「デンキウナギ」は何ボルトの電気を出せるのか

「デンキウナギ」は何ボルトの電気を出せるのか

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獲物を捕まえるために電気を発生する「デンキウナギ」と、日本の川や田んぼ周辺にも生息する「ウナギ」の生態について詳しく見ていきましょう。

デンキウナギ

ウナギ

科目: ウナギ目ウナギ科
体長: 約600~800mm
成体を見ることができる時期: 一年中
冬越し: 成体
漢字: 鰻
田んぼでの愛称: 田んぼの健康スタミナ食品

家庭用電力以上の電気を発生させる!

南米に生息するデンキウナギは、体の中に小発電器官と大発電器官を持っていて、370~550ボルトの電気を発生させると言われています。小発電器官の起電力は約20~30ボルトで、レーダーの役割をしたり、コミュニケーションに利用したりしているという説もあります。

大発電器官は魚などをしびれさせて捕まえるために発電し、その電力は370ボルトから550ボルトくらいと言われています。電気は頭(+)から尾(-)へ流れます。家のコンセントから供給される電力が100ボルトですから、大変なパワーです。 ちなみにデンキウナギは日本にはいませんのでご安心ください。

スタミナ食品としても有名なウナギ

昔は田んぼにたくさんウナギがいたそうです。外洋の深海で孵化して、川に戻ってきたウナギは、カエルやオタマジャクシを食べに田んぼにやって来ていました。そして、人間はそのウナギを食べていました。ウナギは人間にとって大変なスタミナ健康食品です。

ウナギには、脳の働きを活発にすると言われるDHA(ドコサヘキサエン酸)やビタミンA、B1、B2、D、Eなどがたくさん含まれています。「夏痩せによしといふものぞむなぎ(うなぎ)とり召せ」(夏痩せしているのならウナギを食べてください)と万葉集で大判家持が詠んでいるように、1000年以上も前からスタミナ食品として有名でした。
「本日土用丑」(旧暦8月はじめの土用の丑(うし)の日に、夏バテ対策にうなぎを食べよう!というキャンペーン)は江戸時代の科学者・平賀源内の発案と言われています。

ウナギは淡水で生活していますが、7~8年を過ぎると川を下って海に出て産卵します。この産卵場はマリアナ諸島付近の海中とも言われていますが、まだ正確にはわかっていないようです。卵が孵化すると黒潮にのって、12~4月頃に日本にたどり着き、川をさかのぼって、田んぼなどにもやって来ます。時には水から出て陸の上を這って移動することもあり、水中ではエラ呼吸ですが、水から出た場合は皮膚呼吸に切り換えることができます。
川を上ってくるだけでなく滝やダムの壁も登れることから、「ウナギ登り」という言葉が生まれました。凄いパワーと運動能力を持っているだけに、スタミナ食品として愛されるのも納得です。

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