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よくあるご質問

当社によくお問い合わせいただくご質問、製品情報、運用に関する情報について、とりまとめました。お問い合わせいただく前にご覧いただくと、その場で疑問点が解消されることがございます。お問い合わせ前にぜひ一度お目通しください。

一般編

膜処理について

膜処理の長所は?

SSや病原性大腸菌を含まないきれいな処理水が得られることです。トイレ洗浄水としての利用や、リネンサプライ業など一部産業においては工程水に再利用が可能なため、上下水道料金の節約が図れます。

活性汚泥を高濃度に保持でき、また沈殿槽が不要になるため、標準活性汚泥処理に比べて排水処理設備がコンパクトになることも魅力です。さらに、メンテナンスにおいても、沈殿槽管理が不要、膜ろ過圧力など数値管理を主体とした設備管理でよいことなど、標準活性汚泥処理よりも簡単であることも長所です。

膜の種類は?

水処理用の膜として、膜の孔径の小さい方から逆浸透膜(RO)、ナノろ過膜(NF)、限外ろ過膜(UF)、精密ろ過膜(MF)などがあります。液中膜は精密ろ過膜に分類されます。

液中膜®とは?

精密ろ過膜を利用する浸漬型の膜ろ過装置のことであり、クボタの登録商標です。

液中膜は他の膜ろ過装置と何が異なりますか?

排水処理用途の膜ろ過装置は、形状で分類すると平膜型、中空糸型、チューブラー型、スパイラル型などがあります。また設置方式により、ばっ気槽内に浸漬設置させる浸漬型と、ばっ気槽外に設置する槽外型に分かれます。

液中膜は、平板形状の、浸漬型膜ろ過装置です。他の形状に比べて、高濃度(MLSS 10,000mg/L以上)の活性汚泥を膜ろ過できます。また、浸漬型を採用しているため、膜ろ過装置を設置するためだけの敷地は不要です。
このようにして、コンパクトな排水処理設備で大容量の排水を処理できることが液中膜の特長です。

液中膜を実際に見ることはできますか?

膜カートリッジや膜ユニットのサンプルを用意しています。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

液中膜の素材は?

高分子化合物である塩素化ポリエチレンです。

液中膜の孔の大きさは?

膜の公称孔径は0.4μm(1mmの1万分の4)、平均孔径は0.2μm(1mmの1万分の2)です。

液中膜の耐薬品性は?

使用条件として、酸・アルカリ薬液に対してpH5~10の範囲で、次亜塩素酸ナトリウムに対して有効塩素1%以下の範囲を推奨しています(薬液温度5~40℃)。この範囲外でご使用される場合は、営業担当者にお問い合わせ願います。

液中膜の耐熱性は?

使用条件として、5~40℃の範囲を推奨しています。

液中膜の用途や実績は?

液中膜は、浄化槽、し尿、下水、産業排水など多様な排水の処理に使用され、7000件以上の納入実績があります。

実際の施設を見学できますか?

弊社他、液中膜を用いた中水設備などで見学が可能です。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

膜処理は、し尿浄化槽の構造基準に定められていますか?

膜処理は、し尿浄化槽の構造基準で定められた処理方式ではありませんが、液中膜を用いた膜処理方式は、建設基準法第68条の26第1項の規定に基づく大臣認定を受けているため、し尿浄化槽に適用できます。

し尿浄化槽大臣認定の種類は?

大臣認定は、処理水質や人槽範囲により種類が異なります。
液中膜を用いた処理方式は、高度処理型、BOD型およびPC型の3種類を、51人以上40,000人(高度処理)、~10,000人(BOD)、~1,000人(PC)までの人槽範囲において取得しています。

トイレ洗浄水や散水用水などの中水として使用できますか?

液中膜を用いた膜処理の処理水*は、中水として利用可能です。

ただし、条例により、膜処理の後に、塩素滅菌装置または塩素の注入が必要とされますのでご注意願います。
*し尿浄化槽処理水は、散水用水・修景用水に使用できません(建築物環境衛生管理基準)。

液中膜で塩分は除去できますか?

