用語集
あ行
圧力損失 | 液体・気体が、ある2点間において、摩擦などの進行方向と逆向きの力が作用することにより生じる圧力の低下。 |
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Pressure drop, Pressure loss |
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RO膜 | (⇒逆浸透膜) |
Reverse osmosis membrane | |
一体型MBR | 浸漬型MBRの1つで、膜を生物反応槽に設置する方式。膜は固液分離だけでなく、膜ばっ気による酸素供給で生物処理を促す機能をもち、同一水槽で生物処理と固液分離が同時に行われる。 |
Combined MBR | |
一次側 | 膜ろ過において、膜を境界にして、被ろ過側。膜分離活性汚泥処理では、活性汚泥側が該当する。 |
Upstream | |
インライン薬液洗浄 | (⇒薬液注入洗浄) |
In-line chemical cleaning | |
エアースクラビング | 膜の一次側に空気を吹き込んで膜表面にせん断力を起こすことにより、膜面の汚染物質を除去する物理的洗浄方法。 |
Air scouring | |
液中膜 | 精密ろ過膜を利用する浸漬型の膜ろ過装置。クボタの登録商標。 |
KUBOTA Submerged Membrane Unit | |
SS | 懸濁物質、浮遊物質(⇒浮遊物質) |
Suspended solids | |
SDI | FI(Fouling Index)ともいう。 ASTMD4189で定義されており、濁質指標の1つであり、逆浸透膜処理において、供給水中に存在する濁質の指標に用いられる。 |
SDI, Silt Density Index |
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NF膜 | (⇒ナノろ過膜) |
Nanofiltration membrane |
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MF膜 | (⇒精密ろ過膜) |
Microfiltration membrane | |
MBR | (⇒膜分離活性汚泥法) |
Membrane Bioreactor | |
FI | (⇒SDI) |
FI, Fouling Index |
か行
外圧式 | 中空糸またはチューブラー膜の外側に供給水を流し、内側で膜ろ過水を得るろ過方式。 |
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External pressure type, Out-in type |
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化学的劣化 | 加水分解や酸化等の化学的な原因により、膜構造が変化し、膜の品質や性能が低下すること。 |
Chemical membrane degradation, Chemical membrane deterioration |
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逆浸透膜 | 逆浸透法に用いる膜。分画分子量が300Da程度以下であり、無機塩類などを分離する。RO膜ともいう。 |
Reverse osmosis membrane | |
逆洗、逆圧洗浄 | 膜の二次側から一次側に水または空気を圧力で押し込み、膜に付着した汚染物質を除去すること。 |
Backwash | |
キャピラリー膜 | (⇒中空糸膜) |
Capilary membrane | |
吸引ろ過 | ポンプなどで二次側を吸引し、ろ過を行う方式。 |
Suction filtration | |
供給水 | 膜面に供給する被ろ過水。 |
Feed (water) | |
クリティカルフラックス | ゲル分極モデル(膜間差圧の増加に比例してフラックスは増加するが、ある程度膜間差圧が増加するとフラックスはある値に収束し、それ以降はゲルの圧密化によってゲル抵抗が増大すると捉えるモデル)におけるフラックスの収束値のこと。 |
Critical flux | |
クロスフローろ過 | 被ろ過液を膜面に対し平行に流しながら、ろ過する方式。膜面に平行な流れにより、膜面への粒子の堆積を抑制できる。 |
Cross-flow filtration | |
ケーキ層 | 供給水中に存在する活性汚泥などの懸濁物質が、膜面上に堆積して形成されるケーキ状の層。 |
Cake layer | |
ゲル層 | 供給水中に存在する懸濁物資または溶解性物質が、膜表面に付着してゲル状となった層。 |
Gel layer | |
限界フラックス | (⇒クリティカルフラックス) |
Critical flux | |
限外ろ過膜 | 限外ろ過法に用いる膜。分画分子量が1,000~100万Da程度の溶質または粒子をろ過により分離する。 UF膜ともいう。 |
Ultrafiltration membrane | |
懸濁物質 | 浮遊物質、SS(⇒浮遊物質) |
Suspended solids | |
公称孔径 | 膜の分離性能を表すために用いる名目上の孔の径。各膜メーカーにより定義が異なる。 |
Nominal pore size | |
高分子膜 | (⇒有機膜) |
Organic polymeric membrane |
さ行
CIP | 定置洗浄。膜ユニットを設置した状態で行う膜洗浄方法。 |
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Cleaning-in-place | |
