田んぼの防水作業「畦(あぜ)塗り」

田んぼの防水作業「畦(あぜ)塗り」

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畦(あぜ)塗りは、田んぼを取り囲んでいる土の壁に田んぼの土を塗り付けて、割れ目や穴を塞ぎ、防水加工をすることです。モグラやケラが開けた穴から水が漏れるのも防ぎます。水が漏れると、水の管理が困難になるだけではなく、除草剤や肥料の効果も低下します。

畦塗りには欠かせない「トラクタ」

牛や馬で畦塗りをする様子

昔は畦塗りをするために牛や馬に牽引(けんいん)させていましたが、いまではトラクタがその役割を担っています。
トラクタは、トレーラーや道路機械・農業機械などを牽引(けんいん)する原動力車のことで、畦塗りにも欠かせない車です。米作りでは、農作業の目的に応じてインプルメント(道具・用具)を取り付け牽引します。

トラクタ
トラクタの構造図

トラクタは作業機を牽引するだけではなく、回転や上下動など、農作業に応じてインプルメントを動かすことができます。トラクタのエンジンは、走行のためのタイヤだけではなく、取り付けたインプルメントにもパワーを伝える装置が装備されています。この装置をPTO(Power Take Off)と言います。

農作業に応じて工夫されたインプルメントを取り付け、PTOで駆動することにより、トラクタは米作りのなかで、さまざまな役割を担うことができます。

トラクタでの畦塗り

畦塗りの手順

1.畦塗りは、田植えの1~2ヶ月前に行います。田んぼに水が溜まっている場合は、水を落として、適度の湿りになるまで乾かします。掌で土を握って、程良く固まる程度が目安です。草や藁、石などはあらかじめ取り除きます。
トラクタに付けた畦切り爪が回転して、前年の畦の土を、上から下に細かく砕きながら削ります。

畦塗りの手順

2.畦切り爪のディスクが下から上向きに回転し、細かく砕かれた土を押し付けて、堅く締まった丈夫な畦を作ります。土が細かく砕かれているため、隙間のない畦ができます。

畦塗りの手順

3.作業速度は時速約0.2~1kmです。ゆっくりと丁寧に作業するために、トラクタは1秒間に約6cm、時速0.2kmという超低速で走行することが可能です。

畦塗りの手順

4.畦塗り機の登場で、作業が効率的になり、畦を均質にならすことができるようになりました。

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