2013年03月28日
インドにおける水道用鉄管製造・販売会社の合弁契約解消について
株式会社クボタ(以下、当社)と株式会社メタルワン及びタタ・メタリクス株式会社(以下、TML社)の3社は、インドにおける水道用ダクタイル鉄管製造・販売の合弁会社『タタ・メタリクス・クボタパイプス(以下、合弁会社)』の合弁契約を解消し、当社とメタルワンが保有する全株式をTML社に売却することについて、3月25日に合意しました。
記
1.合弁解消の理由
- 合弁会社は2007年10月、上下水道の整備が急がれるインド国内への水道用鉄管の供給と、当社の中東・東南アジア諸国向け輸出の生産拠点として設立。これまで、現地生産によるコスト競争力の強化を図るとともに、当社の高品質を確保したモノづくりを推進してまいりました。
- しかしながら、需要が急拡大するインドでは、多くの現地・海外メーカーの参入による販売競争の激化など、事業を取り巻く環境は大変厳しい状況となっております。コスト競争力の強化には材料からの一貫した生産管理、コークス炉などの設備投資、高炉操業の効率化等、抜本的な事業構造改革に取り組む必要があります。これらの設備投資は、合弁会社が鋳物の原料である溶湯(溶かした鉄)の供給をTML社に依存していることから、TMLの主力事業である銑鉄事業も含めた対応となるため、両社間で協議した結果、TMLが単独でこれらの事業改革を進め、クボタはこの活動に参画しないという結論に至り、合弁契約を解消することとしました。
2.今後について
- 当社とメタルワンは本年3月末までに、両社が保有する合弁会社の全株式をTML社に売却する予定です。合弁会社はTML社の完全子会社(以下、新会社)として、事業を継続します。
- 当社は新会社からのOEM供給を活用した中東・東南アジアへの輸出を今後も継続します。
- 当社は今後も成長が見込まれる海外の水インフラ市場において、自社の強みを活かしたビジネスの拡大に向けて、各国市場のニーズに適した製品の生産供給体制の早期構築を目指します。
3.合弁会社の概要
○会社名 | TATA METALIKS KUBOTA PIPES LIMITED |
○設立 | 2007年10月 |
○所在地 | 本社:インド西ベンガル州コルカタ市 工場:同カラプール市 |
○資本金 | 17億9千4百万ルピー(約26億9千万円 ※1ルピー=1.5円) (出資比率、タタ・メタリクス51%、クボタ44%、メタルワン5%) |
○事業内容 | ダクタイル鉄管及び付属品の生産・販売 |
○売上高 | 29億6千万ルピー(約44億4千万円 ※1ルピー=1.5円)(2012年) |
○従業員数 | 約640人 |
<ご参考>
【タタ・メタリクス株式会社の概要】○会社名 | TATA METALIKS LIMITED(タタ・スチール(株)の子会社) |
○設立 | 1990年 |
○所在地 | 本社:インド西ベンガル州コルカタ市 工場:同カラプール市 |
○資本金 | 12億5千万ルピー(約18億8千万円 ※1ルピー=1.5円) |
○事業内容 | 鋳物用銑鉄の製造・販売 |
○売上高 | 59億8千万ルピー(約89億7千万円 ※1ルピー=1.5円)(2012年) |
○従業員数 | 620名 |
【株式会社メタルワンの概要】
○会社名 | 株式会社メタルワン |
○設立 | 2003年 |
○所在地 | 本社:東京都港区 |
○資本金 | 1,000億円 |
○事業内容 | 鉄鋼製品販売及び国内外における事業投資 |
○売上高 | 約2兆4,730億円 (連結・2012年3月期) |
○従業員数 | 約10,000名(連結・2012年6月1日現在) |
以上
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