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よくあるご質問

規格

ダクタイル鉄管の継手に使用されるステンレス鋼製ボルト・ナットの種類と材質が記載されている規格を教えてください。

ダクタイル鉄管の継手に使用されるステンレス鋼製ボルト・ナットについての規格の主な内容は次の通りです。

  • 原則はJIS、JWWA、JSWAS、JDPA規格に記載されております。
  • 上記に記載されていないもの(K形等のT頭B/N等)については別途JDPA規格(JDPA G 1040「ダクタイル鋳鉄管用ステンレス鋼製ボルト・ナット)に記載しています。
  • JWWA規格には記載が無くJDPA規格に記載がある場合やその反対もありますので注意が必要です。
フランジ曲管のボルト穴(ボルト孔)の配置について教えてください。

フランジ曲管のボルト穴の配置については次の通りです。

  • 呼び径150、300及び350の7.5kフランジについては、ボルト穴の数が4の倍数になっていないため、異形管を水平に使用する場合と垂直に使用する場合でボルト穴位置が異なります。引用1)
  • これらのフランジ曲管を用いて配管を行う場合、ボルト穴の振り分けに注意し、必要に応じてフランジ曲管のボルト穴の振り分けを変更する必要があります。
セメントモルタルライニング(CL)のひび割れ幅の許容値を教えてください。

CLの許容されるひび割れの幅は、JWWA A 113「水道用ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング」に0.25mm以下でなければならないと規定されています。

防食

GENEX(GX形)にポリエチレンスリーブが必要な場所(土壌)について教えてください。

GENEX(GX形)にポリエチレンスリーブが必要な場所の判定方法については、以下の要否判定フローチャート引用1)をご覧ください。なお、改良土などのpH値が12以上の埋め戻し材料に対して、GENEX(GX形)へのポリエチレンスリーブは不要です。ただし、埋め戻し材料に関係なく、GENEX(GX形)の布設現場が特殊土壌環境又は特殊条件に相当する場合はポリエチレンスリーブが必要です。

GENEX(GX形)を鉄道付近に埋設する場合の電食対策について教えてください。

GENEX(GX形)を鉄道付近に埋設する場合の電食対策についての考え方は以下の通りです。GENEX(GX形)以外のダクタイル鉄管についても同様です。

  • 1.電食対策の必要性の有無
    電食対策は特に必要有りません。
    ポリエチレンスリーブを被覆すると、さらに電食の影響を受けにくくなります引用1)
  • 2.電食対策が不要な理由
  • 継手はゴム輪で接続されているため電気抵抗値が高く、管路一本ごとがほぼ絶縁されている状態になっています。
  • このため、電食が発生する漏れ電流の帰路になりにくくなっています引用1)

製品

GENEX(GX形)とNS形の直管、異形管受口用の栓はありますか。

GENEX(GX形)、NS形の直管や異形管の受口に使用できる栓は販売されています。詳細は以下のメーカにお問い合わせください。ただし、JDPA規格品ではありません。

GENEX(GX形)のP-LinkとG-Linkの使い分けを教えてください。

P-Linkは直管受口に切管を接合する場合に使用し、G-Linkは異形管受口に切管を接合する場合に使用します。P-LinkとG-Linkについて、接合パターン毎に使用できる場合とそうでない場合を図表に記載しています。

呼び径500〜1000NS形両受曲管のラインアップについて教えてください。

呼び径500〜1000NS形両受曲管について、45°と22 1/2°はJDPA規格、90°と11 1/4°はメーカー規格として製作可能です。各部寸法は弊社までお問い合わせください。

【ご使用時の留意点】
製造納期3カ月程度を要するため、計画段階から設計折込みをしてください。

  • 使用場所の多くは、PIP立坑の立ち上り配管部です。
  • 伏越部でも残管処理として使用される場合があります。
  • 呼び径900、1000の11 1/4°曲管の製作可否や納期については、弊社へ必ずご確認願います。
空気弁を据え付ける時の傾きの限界角度を教えてください。

空気弁の立ち上がり管は、浮球が円滑に作動するよう垂直に取り付けて頂いております。JWWA B 137-2004「水道用急速空気弁」にも記載されている通り、やむを得ない場合でも立ち上がり管の傾斜角は2°以内としてください。

