循環の促進」、「都市環境・生活環境の向上」に向けたソリューションの提供をめざしています。
  • 東京大学とクボタは産学協創協定を締結し、両者が有する知見や技術とネットワークを活用し「食料・水・環境」分野における100年先の未来を見据えた課題解決に取り組みます。今後、グローカルでの、ビオループの創生を目指し、共同研究や人材交流、人材育成に取り組んでまいります。

2.本協創事業の概要

本協創事業では、東京大学が得意とする自然現象や物質循環に関する現象の解明やモデル化などの学術的な研究と、クボタが得意とし、人類の生活に直結する食料・水・環境の分野における様々なデータを取得し分析するセンシング、データ解析、予測技術、そして可視化されたデータを基に行動に移すための機械設計や制御技術などの実践的な研究や技術開発を融合していきます。これにより「食料・水・環境」のビオループ創生とそれぞれを有機的につなげたソリューションの提供をめざします。

(1)食料分野:農業の効率化により、豊かで安定的な食料の生産に貢献

世界規模での食料不足の一方でフードロスの問題が顕在化する中、クボタの農業に関するスマート化技術にバイオテクノロジーやUTokyo Compassの重点項目であるデジタルトランスフォーメーション(DX)とグリーントランスフォーメーション(GX)技術を足し合わせることで、新しい食料生産・流通・消費の循環「食のビオループ」創生をめざします。

(2)水分野:水インフラの整備により安心な水の供給と再生に貢献

人口増加による水需要の増加、河川・海洋の汚染などにより、生活に欠かせない水資源に問題を抱えている地域が既に存在しています。クボタと東京大学の水に関する先端技術や研究を融合し、安心な水の供給と再生に取り組むことで、生物圏に優しく新しい水循環の仕組み「水のビオループ」創生をめざします。

(3)環境分野:社会基盤の整備により、快適な生活環境の創造と保全に貢献

農林水産業は、世界における温室効果ガス排出量の1/4を占めており、2050年カーボンニュートラル社会を実現するために極めて重要な分野です。クボタと東京大学が協創することで、二酸化炭素やメタン等の温室効果ガスの排出削減とその利用、資源の使い捨てから循環への移行を実現し、持続可能かつ生物圏に負荷をかけない、未来の私たちの快適な生活と環境保全を両立させる「環境のビオループ」創生をめざします。

(4)人材交流・人材育成

食料・水・環境は、人間が生きるために必須であり、お互い密接に結びついていることから、それらに関わる技術を発展させることに加えて、一体のものとして捉えて俯瞰することが重要です。さらに、食料・水・環境のビオループ創生のためには、それを実現する人材も必要不可欠です。食料・水・環境に関わる技術だけではなく、社会学的・文化的側面からも俯瞰できる人材を育成するため、クボタがグローバルで保有するビジネス網と拠点を活かし、東京大学の学生に対しグローバルインターンシップの機会を提供するとともに、クボタの社員に対するリカレント教育を行います。また、クボタと東京大学の研究者が相互に行き来し、それぞれの組織で積極的に共同研究できる制度を整えます。加えて、東京大学は「100年後の地球」を考える機会として教育プログラムを様々なステークホルダーに提供し、脱炭素社会を担う次世代の育成のための持続的な教育も行っていきます。

【コンセプトのイメージ】

本件に関する報道関係者からの問い合わせ先

国立大学法人東京大学 産学協創部
E-mail:kyoso-info.adm@gs.u-tokyo.ac.jp

  • メールの件名の冒頭に【クボタ協創協定】と記載していただきますよう、お願い申し上げます。

株式会社クボタ 秘書広報部
E-mail:kbt_g.kubota-pr@kubota.com

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。

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