下水圧送管路調査
下水圧送管路の効率的な調査手法のご提案
~ 圧送管内調査機器による直接診断 ~
2018年3月 国土交通省から技術導入ガイドライン(案)が発刊されました
下水圧送管路の点検・維持管理※
- 供用は止められないけど、調べられる?
- マンホールが無い管路をどうやって調べるの?
- 改築・更新の計画はどうやって立てるの?
- 管路全部を調べないといけないの?
※改正下水道法(平成27年)の維持修繕基準
公共下水道及び流域下水道の排水施設の点検が義務化され、さらに「腐食するおそれが大きいものとして国土交通省令で定める排水施設の点検は、五年に一回以上の適切な頻度で行うものとすること」と定められた。
クボタの新しい調査手法で まるごと解決します!!
調査手法の概要
調査手法の有効性が国土交通省実施のB-DASHプロジェクト※で実証されています
STEP1 腐食する場所は絞り込めます<スクリーニング>
- 管路の中で非満流となる場所が腐食危険箇所です。
- 絞り込み手法の有効性は、過去の腐食事例との照らし合せを行ない、検証済みです。
【腐食危険箇所の絞り込み手法】
【絞り込み結果と過去の腐食事例との比較】
事業体様 (敬称略) |
管径 (mm) | 管路長 (m) | 事故形態 | 検討結果 |
---|---|---|---|---|
A流域下水道 | 250 | 4,410 | 漏水 | 事故発生箇所と腐食危険箇所が 一致 |
B流域下水道 | 250 | 3,670 | 漏水 | |
C市 | 350 | 4,730 | 漏水 | |
D市 | 600 | 970 | 道路陥没 | |
600 | 2,490 | 道路陥没 | ||
450 | 1,480 | 道路陥没 | ||
E市 | 350 | 4,080 | 漏水 | |
F流域下水道 | 300 | 1,990 | 漏水 | |
G市 | 300 | 1,400 | 漏水 |
STEP2 管内面の状況を実際に確認できます(特許取得済)
- 腐食危険箇所の空気弁設置場所から、下流側30mの範囲を調査可能です(土木工事不要)。
- ポンプ停止時間中(1.5時間を想定)に調査可能です。
- ビデオカメラ調査により腐食の有無を判断可能です。

※下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)
国土交通省 国土技術政策総合研究所の委託を受け、「平成28年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」の予備調査として、導入効果や技術性能の確認を行いました。
検証結果
腐食の有無を明確に判断することが出来ました
- 腐食の種類は大きく3種類に分けられました。
- A. の状態は即更新の検討が必要です(道路陥没・漏水の危険性大) 。
-
A. モルタルライニング腐食
(鉄部露出・発錆あり) -
B. モルタルライニング変色
-
C. モルタルライニング健全
備考)写真は管頂側約180°の撮影事例
内面エポキシ樹脂粉体塗装の有効性も確認しています
- 内面モルタルライニング管が腐食している管路においても、 内面仕様がエポキシ樹脂粉体塗装の曲管は健全でした。
-
1. 粉体塗装管の内面状況 -
2. 粉体塗装とモルタルライニングの比較
備考)写真は管頂側約180°の撮影事例
調査実績
事業体様 (敬称略) |
管径 (mm) | 管路長 (m) | 内面仕様 | 供用開始年 | 調査結果 | |
---|---|---|---|---|---|---|
I流域下水道 | 200 (2条) |
886 | モルタルライニング | 1996 | 腐食を確認 | |
J市 | 600 | 370 | 2003 | |||
K市 | 350 | 4,730 | 1994 | |||
L市 | 管路1 | 800 | 2,110 | 1973 | ||
管路2 | 450 | 1,480 | 1991 | |||
M流域下水道 | 500 | 4,460 | 1995 | |||
N流域下水道 | 300 | 2,658 | 2003 | |||
M流域下水道 | 300 | 2,690 | モルタルライニング | 1994 | 腐食なし※ | |
滋賀県北部流域下水道 | 300 | 4,072 | 2000 |
※非腐食危険推定箇所で調査を行った。
導入効果
従来より、安く・早く・正確に点検が出来ます

■既存調査手法例
- 管外面から超音波管厚さ計により、 腐食有無を判定します。
- 調査立坑が必要なため、土木工事が伴います。
- 超音波厚さ計を当てた場所の、スポット的な 診断となります。

※ 調査実施時期はご相談させて下さい。
注
- 想定調査コストは1調査あたりの直接作業費のみとしています。
- 調査対象管路には、6箇所以上の空気弁が設置されていると仮定しました。
- 新調査手法は、スクリーニングにより腐食危険箇所を2箇所の空気弁付近に絞り込み、管内調査を2日間で実施したと仮定しました。
- 既存調査手法は、スクリーニング゙しない為、調査箇所を任意の6箇所の空気弁付近に決定し、各上流側・下流側の管外面調査を4日間で実施したと仮定しました。
- 既存調査手法は、調査立坑の築造が必要であり、管径によって大きさが変化するため、管径300mm、500mm、800mmを代表管径としました。
更新計画のご提案
調査の結果、更新すべき腐食が発見された場合
下水道ストックマネジメント計画へ組み込むことで、下水道ストックマネジメント支援制度が活用できます
圧送管渠の事故防止に向けた国の動向
- 国交省 事務連絡【平成29年1月17日】
~圧力管渠の破損による未処理下水の流出防止対策について~ - 各事業体に対し、圧力管渠における二条化を含めた未処理下水の流出防止対策を講じるよう努めることを求めています(平成29年度末を目処)。
- 国交省 事務連絡【平成29年4月3日】
~平成29年度事業執行にあたっての交付対象範囲の確認事項について~ - 圧力管のうち、地震等で破損した際に速やかに応急復旧を行うことが困難な管に予備を設けて二条化する場合については交付対象とされています。
お問い合わせ先
名称 | TEL |
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管路整備技術部 技術サービス課 | 03-3245-3161 |