種籾(たねもみ)に水分を吸収させる「浸種(しんしゅ)」

種籾(たねもみ)に水分を吸収させる「浸種(しんしゅ)」

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塩水選(えんすいせん)をした種籾(たねもみ)は、薬剤に一昼夜つけてから、乾燥させます。その後、種籾を一斉に発芽させるために、必要な水分を吸収させる作業を行います。これを「浸種(しんしゅ)」と言います。

種籾に水分を吸収させる浸種

浸種作業をする人たち

種籾は水分が13%以上になると、呼吸が盛んになり、細胞の分裂や伸長が始まります。また、水分を吸収することで、胚乳(はいにゅう)の中のデンプンが分解されてブドウ糖となり、新しい細胞を作ったり、呼吸をしたりするエネルギー源となって発芽が促進されます。

浸種をする日数は水温によって異なり、水温×日数を積算温度と言います。種籾の場合、発芽に必要な積算温度は100℃、水温が15℃であれば7日間、水温が12℃なら8日間が目安となります。

水温が高いほど早く吸水し、デンプンの糖化も早くなり、催芽活動が早まります。水温が高いほど浸種時間が少なくて済むわけですが、急激に吸水させるため、発芽ムラができやすくなります。

水温が低ければ、多少の吸水ムラがあっても、長時間かけて吸水するので、発芽ムラは少なくなります。このため、低温が望ましいという考え方が一般的です。
この条件を満たすために、地下水・河川水・溜め池水などで浸種する場合もあります。小さな溜め池などでは、水面に近い水は気温の上昇につれて水温が上昇しやすいので、深めの場所で行います。

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