液中膜は、塩分等イオン類を除去することができません。

イオン類を膜分離する必要がある場合は、一般的に逆浸透膜(RO)、ナノろ過膜(NF)、イオン交換膜などが使用されます。液中膜による膜ろ過と生物処理を組み合わせた排水処理(膜分離活性汚泥処理、MBR)では、ナノレベル以上の粒子を除去します。

液中膜で窒素やリンは除去できますか?

液中膜は、イオンとして存在する窒素(N)やリン(P)を、そのままでは除去できません。

しかし、液中膜による膜ろ過と生物処理を組み合わせた排水処理(膜分離活性汚泥処理、MBR)では除去が可能です。また、リン(P)は、液中膜による膜ろ過と凝集処理を組み合わせた凝集膜処理でも除去が可能です。

クボタの事業範囲は?

膜装置の販売、据付指導、試運転指導、アフターサービスを範囲とします。

プラント建設関連については、別途、営業担当者にお問い合わせ願います。

膜カートリッジの供給保証は何年?

販売終了より7年間、交換部品として保有します。

ただし、将来において、お客様のニーズに合致する場合、新型膜カートリッジの利用をお勧めすることがあります。

液中膜の納期は?

通常1~2ヶ月程度を見込んで下さい。 ただし、購入規模や時期によって納期が変動する場合がありますので、営業担当者にお問い合わせ願います。

製品の保証内容と保証期間は?

弊社の製造瑕疵により製品に不良が生じた場合に、ご注文主様に対して、修理部品もしくは代替品の提供により保証させていただきます。保証期間は、液中膜として購入された場合は納入後2年間、交換用膜カートリッジとして購入された場合は納入後1年間です。

膜カートリッジの寿命は?

3~7年程度です。膜カートリッジの寿命は、排水の種類や運転条件に依存するため実績に幅があります。

上記の寿命は、保証期間ではなく、膜の交換費用算出のための目安にしてください。

膜カートリッジだけを購入できますか?

液中膜納入施設における交換用途に限定して、膜カートリッジ、膜モジュールのみの販売を行っております。施工会社を経由し、購入できます。

液中膜は、膜カートリッジの間隔や散気装置の位置、散気空気量などによって装置性能が左右されます。これらのノウハウなしで使用された場合、製品性能を維持できないため、交換用途外での膜カートリッジ、膜モジュールのみの販売は行っていません。

廃カートリッジは再資源化できますか?

再資源化可能です。
膜カートリッジのろ板はABS樹脂のため、ハンガー・バインダー等に再生されます。膜材は現在焼却燃料として利用され、焼却灰は再生路盤材化しており、ゼロエミッション(100%の完全再資源化)を達成しております。

クボタメンブレン(株)では、「産業廃棄物広域認定」を取得しております。地域に限定せず、ご委託いただいたお客様より、廃カートリッジの収集・再資源化、またマニュフェストの発行・管理を請け負っております。ご関心のある方は、営業担当者までお問い合わせ願います。

設計・技術編

し尿処理・下水処理・浄化槽・産業排水処理 共通

設計のアドバイスはしてもらえますか?

浄化槽や産業排水などで液中膜をご使用していただく場合、実績や実験を通じて、設計のアドバイスをさせていただいております。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

膜処理に適した規模は?

処理規模に制限はありません。

お客様の処理規模に応じて、最適な膜処理システムを提案させていただきます。

推奨されるフラックスよりも高いフラックスで運転したとき、問題が生じますか?

適正とするフラックスよりも高く運転した場合、膜の維持管理性が悪くなる問題があります。

安定した膜処理を行うために、定期的に薬液洗浄を実施することが必要です。高いフラックスでの運転は、薬液洗浄の頻度を高め、保守点検の頻度も高めます。また、運転状況によっては、膜表面に活性汚泥が堆積しやすくなります。活性汚泥が堆積してしまうと、薬液洗浄だけでは、処理性能が回復しにくくなる問題が生じます。

吸引ろ過方式と重力ろ過方式の違いは?