ダクタイル鋳鉄製水管橋の工場での仮組立時の確認項目について教えてください。

ダクタイル鋳鉄製水管橋の内、FT形水管橋、FGX形水管橋は工場で仮組検査を行い、次の3項目について確認しています。

  • ① 橋長
  • ② 管自重時のキャンバ(空管時)
  • ③ 軸心と水管橋中心線とのずれ量
GENEX(GX形)の短管1号・2号は生産可能でしょうか。

管路の耐震化の観点から、フランジ継手を含む短管1号、2号はJDPA規格になっていません。ただし、メーカー規格としては製作可能です。 GX形短管1号、2号の有効長は下表の通りです。

(単位 mm)
呼び経 短管1号 短管2号
75 80 390
100 80 390
150 90 400
200 90 410
250 100 460
300 100 480
400 110 510
NECS(NS形E種管)の短管1号・2号は生産可能でしょうか。

管路の耐震化の観点から、フランジ継手を含む短管1号、2号はJDPA規格になっていません。ただし、メーカー規格としては製作可能です。
呼び径75~150まで共通で、短管1号が L1=125mm、短管2号が L2=300mm です。

滑剤の成分及び衛生性(安全性)について教えてください。

滑剤の成分及び衛生性(安全性)については以下の通りです。

  1. 滑材の成分
    主成分はポリカルボン酸塩であり、食品添加物公定書、又は米国FDA(食品医薬品局)などに規定される添加物および水で構成されています引用1)
  2. 衛生性
    浸出試験を行い、JWWA Z 108「水道用資機材-浸出試験方法」の規格値内に入っていることを確認しています引用1)
GENEX(GX形)等の接合工具の価格を教えてください。

接合工具等の価格については、クボタ建設のホームページをご覧ください。

NS形やGENEX(GX形)を接合する際に滑剤1缶で塗布できる継手数を教えてください。

滑材1缶(内容量2kg)で塗布できる継手の数については次の通りです。

プッシュオンタイプの継手では、ゴム輪内表面及び挿し口面のテーパ部から白線までの範囲を塗布する必要があります。そのため、NS形・GENEX(GX形)については、塗布範囲がT形引用1)より広いためT形の2倍程度の塗布量が必要となると考えられます(目安)。

浸透性シールコートの採用開始時期を教えてください。

浸透性シールコートの採用開始時期は、以下の通りです。

  • 浸透性シールコートの採用開始時期は、平成元年から平成2年です引用1)
  • 平成元年以前のシールコートの剥離等があった場合には、呼び径75~350であればTS洗管工法で管内面の清掃が可能です引用2)
ダクタイル鉄管の実耐用年数を教えてください。

ダクタイル鉄管の実耐用年数を説明した資料は以下の通りです。

  1. 各事業体の耐用年数の事例
    事業体が設定された耐用年数の事例が財団法人水道技術研究センター、e-pipeプロジェクト報告書に記載されています。
    ここでは、ダクタイル鉄管の調査結果等を基にポリエチレンスリーブ被覆の管路を80年や100年等に定めている事例が掲載されています。
  2. 高機能ダクタイル鉄管は60年
    水道施設更新指針(平成17年)には、高機能ダクタイル鉄管が60年の耐用年数があることが記載されています。

性能

耐震継手ダクタイル管の性能基準はどのように規定されていますか。

耐震継手の要件は、以下の通りです。
財団法人国土開発技術研究センター「地下埋設管路耐震継手の技術基準(案)」に具体的な性能基準が示されています引用1)2)
例えば、GENEX(GX形)やNS形は、継手伸縮量が管有効長の±1%以上であるためS-1類に、離脱防止抵抗力が0.3dTon以上であるためA級に分類されています。

GENEX(GX形)ゴム輪の100年の耐久性について、根拠を教えてください。

ゴム輪を使用したダクタイル鉄管は50年以上使用されています。クボタは長期間に亘りゴム輪の調査を継続してきました。実際に53年間使用された管から採取したゴム輪を調査した結果、その物性がほとんど変化していないことが分っています。引用1)
GX形ゴム輪は、上記の実績から得られた知見をもとに、GX形ゴム輪を接合状態で100年相当加熱促進し、ゴム輪の物性調査や水密性試験を行い、耐久性を評価しています。引用2)

接合・施工

呼び径500〜1000NS形管の立上がり配管で受口が下向きとなる場合、ライナの落下防止はどのようにすれば良いですか。

NS形管におけるライナの落下防止についてのポイントは次の通りです。

立坑内の縦配管、伏越し配管等で受口が下を向いている場合は、ライナが受口から落下する可能性があります。
このため、ライナ固定治具を用いて落下を防止します。引用1)
また、両受曲管を使用して設計時から受口が下を向かないような設計を行うことが望ましいです。(両受曲管のラインアップは5.参照)

