田んぼのギャング「トビイロウンカ」

田んぼのギャング「トビイロウンカ」

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田んぼにとって一番の敵とも言える「トビイロウンカ」。体長4~6mm程度のトビイロウンカですが、田んぼの稲を枯らし、時には全滅させてしまう恐ろしい害虫なのです。

稲に集まるトビイロウンカ

トビイロウンカ

科目: カメムシ目ウンカ科
体長: 約4~6mm
成虫を見ることができる時期: 6月~9月
冬越し: 成虫(日本ではなくアジア大陸で冬越ししています)漢字: 雲霞
田んぼでの愛称: 田んぼのギャング

小さい体からは想像できない田んぼの害虫

トビイロウンカは、稲の葉や茎から汁を吸って枯らしてしまう田んぼのギャングです。繁殖力も旺盛で、田んぼの一部に穴を開けたかのように稲を枯らし、ひどい時には田んぼを全滅させてしまう力もあります。

トビイロウンカの生態

ウンカにはセジロウンカ、ヒメトビウンカ、トビイロウンカの3種類がいます。
その中でも厄介な存在なのが、トビイロウンカです。
トビイロウンカは、鳥の鳶(とび)によく似た茶色の体をしていることから付けられました。秋に繁殖し被害をもたらすことから、「秋ウンカ」とも呼ばれています。
また、江戸時代の享保や天保の大飢餓を起こした原因の一つだと言われています。この時代は、トビイロウンカがどこからやってくるのかは謎でした。トビイロウンカは寒い日本では冬を越すことはできず、アジア大陸で冬を越して、毎年6月から7月に梅雨前線の気流に乗ってわざわざ飛んでくるのです。
このトビイロウンカを食べてくれるのが、クモやカエル、トンボ、アメンボ、スズメなどの生き物なのです。最近ではこのトビイロウンカの天敵としてカメムシが研究されているようです。

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