膜ろ過は、膜を境界として被膜ろ過側(一次側)と膜ろ過側(二次側)の圧力差を駆動力にして行います。吸引ろ過方式と重力ろ過方式の最大の違いは、この駆動力の差異です。

吸引ろ過方式は、ポンプで二次側を吸引して膜ろ過を行います。重力ろ過方式は、膜ろ過装置にかかる水頭圧を利用して膜ろ過を行います。ポンプによる吸引が不要ですが、水頭圧を得るために水槽水深を大きくする必要があります。液中膜は、他社膜に比べて小さな水頭圧でろ過できることを特徴としており、重力ろ過を可能にする数少ない膜ろ過装置です。

フラックスを一定にする方法は?

処理水配管に調整弁を設置して、通水抵抗を負荷、調整することで、一定のフラックスが得られます。

吸引ろ過方式の場合、目標とするろ過量が得られるように、インバータをもちいてポンプのモーター回転速度を調整することで、一定のフラックスを得ることも可能です。

膜ろ過に適した吸引ポンプは?

自吸式ポンプが使用できます。

なお、自吸式ポンプは揚程により吐出量が変化するため、ポンプの吐出側に定流量弁、または流量調整弁を設置してください。

吸引ポンプの選定方法は?

吐出量は、排水処理量を間欠ろ過比率で除した値で決定してください。
吸込揚程は、活性汚泥液面から吸引ポンプまでの吸込実揚程、ろ過圧力(最大20kPaと見込んでください)、および配管圧力損失の和で決定してください。

膜ろ過運転は、長期間安定した処理性能を得るために膜ろ過工程と休止工程を繰り返し行っていますので、この休止工程を考慮してポンプの吐出量を決定する必要があります。例えば、1分休止、9分ろ過のサイクルで膜ろ過運転を行う場合、ポンプの吐出量は(1+9)/9倍以上とします。

液中膜に必要な空気量は?

液中膜では、活性汚泥の膜面への堆積を抑制できる散気空気量を必要量としています。膜ユニット型式、使用条件により必要量目安は異なります。

膜カートリッジ1枚あたり、EK/RWでは7~10NL/min、ES/RMでは10~15NL/min、など膜ユニット型式により必要空気量が異なりますので、営業担当者にお問い合わせ願います。

ロータリーブロワを使ってもいいですか?

使用可能です。ただし、ロータリーブロワはコストが安く、運転音が静か等の利点がある一方で、適切なメンテナンスを行わないとオイル飛散につながる可能性があるためご留意ください。

主にFRP缶体の膜型浄化槽でロータリーブロワが多数使用されています。
処理規模の大きい設備では、ルーツブロワやターボブロワが使用されています。

特別な保守用設備が必要ですか?

メンテナンスを想定して必要に応じてガイドセット、吊チェーンをあらかじめ設置してください。

液中膜の据付、およびメンテナンス時に液中膜を吊り出す場合は、吊具と吊上げ装置が必要です。据付やメンテナンスに必要な吊具、ガイドセット、吊チェーンセット、ハンドフックはオプション品として用意しています。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

フラックスの適正値は?

フラックスの適正値は、排水の種類や、想定する薬液洗浄頻度によって異なります。
浄化槽の場合、フラックス0.6m/d(最大フラックス1.2m/d)で大臣認定を取得しています。

リン除去を行う時に運転管理で留意する点は?

汚水のリン濃度の変動にご留意ください。

汚水のリン濃度が設計計画値よりも高く流入する場合、目標とする処理水質を得るためには、凝集剤の注入量を増加する必要があります。凝集剤添加率の目安は、処理水TP濃度0.5mg/L以下を目指す場合、モル比でAl/P=1.5です。

リン除去を目的に凝集剤を添加すると活性汚泥に悪影響ありますか?

認定の設計値(凝集剤の注入量がAl/Pモル比 1.5程度)であれば、活性汚泥に対する悪影響はありません。

設計において、凝集剤の添加により、汚泥発生量が増加、VSS比率が低下することに留意ください。いずれも汚水のリン濃度に依存しますが、凝集剤の添加により、汚泥発生量は凡そ10%程度増加し、VSS比率は凡そ10~20ポイント低下します。

窒素除去を行う時に運転管理で留意する点は?

