光の交信ができる「ヘイケボタル」

光の交信ができる「ヘイケボタル」

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夏になると光りながら宙を舞う「ホタル」。実はオスとメスで光のパターンが違うのをご存じでしょうか。そんなホタルの生態について紹介します。

光るヘイケボタル

ヘイケボタル

科目: 甲虫(コウチュウ)目ホタル科
体長: 約7~10mm
成体を見ることができる時期: 5月~9月
冬越し: 幼虫
漢字: 平家蛍
田んぼでの愛称: 田んぼのイルミネーション

ペンライトを使ってホタルと交信できる

ホタルは腹部に発光器があり、ルシフェリンとルシフェラーゼという物質の化学反応によって光ります。この物質の名前は、光の担い手である悪魔・ルシファーから名付けられました。

光はホタルの言葉といっても過言ではありません。メスは葉などにとまってじっと光ってオスに居場所を教えます。オスはふわふわ飛んでメスを探しています。
メスはゆっくりで、オスは明滅のスピードが速い。このパターンを掴んでペンライトなどで合図をすればホタルが応答してくれます。

ヘイケボタルとゲンジボタルの見分け方

田んぼや池に住んでいるのはおもにヘイケボタルで、ゲンジボタルは清流を好みます。点滅回数はヘイケボタルで1分間に約80回、ゲンジボタルで1分間に約20回です。見分け方は、ヘイケボタルの方が小さいこと。そして、ヘイケボタルの背中には縦に一筋の線があり、ゲンジボタルの背中には十文字の模様があります。
多くのホタルは一生陸上で生活しますが、ゲンジボタルやヘイケボタルは例外で、幼虫の時代を水中で過ごす世界的にも珍しいホタルです。

ヘイケボタルは卵や幼虫でも光る

田んぼを住みかにしているヘイケボタルは成虫だけでなく、卵も幼虫も光ります。夏の夜に田んぼの水中で光っているのがヘイケボタルの幼虫で、成虫になるとふわふわと飛びながら光のショーを見せてくれます。

メスは約500個の卵を産みます。卵も青白い光を放っています。卵は約1ヵ月で孵化し、ヒメタニシなどの貝類を捕まえて食べます。幼虫で越冬して、翌年の6月頃に岸に上がって土のなかでサナギになります。そして5月から7月頃にかけて脱皮し、飛び立ちます。成虫になってからの寿命は2週間程度です。

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