倒伏(とうふく)の被害

倒伏(とうふく)の被害

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【種まきから135日目頃】 倒伏(とうふく)は、稲が倒れてしまうことです。稲が倒れると、収穫作業が困難になり、また収穫量や品質の低下を招きます。倒伏して穂が水につかった場合、籾が発芽してしまい、収穫できない場合もあります。

倒伏の原因と対策

倒伏

稲の倒伏は節から折れる場合は少なく、節間が曲がるか折れる場合がほとんどです。おもに根元近くの節間が曲がったり折れたりして倒伏します。節間が徒長したり、弱くなったりしているところに、風雨などの外的な力が加わると倒伏します。

節間が徒長する原因として、日照不足があります。植物ホルモンは成長を促進すると同時に、光によって働きを抑制する性質を持っています。日照不足の植物は、この成長ホルモンの働きが抑制されず徒長します。例えば葉が茂りすぎて過繁茂になった田んぼの場合、根元が日陰になるため徒長しやすくなります。
大型の品種(長悍品種)は、早くから根元が日陰になり、そこが徒長して弱くなるため、倒伏しやすい傾向があります。また、窒素肥料が効き過ぎても徒長します。

倒伏した田んぼ
倒伏した稲

節間の長さだけではなく、強度も大切です。根腐れなどによって根元が早く枯れたり、病害虫などで強度が弱くなったりして、稲も倒れやすくなります。

倒伏を防ぐためには、根元近くの節間が短くて、丈夫な稲に育てることが大切です。 台風が近づいたら、深水にしておくと倒伏が避けられる場合があります。倒伏した場合は、排水して籾の発芽を防止します。また、稲をできるだけ持ち上げて株を起こし、日当たりを良くして乾燥させます。

倒伏した田んぼと倒伏していない田んぼ

畦(あぜ)道を一つ隔てただけで、田んぼの倒伏状況はまったく異なると言われます。この写真の場合も、畦道の左の田んぼは倒伏していますが、右の田んぼは無事です。

倒伏稲用の引き起こし機

現在では、コンバインと呼ばれる稲刈り機の種類によっては、倒伏した稲を引き起こし、刈り取ることが可能となっています。また、コンバインに装着して使用する倒伏稲用の引き起こし機もあります。

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