パイプシステム
水道管はクボタの企業理念を象徴する代表的な製品のひとつです。たった一本の鉄管を作るために心血を注ぎ、国内で初めて開発・量産化に成功したその背景には、創業者である久保田権四郎の絶え間ない努力と強い信念がありました。国のため、そこで生活する人々のため、当時誰もがなしえなかった快挙を達成したその熱意は、今日のクボタの技術・製品のあらゆるところに息づいています。その意味では、水道管からはじまったパイプシステム事業は創業者の想いを色濃く残した、クボタの歴史そのもの。クボタの鉄管は社会インフラを支える重要な役割を担っています。
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日本の水処理技術を
世界へ
水処理システム
Water Treatment System
産業を動かす
鉄の心臓
エンジン
Engines
1890~1900年代
明治の文明開化とともに、海外からコレラなどの伝染病が流入し、全国へ蔓延。多くの死者を出しました。この対策として、政府は水道施設整備を提唱し、1887年より近代水道の開設を各地で推進。大阪市では殖産興業のために水道用鉄管の国産化が試みられます。
1940~1950年代
第2次大戦末期の空襲で国内90余都市が損壊しました。終戦後、GHQは衛生対策に力を入れ、水道施設の復旧作業が急ピッチで進められます。一方、国内では物資が不足し、各メーカーは作業に必要な鉄管の生産に苦心しつつも、少しずつ復興は進んでいきます。
鉄管 バルブ 合成管 ポンプ
水道設備の整備が進む中、鉄管以外にも合成管やバルブ、ポンプなど、クボタは水に関する多様な製品を展開。これがクボタの水事業の原点となりました。
1950~1960年代
1954年から1957年まで「神武景気」と呼ばれる好況が続き、日本の産業は技術革新と設備の近代化が進み、高度経済成長期へと突入。水道設備の整備も急ピッチで進められ、それを支える資材や製品のニーズが高まると同時に、業界の動きも活発化します。
鉄管 バルブ
水道施設の大型化に伴い、国内では大口径水道管のニーズが高まります。日本の水道インフラ発展のため、長尺薄肉の大口径管の製造と量産化を実現すべく、クボタは当時困難とされたダクタイル鉄管の遠心力鋳造に挑みます。
1960~1970年代
高度経済成長による空前の好景気は、技術革新と重化学工業の発展をもたらします。石油・鉄鋼・エネルギーなどの分野でも大規模な設備投資が行われ、水や原料を送るためのパイプ・バルブ・ポンプなどの需要が増加。また、その用途も多様化していきます。
バルブ 合成管 ポンプ
重化学工業の発展とともに、クボタのパイプシステム事業は石油・鉄鋼・エネルギー分野という新市場に進出。海外でもその高い技術が評価され始めます。
1990年代~
地震大国である日本は常に大地震の脅威にさらされています。近年では、1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震などで甚大な被害を受けました。これらを受け、水道などの社会インフラの地震対策が急務となっています。
鉄管 バルブ 合成管 ポンプ
長年、地震対策に取り組み、耐震継手や耐震管路設計の技術を確立してきたクボタ。その技術は着実に成果を挙げ、重要なライフラインを守り続けています。
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(PDFファイル:1.70MB)