小口径GENEX(GX形)とK形の接合時間はどのくらい違いますか。

小口径GENEX(GX形)はK形管に比べ、約半分の時間で接合できます。引用1)

GENEX(GX形)管路での排水方法を教えてください。

GENEX(GX形)には排水T字管がありません。したがって、管路における排水方法としては、以下の3通りをお奨めしています。

  • ① 二受T字管を水平に使用し、排水用分岐で排水する。
  • ② 消火栓設置箇所に予めうず巻式フランジ付きT字管を配管しておき、うず巻式フランジ付きT字管から排水する。
  • ③ ①と同じであるが、枝部を下向きに振って排水分岐で排水する。

GENEX(GX形)ダクタイル管路の排水施設設置例

US形継ぎ輪の使用箇所について教えてください。

US形継ぎ輪の使用箇所は次の通りです。詳細は、日本ダクタイル鉄管協会の接合要領書JDPA W-13「US形、US-D形ダクタイル鉄管」をご覧ください。

  • トンネル内配管が長距離の場合、US形継ぎ輪をトンネルの中央部に配置して両側に配管を行う場合があります。
  • トンネル内配管が断層部を通過するような場合、US形継ぎ輪を配置して想定される沈下量に対応する場合があります。
  • US形継ぎ輪は管路を結ぶ際の“せめ”配管には使用できません(継手構造の関係上管外面をスライドできないため)。NS形又はS形の継ぎ輪をご使用ください。
コンクリートブロック背面を掘削する際の注意点を教えてください。

コンクリートブロックの背面を掘削する場合の主な注意点は以下の通りです。
管路に水圧が負荷している場合、コンクリートブロックには不平均力が作用しています。そのため、コンクリートブロック背面を掘削するとコンクリートブロックが動いてしまう可能性があり、背面の受動土圧の影響範囲外で掘削する必要があります。

構造物からの適正な管の張り出し長さを教えてください。

500mm程度を推奨しています。その理由は以下の通りです。

  • 管接合に必要なスペースを確保するため。
  • 構造物から管が張り出し過ぎると、不同沈下で管の根本部分に過大なモーメントが作用する可能性があるため。
乙切管の最大長さ・最小長さを教えてください。

切管有効長の最大長さ・最小長さは以下の通りです。

  • 最大長さ
    • 甲切管の場合:全口径共通で、一般に目安は「有効長-200mm」です。
    • 乙切管の場合:呼び径250以下は「有効長-500mm」、呼び径300以上は「有効長-1000mmです。
  • 最小長さ
    施工性を考慮して概ね1mとしています。
パイプインパイプ工法(PIP工法)において、さや管と新管の隙間充填が必要な理由を教えてください。

さや管と新管の隙間充填は、一般的にエアモルタルやエアミルクで充填することが一般的ですが、充填しない場合もあります。その場合は、地下水等が侵入しないように坑口はコンクリートでふさぐ必要があります。
充填の有無は、企業者と道路管理者や河川管理者、軌道管理者等との協議で決めることですが、以下の理由から充填を行う方が望ましいとされています。また、充填材の圧縮強度は、一般的に0.5~1.5N/mm2 引用1)が使用されます。

<充填を行う理由>引用1)
万一外管が破損した時、周囲の土砂が隙間に流入し路面陥没等を起こす恐れがあるため。
地下水が流入した場合、隙間を流下し防食対策上好ましくないため。

ダクタイル鉄管の切断方法を教えてください。

ダクタイル鉄管の切管方法(主に挿し口形成)や切断方法(主に管撤去)は図表の通りです。
なお、挿し口形成作業を行う際の切管手順は、各継手の接合要領書を参照してください。
既設管を撤去する際の切断では、ガス切断、ランサー切断などが使用される場合もあります。

