田んぼに水を溜める効果

田んぼに水を溜める効果

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【種まきから25日目頃】 日本の土壌は、お米を育てるのに適していたわけではありません。稲はもともと熱帯の作物で、日本のような温帯で安定的に栽培できるようになったのは、田んぼに水を溜めるという工夫があったからです。

稲の構造が日本の稲作を生んだ?

稲の茎の断面

稲の茎の断面には、真ん中に大きな穴が開いています。これが酸素を送るパイプです。周囲の小さな穴は水や養分を送るパイプです。これが稲の「通気系」という仕組みで、大気中の酸素を陸上から水中の根に送り込むので、水が溜まっていても生育できるのです。

田んぼに水を溜める効果について

稲と水

水を溜めるのには、次のような目的・効果があります。

1. 稲を寒さから保護します。水には「熱しにくく、冷めにくい」という性質があります。田植えの直後の低温や冷害などへの対処として、水を深く入れることにより、水の保温効果で稲を護ることができます。

2. 養分を含んだ川の水を溜めることにより、窒素・リン酸・カリはもちろん、微量要素まで、さまざまな肥料分を供給することができます。

3. 水を溜めることで連作障害をなくし、同じ作物を毎年栽培し続けることができます。
・川の水を溜めることで、不足しがちな微量要素を補給できる。
・逆に、過剰な成分は水が流し出してくれる。
・田んぼに水を溜めると、土の中は酸欠状態になり、有害な微生物や線虫などの生物が死滅する。

4. 雑草の発生を抑えます。田んぼに水が溜まっていると、土の中は酸欠状態になります。この条件で生育できる雑草が少ないため、多くの雑草を防除することができます。

5. 土の中の水分調節が不要になるので、安定的に稲を育成できます。

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