CODMn | 過マンガンカリウムを酸化剤に用いて分解したときの酸素消費量のことで、水中に含まれる有機物質量指標の1つ。 |
Chemical oxygen demand | |
CODCr | 二クロム酸カリウムを酸化剤に用いて分解したときの酸素消費量のことで、水中に含まれる有機物質量指標の1つ。 |
Chemical oxygen demand | |
重力ろ過 | 膜を水槽内に設置し、水頭圧を利用して行うろ過方式。 |
Gravity filtration | |
瞬時フラックス | ろ過休止とろ過を1つのろ過サイクルとして、サイクルを繰り返しながら行う間欠ろ過運転において、ろ過を行っているときのフラックス。 |
Gross flux, Instantaneous flux |
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親水性膜 | 水との親和性(親水性)が高い素材で製造された膜、あるいは膜表面の親水性を高めるために界面活性剤等でコーティングした膜。 |
Hydrophilic membrane | |
浸漬型MBR | 膜分離活性汚泥処理システムの形態の1つで、活性汚泥中に浸漬型の膜を設置し、吸引ろ過または重力ろ過によって、処理水を得るシステム。 |
Submerged MBR, Immersed MBR |
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浸漬洗浄 | 薬液を満たした水槽に膜を浸漬させて行う薬液洗浄方法。薬液浸漬洗浄ともいう。 |
Submerged cleaning | |
スクリーン | 1mm~数cm程度の目幅のふるいにより、水中の來雑物を物理的に除去する固液分離装置。 |
Screen | |
スケール | 供給水中の難溶解性物質で、溶解度以上で存在し結晶化したもの。 |
Scale | |
清水透過流束 | (⇒清水フラックス) |
Clean water flux | |
清水フラックス | 清水を供給水としたとき単位膜面積・単位時間当たりの膜ろ過水量。清水透過流束ともいう。 |
Clean water flux | |
精密ろ過膜 | 精密ろ過法に用いる膜。0.05μmから数μm程度の微粒子及び微生物をろ過により分離する。MF膜ともいう。 |
Microfiltration membrane | |
セラミック膜 | アルミナなどの無機素材を焼結して製造した膜。 |
ceramic membrane | |
槽外型MBR | 膜分離活性汚泥処理システムの形態の1つで、生物処理反応槽の外に膜を設置し、活性汚泥をポンプにより加圧しながら膜面に通水し、処理水を得るシステム。 |
Side stream MBR, External MBR |
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疎水性膜 | 水との親和性が低い素材で製造された膜。 |
Hydrophobic membrane |
た行
ダイナミック膜 | 供給水中に含む物質を用いて多孔質の支持体上に形成させ、分離機能を持たせた膜。 |
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Dynamic membrane, Dynamically formed membrane |
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中空糸膜 | 中空の糸状または円筒状に成形した膜で内径が3mm以下のもの。 キャピラリー膜ともいう。 |
Hollow fiber membrane, Capillary membrane |
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チューブラ膜 | 円筒状に成形した膜で管内径が3~5mm以上のもの。 |
Tubler membrane | |
定圧ろ過方式 | 膜間差圧を一定に保持してろ過する方式。 |
Constant pressure filtration | |
T-N | アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素、および有機性窒素など各種形態の窒素の総称。 |
Total Nitrogen | |
T-P | 溶解性リンと浮遊性(固形性)リンの総称。 |
Total Phosphorus | |
定流量ろ過方式 | 膜ろ過水量を一定に保持してろ過する方式。 |
Constant flow (rate) filtration | |
デッドエンドろ過方式 | 全量をろ過する方式。 |
Dead-end filtration | |
透過流束 | (⇒フラックス) |
Flux |
な行
内圧式 | 中空糸またはチューブラー膜の内側に供給水を流し、外側で膜ろ過水を得るろ過方式。 |
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Internal pressure type, In-out type |
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ナノろ過膜 | ナノろ過法に用いる膜。分画分子量200~1000D程度で、イオンや低分子有機物を分離する。NF膜ともいう。 |
Nano filration membrane | |
二次側 | 膜ろ過において、膜を境界にして、膜ろ過水側。 |
Downstream | |
日平均フラックス | 1日における実質のフラックス。日平均透過流束ともいう。 |
