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業界初!ポンプゲートに『AI診断システム』を搭載 AIが点検運転時の設備状態を診断、適切な保全と確実な運転を実現します

2020年11月4日
株式会社クボタ

株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:北尾裕一、以下「当社」)は、浸水対策のために河川や排水路に設置されるポンプゲートに、業界初となる『AI診断システム』を搭載します。
点検運転時にAIがポンプの健全度を評価することで、設備の適時・適切な保全が可能となり、その結果、ライフサイクルコストの低減、確実な設備の運転を実現することにつながります。当社は、事業活動を通じて安全安心な社会の基盤構築に貢献してまいります。

1.開発の背景

  • 近年、ゲリラ豪雨等の自然災害により、河川や排水路の氾濫などで浸水被害が日本全国で増加しており、地域のみなさまの安全を確保する観点から早急な対策が求められています。
  • ポンプゲートは、ゲート(水門)と水中ポンプを一体化した浸水対策用の排水設備です。既存の河川および排水路に直接設置でき、ポンプ場新設用地の取得や大掛かりな土木工事の必要がないため、建設費低減や工期短縮を図ることができることで注目されています。
  • 一方で、従来のポンプゲートは水が溜められずに点検運転行うことが難しく目視点検しかできないため、設備の健全性を把握しづらく故障リスクへの懸念が課題となっていました。

2.ねらい

  • 水のない状態で空運転が出来るようポンプゲートを改良し、『AI診断システム』(※1)を搭載することにより点検運転時の稼働データから水中ポンプの点検や健全性の診断が可能となり、状態監視保全ができるようになりました。
  • また、お客様が保有するタブレットを通じて、診断データをKSISクラウドサーバ(※2)へ転送することで、WEB上で診断結果を閲覧できるとともに、点検データの一括管理を実現します。
  • 確実な排水運転、設備の健全性向上によるポンプゲートのスマート化・インテリジェント化、そして近年増加する浸水被害に対応できる排水設備として、お客様に提案してまいります。
  • *1.AI診断システム:ポンプゲートのほか、その他の排水ポンプに搭載することができます。
  • *2.KSIS:「KUBOTA Smart Infrastructure System(クボタスマートインフラストラクチャシステム)」の略。
    当社のIoTソリューションシステム。水・環境インフラ製品にIoTを搭載しKSISにつなぐことで、インターネットを介して機器や施設の状態を確認でき、「見える化」することができます。

3.『AI診断システム』の概要

(1)特長

①点検運転の容易化

  • 水が溜められずに点検運転ができないという課題に対し、水のない状態での空運転による点検運転を可能としました。

②高機能AI診断エンジンの採用

  • ポンプメーカーの知見を生かしたAI診断エンジンを実装し、ポンプの状態を診断します。
  • 点検運転時の「電流データ」「潤滑油温度」「絶縁抵抗値」から、AIが健全度を診断し評価することにより、状態監視保全が可能になり、整備間隔の適正化を実現できます。

③タブレットの採用

  • お客様が保有するタブレットにアプリをインストールすることで、「収録データの演算処理」「クラウドへのデータ転送」ができ、診断結果はWEBページで閲覧できます。
  • 導入コスト、通信費用の低減が図れます。

④点検データの一括管理

  • 機器の点検記録の入力フォームを搭載していますので、入力したデータはクラウドで一括管理が可能になり、点検データの転記、集計にかけていた時間を削減することができます。

(2)サービス開始時期

2020年11月~

  • 【システム構成図】
  • 【ポンプゲート設置イメージ】

<ご参考>

当社のポンプ事業について

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。

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