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ニュースリリース

2013年5月27日

被災地の農業高校生が新農法を伝授し、被災農家の農業再生を支援

宮城県農業高校では、東日本大震災で被災した農家を支援する「地域農業復興プロジェクト」に取り組んでいます。このたび、同校の生徒たちが、新農法「鉄コーティング直播(※)」技術を使って水田に種もみを播き、震災後に帰農した同校OBや被災農家のコメ作りを支援しました。
 当社は、同校の取り組みを支援し、鉄コーディング直播栽培の特別授業で技術指導をしています。

※「鉄コーティング直播」技術は従来一般的に行われている苗の移植ではなく、鉄粉でコーティングした種もみを播く農法です。

1.実施内容

(1)宮城県農業高等学校

 昨年に続き2年目の取り組みとなる宮城県農業高等学校では、津波で被害を受けた農家のほ場と同校が管理するほ場に加え、今回新たに、震災後に帰農した同校OBのほ場も対象にするなど、学校と地域が一体となった農業再生の取り組みが拡がっています。
 同校の生徒たちは、当社が支援する鉄コーティング直播栽培に関する学習会や、鉄コーティング作業の実習、水田に直播機で種もみを播く作業に熱心に取り組み、自分たちが学んだ技術を活かして、被災農家のコメ作りを支援しました。

実施日 項目 参加者
4月2日 鉄コーティング直播の学習会及びコーティング実技実習 2年生10名
5月7日、8日、9日 鉄コーティング直播実技実習(種もみ播き)
<場所>
 ・津波で被災した近隣農家のほ場
 ・震災後に帰農した同校OBのほ場
 ・同校の管理ほ場
3年生10名
2年生10名

(2)福島県立磐城農業高校

 震災で損壊し校舎が使えなくなった福島県立磐城農業高校でも、今年から新たに特別授業を開始しました。同校の生徒たちは、被災後初めてとなるほ場実習に取り組みました。

実施日 項目 参加者
4月16日 鉄コーティング直播の学習会及びコーティング実技実習 3年生10名
5月17日 鉄コーティング直播実技実習(種もみ播き)
<場所>
 ・同校管理ほ場
3年生10名

2.当社による支援の内容

  • (1)「鉄コーティング直播栽培」についての学習会、コーティング実技実習の開催
  • (2)生徒による鉄コーティング直播実技実習のサポート
  • (3)直播機の貸し出し

<ご参考>
「鉄コーティング直播栽培」とは
  • 田植え(苗を植える)の代わりに鉄粉をコーティングした種もみを直接播く農法で育苗の作業がなくなります。育苗に伴う作業を軽減し、コストを削減することができます。
  • 鉄粉をコーティングすることで鳥害が軽減するほか、水を張った時に流されにくくなります。
  • 田植えと収穫期がずれるため、経営規模拡大に対応しやすく、全国で作付面積が年々拡大しています。

3.実習風景

(1)宮城県農業高等学校


 
コーティングの実技実習   指導の下、生徒がほ場で直播機を操作
 
肥料、種もみ、除草剤を直播機にセット   OBの方が、震災を経て帰農した想いを熱く語る

(2)福島県立磐城農業高校


 
鉄コーティング直播栽培の学習会   鉄粉を投入して種もみにコーティング
 
指導の下、ほ場で直播機を操作   種もみを直播機にセット
 

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。