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「水の国」日本で培った技術を海外へ。世界の水問題を解決するクボタの水処理技術

水処理システム

戦後、水道管の国産化に着手して以来、上下水道の整備に貢献してきたクボタ。当時の課題は日本国内の水道インフラの普及でしたが、今日では各地で拡がる深刻な水不足や水質汚染問題。創業当初から取り組んできた技術とノウハウで安全でおいしい水づくりや、下水や産業排水の処理・再資源化に積極的に取り組んでいます。特に下水や産業排水処理については品質の高い処理水、省スペース、省エネルギーを実現する「液中膜®」を用いた膜分離活性汚泥法を開発。この製品は世界各国から高い評価を受け、海外でも数多く導入されています。水資源が豊かな日本で培った技術を海外へ。クボタの水処理技術は世界中で活躍しています。

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人と食の豊かな
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Agricultural Machinery

水処理システムのコア技術

  • 膜分離活性汚泥法

    液中膜

    従来の活性汚泥法では、活性汚泥中の微生物により汚濁物を分解した後、活性汚泥を重力沈降させ処理水と分離していました。膜分離活性汚泥法では、活性汚泥と処理水を膜ろ過により分離します。これにより、完全に固形物を除去するため、清澄な処理水が得られます。また、活性汚泥の沈降に必要となる沈殿槽をはじめ、いくつかの設備が不要となり、排水処理設備がコンパクトに。さらに、従来、活性汚泥の沈降性を維持するために必要となる徹底した汚泥濃度管理や、顕微鏡による微生物観察が不要となり、メンテナンス性が向上します。

  • 平膜型膜カートリッジ

    液中膜

    膜分離活性汚泥法で大きな役割を担っているのが、ろ板の両側に膜シートを貼りあわせた平膜型の膜カートリッジです。膜シートは、平均孔径が0.2ミクロンの微多孔性膜で、固形物はもちろん、病原性大腸菌もブロックできます。そのため、処理した水は灌漑用水、トイレ用水などに再利用可能です。また、膜カートリッジは1枚ずつ膜ユニットより取り出すことが可能なので、たとえ膜シートが破損しても、必要最小限の枚数だけ交換するだけで、すぐに清澄な処理水が得られます。膜モジュール単位での交換を必要とする他形状の膜に比べて、高いメンテナンス性を備えています。

1950~1960年代

高度経済成長による生活環境の悪化

戦後復興を遂げた日本は高度成長期に突入。経済と産業の構造は変化し、重化学工業化が著しく進展します。それに伴い、人口の集中した都市部では水やごみ処理に関する生活環境の整備が喫緊の課題に。政府は環境整備の強化に乗り出します。

し尿処理施設 下水処理施設 ごみ焼却炉

水道界への恩返し。
クボタの水処理事業はじまる

創業当時、水道管の国産化を推進したクボタは、長年支えられてきた水道界の恩に報いるため、それを解決すべく、水処理の研究とその事業化に乗り出します。

1960~1970年代

高度成長のひずみと公害対策

高度成長のひずみとして懸念されていた環境汚染は、深刻な公害問題へと発展。1967年、政府は公害対策基本法を公布、さらに1970年、公害国会と称された第64回国会にて公害関連法令の抜本的な整備がなされ、産業界もこの規制強化に対応していきます。

汚泥掻寄機 浄化槽

環境整備事業の拡充が
クボタ独自の技術を生む

社会環境整備関連の事業拡充を図るクボタは水処理装置や機器の独自開発を進める中、新技術を獲得し、水処理分野においても頭角を現します。

1970~1980年代

下水道普及率の向上を目指して

高度成長下、都市化やインフラ整備が急進されたものの、1975年度末時点で下水道普及率は23%と、70%以上を誇る欧米先進国に遠く及ばない状態でした。政府は第4次下水道整備5ヵ年計画を策定。普及率40%を目指して、大規模な整備を開始しました。

汚泥処理 下水処理 排水処理 浄水処理

生活環境の充実化を目指し、
下水汚泥処理分野へ進出

下水処理事業の拡大へと舵を切ったクボタは下水処理の各工程に必要な装置や機器の開発へ重点を置き、人々の生活環境の充実化を目指します。

1990年代~

水問題は次のステージへ。
水を取り巻く環境の変化

1990年代から、地球温暖化などの世界的な環境問題が顕在化し、人類はその問題を解決すべく、その方法を模索し始めます。また、国内では上下水道の普及率は年々向上し、施設の新設や増設は一段落。改築更新や運営管理が中心となる時代へ突入します。

液中膜® MBR 回転式表面溶融炉 KSIS

時代が求める多様なニーズが
クボタの水処理技術を磨く

上水から下水まで世界トップクラスの水総合機械メーカーとしての地位を築いたクボタ。国内の水環境から世界的な温暖化問題まで、その多様なニーズの一つひとつに寄り添い、磨きあげた技術でその解決にあたっています。

水処理システムの系譜をダウンロードして読む
(PDFファイル:1.68MB)