クボタの事業と特徴

クボタは食料・水・環境分野の社会課題の解決に貢献する事業を、世界120カ国以上で展開しています。

機械事業では、稲作、畑作向けの農業機械や建設機械、自社の機械に搭載されるエンジンを
日本や北米、欧州、アジアで展開し、世界の食料生産や産業発展を支えています。
水・環境事業では、ダクタイル鉄管やバルブ、ポンプ事業、環境プラント事業が
日本・欧州・アジア・中東などの水インフラ整備に貢献しています。

食料・水・環境という人々の生活に欠かせない領域の底堅い需要に支えられながら、
事業を通じて社会課題の解決と持続可能な社会に貢献することにより、
長期にわたる持続的発展をめざします。

機械事業

農業機械・エンジン部門

農業機械

長年、農業の現場で培ってきた技術を活かして、稲作・畑作向けの農業機械を手掛けています。グローバルで総生産台数510万台以上（累計）に達するトラクタを始め、多くの農業機械が世界の食料生産を支えています。

農業関連商品

トラクタの後部に接続するインプルメント（作業機）や、野菜・果樹向け関連機械を始め、農業の現場のニーズに寄り添った多岐にわたる製品群で農家をサポート。農業機械とともにグローバルで食料生産を支えています。

エンジン

社内搭載及び外販合わせ、産業用エンジンは約3,000種類をラインアップし、多種多様なニーズに対応。厳しい排ガス規制をクリアする高い環境性能をもつエンジンを提供しています。産業用小型エンジンのリーディングカンパニーとして世界の産業発展と環境保全に貢献しています。

建設機械部門

建設機械

ミニバックホー販売台数は21年連続でグローバルNo.1を獲得。北米で需要が高いコンパクトトラックローダ、スキッドステアローダは、アタッチメントを含めユーザーニーズに応えるラインアップを揃え、世界で住環境の向上に貢献しています。

「Off-Highway Research 2022」より。

水・環境事業

パイプインフラ関連部門

ダクタイル鉄管・合成管・官需向けバルブ

地震に強い耐震型ダクタイル鉄管、配水ポリエチレン管など、クボタの水道管は世界的に高い評価を受け、70カ国以上に納入。安定的な水の供給の要となるバルブとともに、国内外の水インフラをトータルでサポートしています。

素形材・スパイラル鋼管

素形材とは、素材に熱や力を加えて形成された部品・部材のこと。スパイラル鋼管は、らせん状に成形・溶接された鋼管で、橋梁や建築の基礎などに用いられます。
クボタが作る高い品質と信頼性を備える素形材・スパイラル鋼管は、石油化学、鉄鋼、土木、自動車関連などの分野で広く活用されています。

空調機器等

クボタは快適かつ安心・安全な環境を整える空調機器を手掛けています。オフィスビルや病院、工場や研究施設など大規模な建築物に対応した製品を開発し、ますます高まるクリーンな空気環境へのニーズに応えています。

環境関連部門

各種環境プラント・ポンプ・民需向けバルブ

安全な水の供給と再生を行う水処理プラント・機器、災害対策にも寄与するポンプ、各種プラントを支えるバルブ、生活や事業活動から排出された廃棄物を循環させる環境リサイクルプラントなど、社会の要請に応じて技術を開発。地球環境に優しく、安心・快適に暮らせる生活環境の創造に貢献し続けています。

世界の各地域で展開する
クボタのビジネス

クボタは、日本、北米、欧州、アジアを中心に展開している各事業の主力ビジネスにおいて、現地生産・現地販売を行っています。
競争力のある市場を軸に、各地域におけるニーズに適合した製品・ソリューションを展開することで、事業シェアの拡大をめざしています。

日本市場

主力ビジネス	市場の解説とクボタのポジショニング
農業機械	市場の解説とクボタのポジショニング	クボタは、現場のニーズに寄り添った製品群と、ユーザーである農家との接点の多さを強みとし、日本の農業の機械化と発展を牽引してきました。農業従事者の高齢化や担い手不足といった農業の課題解決に向けて、自動運転技術やICTを活用し、超省力化と高品質・高効率の栽培を実現する「スマート農業」で次世代の農業をリードしています。

建設機械	市場の解説とクボタのポジショニング	操縦者に負担の少ない操作感と機能を強みとしたミニバックホーやホイールローダが強み。コンパクトで小回りの利く小型建機は、生活環境整備主体の都市型工事にマッチしています。全国に広がる強固なディーラー網と、ユーザーへの充実したサポート体制を強みとし、1974年のミニバックホー量産開始以来、高い信頼性を獲得しています。

