
TXAX
TXAX(ティーザクス)は、化学式K2Ti6O13で示される6チタン酸カリウムで、ウィスカー(針状単結晶繊維)とは異なり、大径・長繊維で板状形状を有し、安全性に優れたグリーンマテリアルです。
旧科学技術庁 無機材質研究所との共同研究成果をもとに、クボタが開発・実用化に成功した、機能性に富むセラミックス素材です。
TXAX(ティーザクス)の特徴

- 1. 化学的・物理的に安定した結晶構造
- 耐熱性、高温化での断熱性、耐摩耗性や摩擦の安定性など。トンネル状の結晶構造により、化学的にも物理的にも安定しています。
- 2. クボタ独自の製造法 <溶融法>
- クボタ独自の製造法 <溶融法> の開発により、大径化・長繊維化を実現。既に自動車をはじめ、各種機械のブレーキ/クラッチ用摩擦材、プラスチックや金属の補強材、コーティング材など、多様な用途で活躍しています。
六チタン酸カリウム | ||
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結晶構造図 | ![]() |
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結晶系 | 単斜晶系 | |
空間系 | C2/m | |
構造 | トンネル | |
格子定数 | a(nm) | 1.558 |
b(nm) | 0.382 | |
c(nm) | 0.911 | |
β(°) | 99.76 | |
単位格子中の分子数 | 2 |
TXAX-A | TXAX-MA | |
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走査型 電子顕微鏡写真 |
![]() |
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物質名 | 6チタン酸カリウム | 6チタン酸カリウム |
化学式 | K2Ti6O13 | K2Ti6O13 |
構造 | トンネル | トンネル |
形状 | 板状 | 板状 |
色 | 淡黄色 | 淡黄色 |
サイズ | 平均長:140~160 平均幅:28〜32 平均厚み:(10) |
平均長:65~75 平均幅:13〜15 平均厚み:(3) |
pH | 7〜9 | 7〜9 |
比表面積(m2/g) | 0.5〜1.5 | 1.0〜2.0 |
真密度(g/cm3) | 3.5〜3.6 | 3.5〜3.6 |
嵩密度(g/cm3) | 0.3〜0.6 | 0.1〜0.3 |
融点(℃) | 1310〜1350 | 1310〜1350 |
含水率(mass%) | <0.2 | <0.4 |
硬さ(モース硬度) | 3〜4 | 3〜4 |
熱伝導率 ※(W/m・K) | 1.7(at760℃) | |
比熱※(J/kg・K) | 920 | |
線膨張係数 ※(×10-6/K) | 6.8 | |
体積抵抗率 ※(Ω・cm) | 3.3×1015 | |
誘電率ε ※ | 3.5〜3.7 |
※文献値




用途例
関連技術
無機材料合成技術(チタン酸化合物)
優れた材料特性に富むチタン酸化合物。クボタの形状制御技術や合成・改質技術を併せることで、新たな性質の開発も期待できます。
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