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水不足を抱える米国で、大気から飲み水を造る装置の実証を開始 住宅地内で完結する水循環システムの事業化をめざす

2026年7月22日

株式会社クボタ

株式会社クボタ(本社:大阪市北区、代表取締役社長 CEO:花田晋吾、以下「当社」)は、水不足により飲料水・生活用水の確保が困難な米国の新興住宅地向けに、大気中の水分から飲料水を造る大気造水装置の実証を2026年8月から開始します。大気造水装置を開発するAirJoule LLC(以下「AirJoule社」)と連携し、カリフォルニア州およびテキサス州において、同装置の性能や実用性を実環境下で検証します。当社の排水処理技術と組み合わせ、既存の水源に依存せずに水の確保から排水処理・再利用まで地域内で完結する「分散型水循環システム」の確立と事業化をめざします。

  • 地域内で水の確保から排水処理・再利用まで完結する「分散型水循環システム」のイメージ

1.背景とねらい

  • 米国では、人口増加や気候変動の影響により、地下水の枯渇や水質汚染が深刻化しており、安全な飲料水や生活用水の確保が大きな社会課題となっています。特に南西部を中心とする地域では、人口流入に伴い住宅開発需要が拡大する一方で、水資源の制約が宅地開発や地域の持続的な成長の阻害要因となっています。
  • 従来の上下水道は、広域をカバーする浄水場や下水処理場などの大規模施設と長距離の管路網によって構成されており、新たに整備・延伸するには多額の投資と長い期間を要します。そのため近年では、水の確保から排水処理・再利用までを地域内で完結させる「分散型水循環システム」への期待が高まっています。しかし、その実現には安定した水源の確保が重要な課題となっており、水不足や水質汚染が深刻な地域では導入が十分に進んでいません。
  • こうした中、AirJoule社は大気中に含まれる水分を回収・凝縮し、飲用可能な水を生成する大気造水技術を開発しています。同社の技術は、地下水や河川などの既存水源に依存せずに水を確保できることに加え、乾燥地域への適用が可能です。将来的にはエネルギー効率の向上による造水量拡大も期待されており、分散型水循環システムを支える新たな造水技術として大きな可能性を有しています。
  • 当社はこれまで、水処理システムや浄化槽、水道管をはじめとするパイプシステムなどの製品群に加えて、設計・施工から運転・維持管理まで、水インフラ分野で幅広く事業を展開してきました。また、上水から下水まで水循環全体を支える技術と豊富な実績を有しています。今回、AirJoule社の大気造水技術を新たに組み合わせることで、「水を造る」「届ける」「処理する」「再利用する」を一体化した新たな分散型水循環システムの構築をめざします。これにより、水資源の制約が課題となっている米国の住宅開発事業者や自治体向けに、新たな水インフラソリューションを提供し、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。

2.実証の概要

  • 本実証では、AirJoule社の大気造水装置について、米国での実使用環境を想定した屋外条件下で性能試験を実施し、あわせて、飲料水としての供給に必要な認証取得を進めます。その後、実際の住宅地などを対象とした実証へと段階的に展開し、分散型水循環システムへの適用可能性を検証します。
  • また、事業化に必要となる大気造水装置の運用・保守(O&M)体制および販売体制の構築を進めます。
実証場所 カリフォルニア州、テキサス州
実証期間 2026年8月~2030年(予定)
主な実証内容
  • 造水量、消費電力、水質、長期運転時の安定性の評価、飲料水としての安全性・安定性の検証
  • 米国における飲料水供給に必要なNSF認証および各州認証の取得に向けた対応
  • 運用・保守(O&M)の内容や頻度、体制の検討、販売体制の検討
主な役割
  • クボタ:実証の企画・推進、装置の設置・運用管理、データ評価、O&M・販売体制の検討
  • AirJoule社:大気造水装置の開発および技術支援、認証取得に向けた技術対応

3.今後の展開

  • 当社が保有する浄化槽をはじめとする排水処理・再利用技術との連携を進め、大気造水から給水、排水処理、再利用までを一体化した分散型水循環システムを構築し、2030年頃の商用化をめざします。
  • 商用化にあたっては、AirJoule社との販売提携契約に基づき、当社が認証取得に携わった州において同社製大気造水装置を当社が独占的に取り扱い、米国子会社であるKubota Water and Environment U.S.A. Corporation (KWU)を通じて、販売から運転・維持管理(O&M)までを一貫して提供する、持続的なサービス体制を構築します。
  • 当社は、大気造水技術と水循環技術を融合することで、地域内で水の確保から再利用までを完結できる新たな分散型水インフラの実現をめざし、北米における水環境事業のさらなる成長に取り組んでまいります。

4.AirJoule社について

社名 AirJoule LLC
創業年 2024年
所在地 米国デラウェア州
代表者 Bryan Barton(President)
事業内容 大気中の水分を吸着材により回収し、加熱・冷却プロセスを通じて飲料水を製造する「大気造水装置」の開発・製造

5.KWUについて

社名 Kubota Water and Environment U.S.A. Corporation
設立年 2005年
所在地 米国ワシントン州
代表者 Diego Ayala
事業内容 液中膜や浄化槽、MBRシステム、ダクタイル鉄管などの販売・アフターサービス

ご参考

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。

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