水・環境	市場の解説とクボタのポジショニング	水道管の国内市場において、クボタは鉄管と合成管を供給し、リーディングカンパニーとして水道管網の構築に寄与。高度経済成長期に敷設された水道管の老朽化とその更新作業に伴い、耐震機能を備えるダクタイル鉄管のニーズは高まっています。また1950年代から水処理技術の開発を進め、数多くの公共下水や事業場排水の処理実績があり、国内の水インフラを支えています。

北米市場

主力ビジネス	市場の解説とクボタのポジショニング
農業機械	市場の解説とクボタのポジショニング	軽量で小回りが利くクボタのトラクタが、広い庭や農場をもつ北米の個人家庭のニーズにマッチ。用途ごとに対応したインプルメントとともに、家庭での芝刈り、敷地内の軽土木作業などに活用されています。日本で培った品質、耐久性、独自の技術を訴求し、高級ブランドとして北米富裕層の支持を得ています。

エンジン	市場の解説とクボタのポジショニング	日本の産業用エンジンメーカーで最も早く北米市場に進出したことに端を発する、広く強固な販売・サービス網と、ユーザーニーズに合わせたエンジンのカスタマイズがクボタの強み。豊富な製品ラインアップにより、農機や建機だけでなく芝刈り機や溶接機、冷凍ユニット、リフトなど多岐にわたる機械に搭載され、米国の小型エンジン市場で大きな存在感を示しています。

建設機械	市場の解説とクボタのポジショニング	小型建機市場の中でも規模の大きい北米では、農機の販売ネットワークを活かして、主にコンパクトトラックローダなどを拡販。専用のアタッチメントとともに共に、掘削・整地・運搬・積み込みで力を発揮。酪農や畜産に使われるスキッドステアローダ、土木建設現場で使用されるミニバックホー、コンパクトトラックローダなど幅広いラインアップで評価を得ています。

欧州市場

主力ビジネス	市場の解説とクボタのポジショニング
農業機械	市場の解説とクボタのポジショニング	欧州は世界有数の畑作エリアで、畑作用トラクタの世界最大の市場です。クボタはフランスに畑作用トラクタの生産工場を有し、インプルメントメーカーのクバンランド社買収（2014年）を皮切りに複数企業のM&Aを実施。トラクタとインプルメントを連動・制御して高効率かつ低コストの営農を実現する精密農業に取り組んでいます。さらに2021年には研究開発拠点をフランスに開設し、現地ニーズに合った製品を・サービスを強化しています。

建設機械	市場の解説とクボタのポジショニング	欧州は、景観保全と都市基盤整備に加え、高い環境意識への対応が求められる市場です。クボタは1988年にドイツに生産拠点を設立して以来、居住性と安定性を強みに、着実に環境性能に応え続け、高い評価を獲得し続けています。クボタのミニバックホーのシェアは、2002年より21年連続第1位です。 ※「Off-Highway Research 2022」より。

エンジン	市場の解説とクボタのポジショニング	EUでは、全世界で最も厳しいオフロード向け排出ガス規制Stage Vが2019年より随時施行されています。クボタはこのStage Vに対応した産業用ディーゼルエンジンをいち早く開発・投入。100馬力帯以下でトップクラスの小型産業用エンジンメーカーとして培った技術力を背景に、規制に対応した排ガス性能とコンパクトサイズ、高馬力を両立した製品ラインアップで多くのOEMの支持を得ています。

アジア市場

主力ビジネス	市場の解説とクボタのポジショニング
農業機械	市場の解説とクボタのポジショニング	クボタのトラクタは、世界有数の米輸出国であるタイの稲作、サトウキビ、キャッサバなどの畑作で活用され、国土の4割以上が農地面積である同国の農業に貢献しています。農家のニーズに対応したインプルメントも現地開発し、ユーザーの支持を獲得。さらにASEAN諸国でも高い評価を得ています。また、中国では独自の農業形態に応じた耐久性を持つコンバイン、徹底したアフターサービスで高度なニーズに応え続けています。

水・環境	市場の解説とクボタのポジショニング	クボタの水・環境事業は鉄管やポンプ、バルブなどの製品群に加え、浄水処理、排水処理のソリューションを所持し、それらをパッケージングして提供できることが強みです。東南アジアは上下水道の整備が遅れている国が多く、国によって抱える課題もさまざま。クボタはODA案件などを通じ、各国・各地域に合わせた製品・ソリューションをもって、急速な経済成長で高まる上下水道の整備やクリーンな水へのニーズに応えています。