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上下水道施設の効率的な運転維持管理を実現する総合プラットフォーム「KSIS BLUE FRONT」を開発

2023年8月1日
株式会社クボタ
クボタ環境エンジニアリング株式会社

株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:北尾裕一、以下「当社」)とクボタ環境エンジニアリング株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中河浩一、以下「KKE」)は、上下水道施設における運転維持管理(O&M)の効率化を実現する、ICT技術を活用した新システム「KSIS BLUE FRONT(ケーシス ブルーフロント)」(以下、「本システム」)を開発しました。
当社のIoTソリューションシステム「KSIS」(クボタスマートインフラストラクチャシステム)(※)と連携させた総合プラットフォームの開発により、上下水道施設の運転維持管理業務のデータを一元管理し、情報の見える化による業務効率化に加え、品質リスクの低減やライフサイクルコスト(LCC)縮減を図り、お客様が抱える課題解決に貢献してまいります。

  • 浄水場や下水処理場などの上下水道施設・機器の遠隔監視や最適運転制御に加え、機器の異常予兆の検知や寿命予測ができるIoTソリューションシステム

  • KSIS BLUE FRONTの概要図

1.背景

  • 市民の暮らしや社会にとって不可欠な上下水道インフラを支える全国の自治体では、人口減少に伴う職員不足や財政難といった課題を抱える中、持続的な事業運営に向け、施設老朽化や頻発する自然災害への対策や、施設・機器の適時メンテナンスや更新によるライフサイクルコストの縮減、作業の効率化・自動化による省力化・省人化が不可欠です。また、2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにすることを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を表明する自治体が増える中、上下水道施設における、カーボンニュートラル実現へ向けた取り組みも急務となっています。
  • これらの課題に対し、国は上下水道インフラ施設の設計、建設、運転維持管理において、民間企業が有する企画力や技術力を活用する官民連携事業(PPP事業:Public Private Partnership)を推進しています。その中でも、運転維持管理業務においては、現在も人手による点検や作業記録、紙資料での管理が多く現場作業の効率化が求められており、AIやIoTなどICT技術を活用した事業運営のDXが期待されています。

2.本システムの特徴

  • 本システムは、上下水道施設の運転維持管理業務に関するデータを一元管理・見える化し、施設運営全体の業務効率化や品質リスクの低減、ライフサイクルコスト縮減などができる総合プラットフォームです。
  • 現場作業者がタブレットなどを活用して点検結果のデータを入力することで、入力作業と記録をデジタル化することができます。デジタル化された点検結果に加え、KSISで収集する施設や機器の監視データや診断データを本システムと連携させることで運転状態の見える化を図り、施設の運転管理におけるデータの一元管理ができます。
  • また、本システムはKKEの豊富な運転維持管理業務経験を反映させたダッシュボードを備えており、施設の運転維持管理に必要なデータを一目で確認でき、作業現場での効率的な情報共有や判断の迅速化が可能になります。
  • さらに、施設のエネルギー関連の原単位(一定量や一定期間に消費するエネルギー量を表す単位)やCO2排出量等のKPI(重要評価指標)をリアルタイムで管理することができるので、施設の適正な管理に役立てることができます。
  • 外部気象データとも連携が可能なため、豪雨や台風等を先読みした人員の配置や対応により、災害時でも施設を安定的に稼働させることができます。

3.今後の展開

  • 現場作業のデジタル化による業務効率化を多くの施設で進め、今後は、本システムが日々管理する機器の点検結果や診断結果と、各設備の日常運転データ、最新の劣化予測結果を組み合わせて、施設の健全度評価と最適な補修・改築・更新計画の立案をサポートする、リアルタイム・アセットマネジメント・システムを目指します。
  • 官民連携事業(PPP事業)において本システムを活用した提案を行うことで、施設の運転維持管理におけるライフサイクルコストの縮減や最適な運転による温室効果ガスを削減し、持続的な上下水道インフラ施設の運営に貢献してまいります。

4.稼働開始日

2023年7月24日~

  • 水量・水質・機器稼働状況等の情報が表示されるダッシュボード画面の一例「通常モード」

  • 水量・水質・機器稼働状況等の情報が表示されるダッシュボード画面の一例「緊急モード」

ご参考

本システムは、2023年8月1日(火)~4日(金)に札幌ドームで開催される、「下水道展‘23札幌」に出展し、群馬県太田市の下水道施設におけるKKEでの活用事例等もご紹介します。

製品に関するお問い合わせ先
  • 株式会社クボタ 水環境ソリューション開発部 TEL:03‐3245‐3128
  • クボタ環境エンジニアリング株式会社 KSIS統括部 TEL:03-6281-9910

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。

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