汚泥中の溶存酸素濃度(DO)に留意ください。

水温や流入負荷により、DOが変動します。計画通りに窒素除去を行うには、無酸素槽(脱窒槽)においてDOがゼロであること、好気槽においてDOが十分に存在することを確認ください。

フラックスの適正値は?

産業排水処理の場合、0.4m/d程度のフラックスを採用されることが多いです。

しかし、フラックスの適正値は、排水の種類や、想定する薬液洗浄頻度によって異なります。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

液中膜の種類は?

液中膜は、排水の種類や、排水処理量に応じて、柔軟に選択できるように多機種揃えております。また、ポンプ、ブロワ、制御盤などオールインワンとしたパッケージプラントもラインアップしています。

詳しくは、製品紹介ページをご覧ください。

リン除去を目的に凝集剤を添加すると活性汚泥に悪影響ありますか?

リン除去目的の凝集剤が活性汚泥に悪影響を及ぼす可能性は小さいです。

しかし、汚水水質によっては、ばっ気槽に直接凝集剤を添加するより、膜処理の後段で凝集除去する方が有用な場合があります。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

汚水中の油分の影響はありますか?

生物分解できず活性汚泥中に多量の油分が蓄積されると、油分により膜のろ過性能が低下します。これにより、頻繁な薬液洗浄が必要になるという悪影響が生じます。そのため、油分の流入量を管理する必要があります。

弊社では、膜分離槽に流入する油分の許容濃度の目安を、動植物油であれば流入汚水BOD濃度の15%以下であること、また、鉱物油であれば10mg/L以下であることとしています。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

設計に際して注意すべき流入物質はありますか?

プラスチック片など膜面を損傷する可能性のある鋭利な物質、生物処理を阻害する物質(重金属や殺菌剤など)、また膜面でスケールを析出する物質(カルシウムやシリカなど)が多量に存在すれば、膜処理が安定して行えません。これらの物質が流入する可能性がある場合は、営業担当者にお問い合わせ願います。

汚水中の存在量によって、膜処理への影響の大きさを判断し、回避策を検討いたします。

保管・施工編

し尿処理・下水処理・浄化槽・産業排水処理 共通

膜カートリッジの保管は?

屋内で保管し、製品を傷つけないこと、水濡れがないことに注意してください。
新品の膜カートリッジには親水化剤が塗布してありますので、そのままご使用ください。

液中膜の据付は指定業者だけ?

液中膜の据付工事に、特別な技術や資格は不要です。

クボタでは据付指導サービスを用意しておりますので、初めての場合も、本サービスのご利用で安全・安心な据付工事が行えます。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

運送、荷おろし時の注意点は?

作業の安全を確保すること、液中膜の保護のために落下や衝撃を与えないようご注意願います。

搬入・据付・保管時に注意することは?

搬入や保管時には、製品を傷つけないこと、水濡れがないことに注意してください。また火気厳禁です。
据付に際しては、液中膜が水平に設置できるよう特に注意が必要です。

運転・メンテナンス編

し尿処理・下水処理・浄化槽・産業排水処理 共通

試運転に使用する清水の水質は?

清水は、水道水や工業用水レベルの、懸濁物質が少ないものをご使用ください。河川水には藻類が混入し、膜を汚染するので試運転には適しません。

また、水張り前には、水槽内の掃除を行い、砂・埃が残っていない状況にしてください。

膜ユニットの日常保守点検の内容は?

(1)処理水量とろ過圧力の記録、(2)散気空気量とばっ気の均等性確認・散気管洗浄の実施、(3)活性汚泥濃度や溶存酸素濃度などの調整、などを日常の保守点検として行っていただくことで、長期間安定した膜処理ができます。

膜の汚染を起こす物質は何ですか?

