素形材
素材に熱や力を加えて形成された部品・部材を素形材と呼びます。これは私たちの身の回りの製品をはじめ、ものをつくる産業においても欠かせないものです。そのため、求められる素形材はお客様によって多種多様。故に、クボタは素材を研究し、技術を磨きあげ、お客様が本当に欲しているものを提供してきました。そこにあるのは社会に貢献したいという情熱。使う人のことを考え抜き、試行錯誤・創意工夫を繰り返し、無形の素材を形あるものにする素形材事業は、クボタの理念を体現した事業のひとつと言えます。素材を知り尽くし、お客様に寄り添ったクボタの素形材は今日も世界の産業を支えています。
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都市基盤の整備
に貢献
建設機械
Construction Machinery
人と食の豊かな
未来を担う
農業機械
Agricultural Machinery
1930~1950年代
1930年代、鉄工業、自動車、航空機、機械工業など重化学工業分野は活況を呈しました。機械工業を支える鋳造業界も軍用品の増産に追われ、繁忙を極めます。しかし一転、戦後になると業界は軍需から民需への転換を余儀なくされ、生き残りの道を模索し始めます。
鋼塊用鋳型 ダクタイル鋳鉄製ロール
試行錯誤の末、鋳鉄から鋳鋼へ市場を拡げたクボタ。他社との差別化を図るため、特殊鋳鋼に重点を置き、国内初の遠心力鋳造法による鋳鋼管を開発します。
1950~1960年代
戦後復興を経て、日本に訪れた高度経済成長は都市インフラの開発を加速させました。新幹線網の拡大や臨海部の埋め立て、港湾施設などの整備が進み、それらを支える鉄鋼需要が増大。鋳造業界はかつての活気を取り戻し、各メーカーの厳しい競争が始まります。
Gコラム 遠心力鋳造複層ロール スパイラル鋼管
鋳鋼管の遠心力鋳造技術を自社のものにしたクボタは、その後も製品の独自性を深めるため研究を推進。土木建築用鋳造資材など、新しい市場に参入します。
1970年代
日本列島改造ブームが始まり、交通網の整備が加速すると、土木工事関連の公共事業も増大。土木業界はさらに活気にあふれます。それに呼応して、鋼管杭業界もまた活況を迎えます。工事が大型化し、求められる製品の需要も変化していきます。
スパイラル鋼管杭 貸油管
独自性の高い特殊鋼管で市場において存在感を発揮していたクボタ。造船ブームや列島改造ブームの流れに乗り、タンカー用貨油管や鋼管杭などが急成長。クボタの代表的な鋳鋼製品にこれらが加わります。
1970~1980年代
1973年、石油ショックで石油価格が約4倍に跳ね上がり、世界は同時不況に陥りました。この危機を打開するひとつの方法として、各国では省エネ・省資源に取り組みます。しかし、このことが産業構造に変化をもたらし、新技術・新製品の開発を促進します。
シリンダーライナー ロール 反応管
石油ショックにより、大打撃を受けた鋳物・鋳鋼分野。生き残りをかけた新しい方向性の模索は、新技術や新製品を次々と生み出すきっかけとなりました。
1980~2000年代
円高不況を機に発生したバブル経済の隆盛とその崩壊により、日本の経済は長い停滞期へ突入します。国内の需要が低迷する一方、かねてより進んでいた顧客ニーズの多様化が加速。この多様化と製品の差別化を図るべく、業界は新製品・新材料の開発に注力します。
反応管 スキッドボタン 複合リングロール
多様化する顧客ニーズを「素形材」というコンセプトで対応すべく、クボタは素形材事業本部を新設し、新材質や新技術の開発に取り組みます。それらは現在の素形材事業を代表する数々の製品を誕生させました。
2000年代~
近年では経済のグローバル化がこれまでにない速度で進み、中国・ロシア・インド・ブラジルなど、他の新興国が経済的に発展。一方、国内は景気の伸び悩みから業界全体が停滞気味で、産業においても合理化が加速するとともに、顧客ニーズもさらに多様化します。
TXAX ラクニカンジョイント
経済のグローバル化に伴い、クボタは官公需事業の基盤強化や海外成長戦略を推進。クボタは国内外のニーズに寄り添い、確かな技術でこれに応えていきます。
素形材の系譜をダウンロードして読む
(PDFファイル:1.59MB)