水の上をスイスイ歩ける「アメンボ」の不思議

水の上をスイスイ歩ける「アメンボ」の不思議

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水の上をスイスイと歩く姿が特徴的な「アメンボ」。水の上を歩ける秘密は、アメンボの軽い体と特殊な足の仕組みがあるから。アメンボの驚きの生態を見ていきましょう。

水に浮かぶアメンボ

アメンボ

科目: カメムシ目アメンボ科
体長: 種類によって約3~30mm
成虫を見ることができる時期: 4月~10月
冬越し: 成虫
漢字: 飴棒
田んぼでの愛称: 田んぼのスケーター

軽い体と特殊な足

アメンボが水面を自由に移動できるのは、約40mgという軽い体と特殊な足があるからです。
アメンボの足は4本足に見えますが、昆虫なので6本足。水面を進む時は、一番長い中足をオールのように使い、後ろ足を舵のように使って方向を決めています。
実は、この中足と後足の先には細かい毛がたくさん生えており、体内から油が染み出ているので水をはじくのです。体の軽さと油ではじく力で、アメンボは水面をスイスイ移動できるのです。

アメンボの不思議な生態

アメンボの名前の由来は、飴のようなにおいがし、体つきも棒のようであることから「飴棒(アメンボ)」と名づけられました。

アメンボは、稲を枯らす害虫ウンカを退治してくれる益虫です。ウンカの幼虫が水面に落ちてくれば、その波紋を足で感じ取って近寄り、針のような口を差し込んで体液を吸ってしまいます。なので、水面に波を立てると獲物と間違えて近づいてくる習性があります。

春になれば水に潜り、水草の茎に産卵します。約10日で孵化すると、幼虫はすぐに水面に上がってきます。寒い冬は、水辺から離れて落ち葉の下などで冬を越しています。

アメンボは、流れのある水面でも同じ場所でじっとしています。これは景色を見て自分の場所を維持しているという説があります。また、前足の振動で水面に波紋を作って交信したり、成長し羽が発達すると、水たまりなどにも飛んできたりします。

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