潜水が上手な「ゲンゴロウ」の呼吸法とは

潜水が上手な「ゲンゴロウ」の呼吸法とは

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水中を動き回って獲物を捕まえる「ゲンゴロウ」が、どのように呼吸しているかご存じでしょうか?ゲンゴロウの呼吸法や狩猟方法を見ていきましょう。

シマゲンゴロウ

シマゲンゴロウ

科目: 甲虫(コウチュウ)目ゲンゴロウ科
体長: 約14~15mm
成体を見ることができる時期: 4月~10月
冬越し: 成虫
漢字: 縞源五郎
田んぼでの愛称: 田んぼの快速艇

空気タンクを持っているゲンゴロウ

水生昆虫の呼吸術には空気タンク方式とシュノーケル方式の2種類があります。ゲンゴロウは空気タンク方式で、羽と腹の間に空気を溜めておき、おしりに空気の泡をつけて水中の酸素を羽の下の空気に取り込みます。息をする穴(気門)は腹の背中側に開いています。

ちなみに、タガメはシュノーケル方式で、おしりに呼吸をするための管があり、これを水面に突き出して空気を吸っています。水中を泳ぎまわって獲物をとるゲンゴロウと違って、待ち伏せ方式のタガメらしい呼吸術です。

田んぼの掃除名人

「ゲンゴロウ」はきれいな水を好み、大食いで、死んだ魚なども食べるので、田んぼでは掃除名人とも呼ばれています。匂いに敏感で、獲物の匂いを感じると流線型の体型を活かしたハイスピードで急接近して、大きな牙で噛みつきます。飛ぶことも得意ですが、木登りや地上を歩くことは苦手のようです。

ゲンゴロウのメスは水草の茎をかじって穴を開け、そこに産卵し、卵は約2週間で孵化します。幼虫もやはり肉食性。幼虫のほうが成虫よりも獰猛で、昆虫、オタマジャクシ、メダカなどを捕まえて食べます。大きな牙で獲物に噛みついて、牙にある管から消化液を流し込み、肉を溶かして吸い取ります。クモと同じ方式です。2度脱皮してから陸に上がり、土の中に部屋を作ってサナギになります。それから約2週間後に羽化して成虫になります。

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