2012年11月16日
マレーシアでパーム油廃液処理設備を初受注
~膜技術を利用、放流水質の向上とバイオガス回収で環境改善に貢献~
株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、会長兼社長:益本康男、以下、「当社」)は、マレーシア国サラワク州において、パーム油精製プロセスで発生する廃液を処理するための排水処理設備とバイオガス回収設備を一括受注しましたので、以下お知らせします。
記
1.受注案件概要
・契約日 | 2012年10月18日 |
・契約先 | BBC Biogas Sdn.Bhd ※BBC Holdings(Sarawak)Sdn.Bhdの子会社でパーム油製造事業を行う。 |
・設備内容 | バイオガス回収設備(膜型メタン発酵技術)および排水処理設備(膜分離活性汚泥法) |
・設置個所 | Malaysia Sarawak州Bintulu市に新設するパーム油製造工場 |
・処理量 | 最大 936トン/日 |
・設備稼働日 | 2013年夏(予定) |
2.背景
- マレーシア、インドネシアの重要輸出産品であるパーム油の製造工場から排出される廃液は、ため池(オープンラグーン)で処理される施設が多く、地球温暖化ガス(メタンガス)の大気放散や水質汚染が大きな課題となっております。
- 近年、パーム油を消費(購入)する側からも、環境保全を強く求められており、マレーシア政府もパーム油排水の水質規制を強化していることから、生産者側は早急な対策が求められております。
- 当社は、これらの課題を解決するため、膜型メタン発酵技術とMBR(Membrane Bio‐reactor※)技術を組み合わせ、2年前より実証実験による性能確認を行い、パーム油製造会社に設備導入の提案活動を行ってまいりました。
- 当社は、今回の受注を契機に、東南アジアにおけるパーム油製造業の廃液処理事業に積極的に取り組み、環境改善や再生可能エネルギーの活用促進に貢献してまいります。
※膜分離活性汚泥法:膜と生物処理を組み合わせた水処理方法
3.クボタの設備の特徴
- 自社製の膜を利用した設備であり、厳しい排水基準にも安定した処理が可能。BOD数値20ppm以下を安定的にクリアできます。
- 排水処理だけではなく、バイオガスを回収し再生エネルギーとして利用できます。
- 日本国内での焼酎廃液処理の実績とマレーシア現地での2年以上の実証実験による知見により、顧客ニーズに合った廃液処理設備を提供できます。
以上
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