下記のような物質が膜の汚染を起こす可能性があります。いずれの場合にも、対応策が確立されていますので、営業担当者にお問い合わせ願います。

  • 懸濁物質:活性汚泥などの懸濁物質がケーキ状で膜表面に堆積します。
  • 溶解性高分子有機物:排水由来、もしくは活性汚泥中の微生物由来の溶解性高分子有機物がゲル状になり膜表面、または膜細孔内に付着します。
  • 油分:排水由来の油分が活性汚泥中に高濃度で存在する場合、膜表面に付着します。
  • スケール:炭酸カルシウムやシリカなどが、溶解度を超える状態で存在すると、膜表面、または膜細孔内にスケールを析出します。
膜の薬液洗浄方法は?

膜ユニットを膜分離槽に設置したしたまま行う槽内薬液洗浄と、膜分離槽より取り出し、薬液を満たした水槽で行う槽外薬液洗浄があります。液中膜は槽内薬液洗浄を行います。

膜面に活性汚泥が多量に堆積すると、活性汚泥を剥離するには薬液に膜ユニットを浸漬させて洗浄する槽外薬液洗浄が有効です。ただし、液中膜は膜面に活性汚泥が堆積しない運転を推奨していますので、槽外薬液洗浄は不要です。
液中膜では、膜ろ過により、膜面に付着したコロイドを除去するために、槽内薬液洗浄を定期的に実施します。
必要に応じて、薬液洗浄を自動化することができます。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

膜の洗浄頻度はどれくらい?

ろ過圧力の傾向により、膜の洗浄頻度が異なります。
ろ過圧力が安定している場合でも、槽内薬液洗浄は少なくとも半年に1回行ってください。

膜の洗浄時間はどれくらい?

3時間程度を見込んでください。

槽内薬液洗浄は、処理水配管から、膜カートリッジ内部に薬液を注入し、一定時間膜面と薬液を接触させることで膜面に付着した汚染物質を除去する洗浄方法で、薬液の調整、薬液の注入、汚染物質の分解除去、薬液の排出の4工程から成ります。これら作業工程にかかる時間として約3時間です。
ただし、汚染が著しい場合は、膜面と薬液の接触時間(汚染物質分解除去工程)の時間を長くとる必要があります。

膜の薬液洗浄後の廃液はどのように処分したらよいですか?

膜カートリッジに注入した薬液は、薬液洗浄後、ばっ気槽・膜分離槽で処理する必要があります。
そのため、ろ過再開直後の、薬液を多量に含む処理水は流量調整槽等に返送してください。返送量は、膜カートリッジに注入した薬液量と同等以上としてください。

洗浄薬液に次亜塩素酸ソーダを用いた場合は、処理水の残留塩素濃度が10mgCl/L以下になったことを確認後、通常運転を再開ください。
洗浄薬液に、シュウ酸や塩酸など酸性薬液を用いた場合は、処理水のpHが中性域になったことを確認後、通常運転を再開してください。生物処理に影響を与えないように、必要に応じて流量調整槽、もしくはばっ気槽にてpH調整を行ってください。

処理水に細かい気泡を確認! 膜が破れてる?!

心配ありません。
その現象は、活性汚泥中に溶解していた気泡が、膜を境界とした活性汚泥(一次側)側と処理水(二次側)側の圧力差により、ガス化して処理水中に発生したものです。正体は、水蒸気や窒素ガス・炭酸ガスです。

膜破断が懸念される場合は、処理水を透明容器に注入し、懸濁物質がないことを確認ください。

吸引ろ過において、ポンプの回転数が同じなのに、処理水量が低下します。何が原因ですか?対応策は?

吸引ポンプの吸引側の抵抗が増加したためです。その考えられる原因を下記いたします。原因に応じた対応策がありますので、営業担当者にご相談ください。

  • 活性汚泥の粘度上昇:活性汚泥濃度は適正に管理されていますか。ばっ気槽への負荷に変化はありませんでしたか。
  • 膜の汚染:汚泥性状の悪化、もしくは、ばっ気方法に変化がありませんでしたか。
膜カートリッジの引上点検後、ろ過しにくくなったのですが何が原因ですか?対応策は?

