日照不足による冷害(れいがい)

日照不足による冷害(れいがい)

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【種まきから105日目頃】 冷害(れいがい)とは、夏季に日射量が少なかったり、寒冷な天候が続いたりしたことによって農作物が被害を受ける自然災害のことです。米作りにおける冷害には、遅延型と障害型があります。

遅延型と障害型との違い

冷害

遅延型は、田植え後の苗の活着期に長期間低温が続き、そのために苗が活着してから分けつ(ぶんけつ)・出穂(しゅっすい)・開花するまでの生育が、冷害により遅延してしまいます。稲の苗が活着するには、水温約12℃以上が必要です。これより低いと新根の発生が止まり、新葉も出ず、生育が遅れます。出穂が遅くなり、十分に登熟(とうじゅく)する(お米を作る)ことができないため、青米やヤセ米が増えます。

冷害

障害型は、出穂・開花の時期の冷害です。稲の正常な受粉・受精には約25~30℃の高温が10時間ほど続く必要があります。
出穂・開花時に約20℃以下の低温になると、出穂が止まる場合があります。また、出穂しても、花粉などの生殖細胞が障害を受け、穂の花数が減ります。さらに、約17℃が7~10日も続くと、多くの花が不稔になり、お米ができなくなります。

さまざまな冷害対策

放水状態の田んぼ

冷害の年には、いもち病も発生しやすくなります。また、日照不足にもなりやすい傾向となり、光合成も不足して登熟不良になります。これらが同時に発生する複合型の冷害を避けるために、さまざまな対策をとります。冷害を防ぐ決め手はまだありませんが、以下のような知恵と工夫で冷害に立ち向かっています。

・姿勢が良く葉が立っている強健な苗に育てることが大切です。葉が立っていると、田んぼの土や水に日が良く当たるので、地温や水温を上げることができます。
・窒素肥料が多すぎると耐冷性が低下するので、生育に応じて肥料分をコントロールします。
・深水管理をして、稲を水で保護します。
・田んぼに冷たい水を直接入れずに、迂回水路や溜め池を通してから入れます。迂回水路や溜池の水は、太陽熱によって温められてから田んぼに入るので低温を防げます。
・冷風の吹く地域では、防風林や防風ネットで防ぎます。
・耐冷性品種を選びます。
・堆肥を施します。1gの土の中には数億の微生物がおり、堆肥によって土中の微生物が増えることで、その活動エネルギーにより地温が上がります。

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