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ニュースリリース

2012年10月22日

耐震形の水道管をロサンゼルス市から初受注

株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、会長兼社長:益本康男)はこのたび、米国カリフォルニア州ロサンゼルス市水道電気局(Los Angeles Department of Water and Power)から、当社が開発した水道用耐震形ダクタイル鉄管「GENEX」を受注いたしました。今回は正式採用に向けての試験施工ですが、日本独自の耐震機構を持つ水道管がアメリカで布設されるのは今回が初めてです。

1.受注内容

契約日 平成24年10月2日
数量・延長 呼び径φ150mm×約550m
施工箇所 ロサンゼルス市コンタードライブ(Contour Drive)

2.背景と経緯

  • 地震の多いアメリカ西海岸に位置するロサンゼルス市において、水道管路の耐震性強化は大きな課題です。
  • 当社は昭和49年に初の耐震形ダクタイル鉄管を開発しましたが、阪神淡路大震災や東日本大震災を含む地震でも破損せず、その有効性が認められています。日本でも老朽化した水道管の交換は喫緊の課題となっておりますが、阪神淡路大震災以降は管路耐震化の機運が徐々に高まり、現在では新たに布設される水道管のうち約43%に耐震形ダクタイル鉄管が使用されています。(埋設管路全体の耐震化率は約1割、平成22年3月末現在)。
  • 当社が今年の1月に現地で最新の耐震形ダクタイル鉄管「GENEX」のデモンストレーションを行ったところ好評をいただき、今回の試験施工への運びとなりました。日本の耐震形ダクタイル鉄管が海外で施工されるのは今回が初めてです。施工指導等を含めた本格採用へのサポートを行うとともに、アメリカ西海岸の地震への対策が必要な地域を中心に今後も採用の拡大に向けた活動を進めて参ります。

<ご参考:耐震形ダクタイル鉄管「GENEX」について>
  • ダクタイル鉄管は管体が「ダクタイル鋳鉄」という粘りがあり強靭な材質でできている水道管です。
  • 耐震形ダクタイル鉄管はパイプとパイプの接合部(継ぎ手)が伸縮し、地震による地盤の変動を吸収します。さらに大きな地盤の変動で、継ぎ手の可動域以上に管が動く場合には、抜け止めの機構が働くため管路の機能は維持されます。耐震形ダクタイル鉄管による管路は、鎖のようにそれぞれが動いても外れないことから「鎖構造管路」とも呼ばれています。
  • 昭和49年に最初の耐震管「S形」が開発されて以来、基本的な耐震の仕組みは変えずに施工性向上のためにモデルチェンジを繰り返して来ましたが、阪神大震災や東日本大震災を含め、これまでの大地震でも耐震管路の被害はありません。
  • GENEXは従来の耐震管の機構を持ちながら、施工性を向上し、また管の外面には自己修復する特殊なコーティングを施し、日本国内の山地を除く国土の約95%で100年以上もつことが期待できる、耐震・長寿命の最新の耐震形ダクタイル鉄管です。
  • 平成23年4月から呼び径φ75mm~φ250mmのラインナップで本格的に販売を開始し、全国に採用が拡大しています。
<最新の耐震形ダクタイル鉄管『GENEX』> <耐震形ダクタイル鉄管の吊り上げの様子>
   
<地盤変動による耐震管の挙動>
 

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。