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ニュースリリース

2012年10月23日

欧米における小型ディーゼルエンジンの第4次排出ガス規制適合認証を取得

地球環境の保全意識が高まる中、環境負荷低減を目的とした日米欧ノンロードディーゼル第4次排出ガス規制(※1)が、56キロワット以下のクラスで2013年から始まります。これに対して、当社では本年5月7日のEPA(米国環境保護庁※2)規制の認証取得を皮切りに、56キロワット以下のシリーズ全てにおいてEPA、CARB(米国カリフォルニア州大気資源局※3)および欧州排出ガス4次規制の適合認証を取得しました。
当社は昨年7月に56~130キロワットクラスの認証も取得しているため、今回の認証取得により、第4次排出ガス規制に対応した小型ディーゼルエンジンのラインナップが完成しました。
※1…農業機械、建設機械、産業用機械および発電機・熔接機などが対象となる。
※2…EPA(Environmental Protection Agency)は、市民の健康保護と自然環境の保護を目的とするアメリカ合衆国連邦政府の行政機関。
※3…CARB(California Air Resources Board)は、カリフォルニア州の大気汚染を防止するカリフォルニア州政府の行政機関。

1.認証の概要

1)認証取得時期 2012年5月~10月
2)認証取得製品 56キロワット以下の産業用ディーゼルエンジン
3)対象規制 ・EPA、CARBの第4次排出ガス規制(56キロワット以下のシリーズ)
・欧州排出ガス4次規制(37~56キロワットのシリーズ)
※( )内は当社が今回認証を取得したシリーズ


2.クボタの第4次排出ガス規制対応の状況

  • 19~56キロワットの第4次排出ガス規制は、米国ではティア4、欧州ではステージ3B(欧州は37~56キロワットのみ対象)と呼ばれ、どちらも排出ガスに含まれるPM(すすなどの浮遊粒子状物質)排出量を現行規制の1/10以下にしなければならないなど厳しい規制です。
  • 当社では、燃料噴射をコンピュータで細かく制御する「コモンレールシステム」や、「EGR(排出ガス再循環)システム(※4)」、「ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)(※5)」、等を採用して、搭載しやすいコンパクトな設計という現行機種の特徴を維持しながら規制をクリアすると共に、出力向上や低騒音化など性能も向上させています。
  • また、19~37キロワットクラスでは、当社独自のTVCS(※6)燃焼方式にクボタ独自のDPF再生システムを組み合わせたエンジンの開発も行い、顧客の多様なニーズに応えられるラインナップとしました。
  • 新たにNRTC(※7)/NTE(※8)対応が追加された19キロワット未満の排出ガス4次規制では、現行エンジンに新たなシステムを追加することなく、機種ごとに最適な技術を組み合わせて改良することで、規制をクリアすることができました。
  • 今回認証を取得したディーゼルエンジンは、本年10月から順次量産を開始し、当社のトラクタ・コンバインや建設機械に搭載されるほか、世界中の大手建設機械・産業機械メーカー、発電機・溶接機メーカー等にOEM供給します。
※4…排気ガスの一部を吸気に戻し、新しくエンジンに取り込まれる空気と混ぜることで、 燃焼温度を下げてNOx(窒素酸化物)の排出を抑えるシステム。
※5…ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルター。
※6…クボタ独自の燃焼方式。Three Vortex Combustion Systemの略。 
※7…EPAが考案したノンロードディーゼルエンジン用の新たな排ガス試験サイクル。従来の試験法と異なり、1秒毎にエンジンの回転速度と負荷が変化する過渡運転サイクル。
欧州、日本でも同様のサイクルでの排ガス試験が要求されている。Non-road Transient Test Cycleの略。
※8…排ガスのモード試験とは別に、EPAが定めたエンジンの運転領域および標高、気温範囲内で別途規定の基準値を満たすことを要求した規制。認証時、及び耐用年数内での使用過程時に排ガスがこの基準以内であることが要求されている。現在はEPAのみ要求されている。Not to Exceedの略。


     <第4次排出ガス規制に対応したクボタエンジンの全シリーズ>

以上

ニュースリリースに記載されている情報は発表時のものであり、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承下さい。