引上点検等の際に膜を乾燥させると、ろ過しづらくなることがあります。
これを防ぐために、点検時も乾燥させないでください。
もし、この現象が生じた場合、家庭用食器洗剤などに浸漬して、膜を親水化することも可能ですが、濃度管理や取扱い易さの点で、専用の親水化剤をお奨めします。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

運転開始時、処理水が全く出ないのですが何が原因ですか?対応策は?

考えられる原因と対応策を下記いたします。

  • 配管の気密性が悪い。→ユニオンやフランジなど継手部に緩みがないか確認をしてください。
  • エアロックがかかっている。→エアロックが原因の場合、次第に膜ろ過圧力が低下する傾向を示しますので、圧力を確認しながら吸引ポンプの運転を継続してください。
  • 膜の破損個所から、散気空気を吸い込む。→破損個所を特定し、膜を交換後、再運転してください。
膜寿命の判断基準は?

処理水に懸濁物質(SS)が流出するなど、膜カートリッジが十分な除去機能を発揮しなくなった時点を寿命と考えます。

弊社では、膜寿命を予測するための指標に、膜シートと膜ろ板の溶着部の強度を用いています。
定期的に溶着部強度を測定し経時変化を確認することで、施設・運転方法に応じた膜カートリッジの膜寿命を予測することが可能です。
定期的な点検は、クボタメンブレン(株)が請負います。

詳しくは、営業担当者にお問い合わせ願います。

膜カートリッジの交換は、どこに依頼すればよいのでしょうか?

施工業者にご依頼ください。交換用膜カートリッジを販売させていただきます。

またクボタメンブレン(株)など液中膜取扱店が、膜点検・膜交換作業を請負いますので、必要に応じて施工業者に併せてご依頼願います

交換用膜カートリッジはすぐに入手できますか?

膜カートリッジの「常時在庫」体制を敷いております。必要とされる膜カートリッジの数量にもよりますが、ご注文後3~7日程度で納入可能です。

膜カートリッジ以外に交換する部品はありませんか?

チューブ、押えゴム等が定期交換部品です。その他膜ユニットに付随する部品が破損した場合、交換が必要です。

部品交換は、クボタメンブレン(株)など液中膜取扱店が請負いますので、施工業者経由でご依頼いただけますようお願いいたします。

液中膜のアフターサービスはどのような内容ですか?

クボタメンブレン(株)にてアフターサービスを実施しています。
「液中膜保証システム」では、膜カートリッジ等の交換部品の供給及び液中膜の性能を保証し、お客様に安心をお届けします。

詳しくは、クボタメンブレン(株)又は、液中膜取扱店にお問い合わせ願います。

クボタメンブレン(株)の遠隔監視サービスの内容は?

遠隔監視装置を介して、ろ過圧力の推移より、クボタメンブレンにて膜面の汚染状況を監視します。
これをもとに、定期的な遠隔監視記録報告の提出、薬液洗浄タイミングのご連絡、また異常検知時に緊急のご連絡をいたします。

使用する遠隔監視装置は、アナログ点数(センサ信号)最大4点入力可能で専用サーバーにデータを蓄積します。蓄積したデータはWEB上で閲覧できます。

詳しくは、クボタメンブレン(株)にお問い合わせ願います。

産業排水処理

膜処理での活性汚泥濃度の上限は?

FF/FS/ES/EK型をご使用の場合は20000mg/L以下、RM/RW型をご使用の場合は15000mg/L以下、またSP型をご使用の場合は13000mg/L以下となるよう維持管理いただけますようお願いいたします。

弊社では、活性汚泥が膜面に堆積するリスクを抑制するために、汚泥濃度に加え、汚泥の粘度も管理いただくことを推奨しています。東機産業(株)製TVC-10(ロータNo.1、20rpm)の測定値として、膜カートリッジタイプは 200mPa・s以下、膜モジュールタイプは130mPa・s以下となるよう維持管理いただけますようお願いいたします。

お問い合わせ

製品やシステム導入のご相談など各種お問い合わせについては、お問い合わせフォームをご利用いただくか、または最寄りの拠点にお電話にてお問い合わせください。

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KUBOTA REPORT 2017

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