2010年頃からスマートフォンを持つ人が急増し、生活を便利に新しくしていく。これまでにないサービスやビジネスが生まれ、日本の社会は大きく変わり始めた。
一方、農家の高齢化や後継者不足、働き手不足など農業を取り巻く環境は一向に変わらない。それどころか世代交代が進まず、2010年代には農家の約6割が65歳以上※1となり、しかも日本の食料自給率は約40%※2と先進諸国の中でも低く、これも社会問題の一つとなっている。日本農業を持続可能にするには、若者や異業種からの参入などが望まれる。そのためには「儲からない農業」のイメージから脱却し、魅力的な「儲かる農業」に転換することだ。
このような状況の中でクボタは、農業を魅力的で儲かるビジネスにし、そして大切な国の産業としての復活に寄与するために新たな挑戦を始める。一つはITやロボット技術などを活用したスマート農業※3の実現だ。また持続可能な農業のための経営支援、「儲かる農業」のために不可欠な販路の開拓と拡大、そしてクボタの考えや技術を実証し見える形で伝える場の設置である。農業は本来、自然と調和し、人の命を支える尊い産業だ。それを守り未来に伝えることはクボタの社会的使命でもある。クボタは、これまでともに歩んできた農家のために、入口から出口まで、長年培ってきた技術や経験などすべてを結集し、魅力的な「儲かる農業」の実現に貢献できるトータルソリューションカンパニーとして、新たな道を開拓し始めたのである。