床土(とこつち)作り

床土(とこつち) 作り

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良質な稲を育てるためには、田んぼの土が大切です。地方によって様々ですが 、春頃に肥料や燻炭(くんたん)などを混ぜながら質の良い「床土作り」を行います。

質の揃った大量の土が必要になる

床土作りの様子

稲刈りを短期集中的に行うには、稲の生育を揃える必要があります。そのためには、床土も均質でなければならず、同じ性質の土が大量に必要になります。
調整が完了している育苗専用培土を購入する場合もありますが、自家で用意する場合は、種まきの一ヶ月ぐらい前に床土作りを行います。土に燻炭(くんたん=籾殻を焼いて炭化させた物)や肥料を混ぜて作ります。

床土作りの作業の流れ

土を耕すトラクター

1.採土
田んぼの土、畑の土、山や林の土を採取します。

2.乾燥
篩(ふるい)にかけるために採取した土を乾燥させます。

3.篩選(しせん)土をふるって、細かくします。土の性質に応じて、通常2~5mmぐらいの細かさにします。
田植機で苗を植え付ける際に、土にちょうど良い粘り気を持たせることがポイント。土の粘り気が強すぎると、田植機の植え付け爪に付着して、苗離れが悪くなります。逆に粘り気が弱すぎると、土がこぼれたり、根がばらけたりします。
粘り気が強い場合には砂や燻炭を混ぜます。燻炭を混ぜると保水性も良くなります。逆に粘り気が弱い場合は、完熟堆肥などを混ぜて調整します。

4.土壌酸度の調整
苗は酸性を好むので、pH5 (※)が最適です。pH5.5以上では立枯病が出やすくなります。また、pH4.5以下では、徒長気味の生育を示します。土のpHを測定し、pHが高い場合は硫黄華(硫黄粉末)や石こう系資材(ペーハーなど)を、pHが低い場合は水田土を混合して調整します。床土のpH調整は手間がかかり、時間的にも長時間を要することから、床土を選定する場合はなるべく適正なpHの土壌を用いるようにしましょう。

※pH(ペーハー)とは、水素イオン値のことです。値(あたい)は0から14まであり、7が中性です。
7より小さくなるほど酸性が強く、7より大きくなるほどアルカリ性が強くなります。

出典:農林水産省ホームページおよび農林水産基本データを参照

5.施肥(せひ)肥料として窒素、リン酸、カリなどを土に混ぜます。

6.消毒
土壌伝染性病害の予防、土壌線虫の防除などを目的に、薬剤で消毒します。

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