群れになってもお互いにぶつからない「メダカ」の繊細さ

群れになってもお互いにぶつからない「メダカ」の繊細さ

この記事をシェアする

twitter facebook line

日本の田んぼや川、池に昔から住む「メダカ」。なんと、メダカは普段群れを作って泳いでいますが、方向転換を一斉に行うにもかかわらず、お互いにぶつかりません。その秘密はメダカのかしこい習性だったのです。

群れで泳ぐメダカ

メダカ

科目: メダカ目メダカ科
体長: 約15~20mm
成体を見ることができる時期: 一年中
冬越し: 成体
漢字: 目高
田んぼでの愛称: 田んぼのおゆうぎ隊

メダカは、他の魚よりも感覚が優れている

一般的な魚には体の側面に、水圧や水流、振動を感じ取る感覚器官「側線」があります。メダカには、この部分に側線はなく、頭部にあります。このため、他の魚よりも脳に近い場所に感覚器官があるメダカは、すばやく動くことができ、お互いにぶつからないのです。

メダカは、群れを作って行動することで、外敵から身を守っています。一匹が外敵に気付き方向転換をすれば、他のメダカもそれに追随します。群れで動きながら外敵をいち早く発見し、襲われる可能性を低くしています。

メダカの生態

メダカの名前の由来は、単に目が高い位置にあるという外見の特徴に由来しています。口も上を向いており、水面にいるミジンコを食べやすい様にこうなったと言われています。
学名は「Oryzias latipes(稲の周りの広い足の生き物)」と言い、田んぼと密接な関係である魚だということが表現されています。

メダカは塩分や高温に強く、塩田や温泉にも住めると言われており、繁殖力も旺盛です。
水温がおよそ13℃以上、日照時間が13時間以上くらいになる春から夏の早朝に産卵します。糸状の毛のある卵を1日に20個くらい水草にからみつけます。約2週間で7mmくらいの稚魚が孵化し、1ヶ月程もすれば小さな成魚になります。自然界のメダカの寿命は約1~2年のようです。

メダカは、水草の茂ったところに多く生息し、群れで泳ぎながら小さな動植物を食べて生活をしています。しかし、日本で最小の淡水魚であるメダカは、生息できる環境が少なくなっているため、絶滅危惧種に指定されています。

ちなみに、「ヒメダカ」と呼ばれている赤いメダカは、野生のメダカの突然変異で体の色が変化したもので、本来のメダカの色は褐色です。

クボタのたんぼをシェアしよう!

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
ページトップへ ページトップへ