露出管の塗装を塗り替える際の注意点を教えてください。

浄水場内等の露出配管された管外面の塗り替えについては、以下に注意してください。具体的な仕様、施工方法、工事費に当たっては専門業者へ問い合わせをお願いします。

  • ① 作業環境
    • 管廊に配管されているケースが多く、他の管や設備(照明、電力)等々が輻輳されており塗装の作業スペースや換気が確保できるかを確認する。
  • ② 対象管路の状態
    • 錆の状態からケレン範囲の想定を行う。また、ケレンは3種程度とする。
  • ③ 特殊塗装規格
    • JDPA Z 2009「ダクタイル鋳鉄管外面特殊塗装(抜粋)」からCC又はDD種を選択する。引用1)
  • ④ 塗り替え塗装の仕様例引用2)
切管時に端面補修塗装を行った際の乾燥時間はどのくらい必要ですか。

切管時の挿し口端面の補修方法と乾燥時間は以下の通りです。

  • 補修塗料
    • 使用する種類
      切管端面の補修には、切管端面補修用塗料(刷毛塗り)を用いてください。
    • 乾燥時間
      切管鉄部用塗料の乾燥時間は、冬場で30分です。
      作業が開始できる指蝕乾燥時間は気温等の環境によりますが約10分程度です。
  • 端面防食ゴム輪
    乾燥時間の不要な端面防食材料もあります。詳細は参考資料引用1)をご参照ください。
ダクタイル鉄管が漏水した場合の補修方法を教えてください。

ダクタイル管に穴が開いて漏水が発生した場合の補修材料には以下のような製品があります。

  • 外面からの補修材料
    大成機工(株):ヤノジョイント
    コスモ工機(株):漏水補修バンド
  • 内面からの補修材料
    (株)伊勢工業:漏水止め内面バンド

設計

Sベンドの寸法を教えてください。

各種継手のSベンド寸法は、図表の通りです。

GENEX(GX形)

(単位 mm)
接合形式 呼び経
L H L H L H L H L H
GX形 75 480 480 682 282 692 137 673 66 678 33
100 520 520 716 296 731 145 713 70 718 35
150 630 630 802 332 788 156 732 72 738 36
200 750 750 904 374 865 172 812 79 818 40
250 850 850 973 403 884 176 812 79 818 40
300 815 815 973 403 904 180 792 78 748 37
400 1035 1035 1118 463 962 191 832 82 778 38

NS形

(単位 mm)
呼び経
D L H L H L H L H L H
75 500 500 682 282 673 133 693 68 698 34
100 550 550 768 318 769 153 693 68 698 34
150 650 650 768 318 865 172 693 68 698 34
200 750 750 938 388 865 172 891 87 897 44
250 850 850 1024 424 961 191 891 87 897 44
300 730 730 785 325 702 140 634 62 589 29
350 840 840 871 361 750 149 664 65 609 30
400 965 965 973 403 818 163 713 70 646 32
450 1105 1105 1075 445 875 174 743 73 668 33

K形

(単位 mm)
呼び経
D L H L H L H L H L H
75 692 692 892 369 981 195 1550 152
100 692 692 892 369 981 195 1550 152
150 842 842 1119 463 1133 225 1550 152
200 1043 1043 1264 523 1290 256 1943 191
250 1095 1095 1268 525 1294 257 1947 191
300 1397 1397 1411 584 1450 288 1951 192 2352 115
350 1398 1398 1555 644 1606 319 2345 230 2356 115
400 1500 1500 1700 704 1858 369 2448 241 2460 120
450 1502 1502 1843 763 2000 397 2450 241 2462 120

T形

(単位 mm)
呼び経
D L H L H L H L H
75 440 440 580 240 654 130 564 55
100 460 460 614 254 692 137 594 58
150 530 530 682 282 769 153 653 64
200 590 590 768 318 865 172 693 68
250 650 650 836 346 942 187 742 73
シールド内径とDXR工法の内径の違いを教えてください。

シールド内配管を行う場合(通常のシールドとDXR)の口径とトンネル径については図表の通りです。

シールド工法及びDXR工法のトンネル標準寸法

(単位 mm)
シールド DXR
本管呼び径 トンネル(セグメント)外径 本管呼び径 トンネル(セグメント)外径
コンクリート製 鋼製
700 - - 700 1210
800 - - 800 1250
900 - - 900 1330
1000 - - 1000 1470
1100 - - 1100 1650
1200 2150 2000 1200 1820
1350 2350 2350 1350 2010
1500 2550 2350 1500 2220
1600 2550 2550 - -
1650 2550 2550 - -
1800 2750 2750 - -
2000 2950 2950 - -
2100 3150 3150 - -
2200 3150 3150 - -
2400 3350 3350 - -
2600 3550 3550 - -
パイプインパイプ工法(PIP工法)及びさや管工法の発進立坑の大きさを教えてください。

