稲の病気で最も怖い「いもち病」

稲の病気で最も怖い「いもち病」

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【種まきから90日目頃】 いもち病は、稲の病気の中で最も被害が大きく怖い病気です。いもち病菌という糸状菌の寄生によって発病します。いもち病菌は、種籾(たねもみ)などで菌糸または胞子の状態で越冬します。種籾は、塩水選(えんすいせん)の後で消毒しますが、完全には防除できません。

「いもち病」とはどんな病気か

いもち病にかかった稲

いもち病菌が稲に付着し、そこに水滴があると発芽します(胞子発芽)。その後、菌糸が毒素を出しながら、稲の表皮細胞を破って侵入し、葉や穂を枯らします。ひどい場合は、稲が萎縮して枯死(こし)することもあります。
いもち病は、発生した場所により「葉いもち」「穂首いもち」「節いもち」「苗いもち」などに分けられます。

いもち病にかかると稲はどうなるのか

葉いもちで枯れた稲

葉いもちの場合、葉が枯れてきます。穂いもちの場合、白穂になったり、籾の稔実(実がなること)が阻害されたりして、品質が低下します。

いもち病菌は、胞子によって空気伝染します。空中を飛散した胞子が別の稲に落下して、そこに水滴があると繁殖します。伝染するのは、気温がおよそ16~30度、稲に水滴が8時間以上付着しているような状態の場合です。天気が良いと稲は乾くため、雨が降り続くような時期に感染しやすくなります。
このように、低温・多雨が続くと「いもち病」の発生が懸念されるため、田んぼを巡回して早期発見し、薬剤による早期防除が重要です。

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