Daily average flux |
は行
バイオファウリング | 供給水中の微生物及びその代謝物、または膜表面で増殖した微生物及びその代謝物によって発生する膜汚染。微生物汚染ともいう。 |
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Bio-fouling | |
バブルポイント | 清水で十分に湿潤させた膜を水平に設置し、膜の一次側(下側)から空気で徐々に加圧し、二次側(上側)の水から気泡が連続的に出てくるようになるときの圧力値。 |
Bubble point | |
BOD | 生物化学的酸素要求量のことで、水中に含まれる有機物質量指標の1つ。 |
Biochemical oxygen demand | |
微生物汚染 | (⇒バイオファウリング) |
Bio-fouling | |
平膜 | 平面状またはシート状に成形した膜。 |
Flat sheet membrane | |
ファウラント | 膜汚染を引き起こす物質。 |
Foulant | |
ファウリング | (⇒膜汚染) |
Fouling | |
浮遊物質 | 水中に浮遊または懸濁している直径2mm以下の粒子状物質。SS、懸濁物質ともいう。 |
Suspended solids | |
フラックス | 単位膜面積・単位時間当たりの膜ろ過水量。一般的に、膜面積1m2あたりの、1日の膜ろ過水量[m3/d]として、[m3/(m2・d)]または[m/d]で表す。 |
Flux | |
フローレート | 流量。単位時間に流れる流体の体積。 |
Flow rate | |
分画分子量 | ろ過膜の分離性能の指標の一つで、特定の阻止率で阻止できる最小の分子量。 |
Molecular weight cutoff, Cutoff of molecular weight |
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分離型MBR | 浸漬型MBRの1つで、生物反応槽とは別に膜浸漬槽を設けて膜を設置する方式。膜は固液分離に特化する。 |
Separated MBR |
ま行
膜汚染 | 供給水中の物質が膜によって阻止されることにより、膜の表面や膜細孔内で目詰まりや付着層の形成をもたらし、膜の機能を低下させる現象。 ファウリングともいう。 |
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Membrane fouling | |
膜間差圧 | 膜の一次側(供給水側)と二次側(膜ろ過水側)との圧力の差。 |
TMP, Trans Membrane Pressure |
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膜寿命 | 膜が所定の性能を維持して使用できる期間。 |
Membrane Life | |
膜分離活性汚泥法 | 活性汚泥処理法の1つで、活性汚泥と処理水の分離を、従来の沈殿池に代えて膜で行う処理方法。MBRともいう。 |
Membrane Bioreactor | |
膜面積 | ろ過を有効に行う膜の表面積。 |
Membrane surface area | |
膜面洗浄流 | 膜汚染を防止することを目的に、ポンプやブロワを用いて起こす膜表面の流体を撹拌する流れ。 |
Membrane surface cleaning flow | |
膜劣化 | 化学的、物理的、もしくは生物的な原因により、膜構造が変化し、膜の品質や性能が低下すること。 |
Membrane degradation, Membrane deterioration |
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無機膜 | 無機物を素材とする膜の総称。 |
Inorganic membrane | |
目詰まり | 供給水中の懸濁物質あるいは溶解物質が膜細孔に詰まり、膜の機能を低下させる現象。 |
Blocking |
や行
薬液浸漬洗浄 | (⇒浸漬洗浄) |
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Submerged chemical cleaning | |
薬液洗浄 | 膜の透過性能を回復させることを目的に、薬液を用いて膜汚染物質を除去すること。 |
Chemical cleaning | |
薬液注入洗浄 | 水槽内、またはケーシング内に膜を浸漬させた状態で、洗浄薬液を二次側から注入して膜の洗浄を実施する薬液洗浄方法。 |
In-situ chemical cleaning | |
UF膜 | 限外ろ過膜(⇒限外ろ過膜)。 |
Ultrafiltration membrane | |
有機膜 | 有機物を素材とする膜の総称。 高分子膜ともいう。 |
Organic polymeric membrane |
ら行
ろ過 | 特定物質を透過しない分離機能を有する装置を用いて、流体からその物質を分離する操作、またはその技術の総称。 |
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Filtration | |
ろ過サイクル | ろ過、ろ過休止などを組み合わせた膜ろ過運転の一連の工程。 |
Filtration cycle | |
ろ紙ろ過 | 活性汚泥のろ過特性を測る測定法。 測定方法等、詳しくは『ろ紙ろ過量の測定』を参照して下さい。 |
Paper filtration test method |
※ JIS K 3802 参照
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