発進立抗の大きさの算出方法は次の通りです。

発進立坑の大きさは以下の式より算出できますが、発進立坑内配管も考慮して長さを決定してください。(到達立坑の大きさは連絡配管が出来る程度の大きさが有れば結構です。)

発進立坑の長さ(L)=新管長さ(a)+油圧ジャッキ長さ(b)+反力受け長さ(c)+さや管の突出長さ(c)+接合余裕(0.5~0.7m)(e)
発進立坑の幅(B)=呼び径+1.5m
(例)呼び径700の場合
L=4.24(a)+1.0(b)+0.9(c)+0.5(d)+0.7(e)=7.34(m)
B=0.7+1.5=2.2(m)

異形管と継ぎ輪が接合できない理由を教えてください。

異形管と継ぎ輪が接合出来ない理由は以下の通りです。

  • 外径許容差の違い
    異形管は直管と異なる製造方法のため、挿し口先端から受口が挿入される必要な範囲にしか外径許容差が規定されておらず、自由にスライドできる継ぎ輪と接合した場合、隙間ができて漏水する可能性があるためです引用1)

その他

鋳鉄(FC)とダクタイル鋳鉄管(FCD)を簡易に判別する方法はありますか。

鋳鉄管(FC)とダクタイル鉄管(FCD)の簡易判別方法は、下記に示す顕微鏡組織で判別する方法と化学組成で判別する方法の2種類があります。

  1. 顕微鏡組織による判別方法
    黒鉛形状が片状または球状であるかを確認することで判別できます。
  2. 化学組成による判別方法
    イオウ(S)分の量の違いを確認することで判別できます。
    イオウ分の含有量は、高級鋳鉄管では0.1%以下、ダクタイル鉄管では0.015%以下と大きく異なっています。
    なお、イオウの測定方法は以下の2通りがあります。
    • ① ガス検知管法:塩酸により管の表面を溶かし、発生する硫化水素ガスを検知する方法。
    • ② 酢酸鉛試験紙法:イオウ分を塩酸酸性で還元し、硫化水素ガスを酢酸鉛試験紙で分析する方法。
  1. 顕微鏡組織
  2. 科学組織

    ダクタイル管の科学組織

    (%)
    成 分 ダクタイル管 高級鋳鉄管
    T.C 2.8〜3.7 3.2〜3.8
    Si 1.7〜2.5 1.4〜2.2
    Mn 0.2〜0.4 0.4〜0.6
    P 0.1以下 0.5以下
    S(イオウ) 0.015以下 0.1以下
    Mg 0.03以上
高級鋳鉄管の老朽度診断方法を教えてください。

高級鋳鉄管の老朽度診断方法については、社団法人 日本水道協会発行の「水道施設更新指針,H17.5」に示されています。

ダクタイル鉄管の老朽度ランクについて教えてください。

ダクタイル鉄管の老朽度ランクとその分類方法は次の通りです。

  • ダクタイル鉄管については腐食深さをデプスゲージで測定し、水圧、外荷重に対する安全率を計算してⅠ~Ⅴ(5ランク)の老朽度に分類します。
  • ボルト・ナットについてはネジ山・谷等の腐食程度を目視により判断し、Ⅰ~Ⅳ(4ランク)の老朽度に分類します。
    これらは、社団法人日本水道協会「水道施設更新設計指針、H17.5、P68-70」をご参照ください。
ダクタイル鉄管の老朽度を直接調べる方法について教えてください。

管路の老朽度を掘削して直接調べる方法は以下の通りです。

  • 直接診断の調査項目と調査方法について
    これらは社団法人日本水道協会「水道維持管理指針,2006、P437」に記載されています。
  • 老朽度の診断
    1. 老朽度の評価
      老朽度はFAQのNo,43と同様の評価を実施します。
    2. 老朽度の推定
      将来の老朽度については次式を用いて推定することができます。
      η=k・Tα引用1)
      ここで、η:腐食深さ
      k:埋設環境評価係数
      T:埋設年数
      α:係数(ダクタイル鉄管の場合0.4程度)
      埋設環境評価係数kは、下記の2通りで決定することができます。
      <埋設環境評価係数k値の推定方法>
      • 式(1)にηとTを当てはめてkを算出する方法
      • 土壌の調査結果から推定する方法

お問い合わせ

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KUBOTA REPORT 2017

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