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食料

現地販売店との信頼関係を深め、
潜在力の高い中南米農業の発展をサポートする

2017年、中南米市場への本格的な進出をめざし、
メキシコに現地法人Kubota México S.A. de C.V.(以下 KMX)を設立する

トマトやジャガイモ、カボチャやピーマン、イチゴやカカオなど多くの農産物の原産地である中南米。古くからヨーロッパへ農産物を輸出していたこともあり、今も輸出用の作物栽培が盛んな地域だ。問題は、農業機械の近代化があまり進んでいないことだった。農業は中南米各国の経済を支える重要な産業の一つであり、収益を高めるために農産物の品質や生産性の向上などが求められており、より進んだ農業機械の導入が必要とされていたのである。またTPP(環太平洋パートナーシップ)の加盟国もあり、日本への期待も高まっている。

メキシコ現地法人・Kubota México S.A. de C.V.(KMX)
メキシコ現地法人・Kubota México S.A. de C.V.(KMX)
メキシコのパパイヤ農家に寄り添うクボタ
メキシコのパパイヤ農家に寄り添うクボタ

クボタが中南米に進出したのは1979年、コロンビアが最初である。ただ本格的な進出は2013年になる。中南米各国のディストリビューターに呼びかけて中南米会議※1を開催したことがきっかけだった。その後、中南米でのトラクタの販売台数は約1,000台(2013年)から約2,600台(2018年)まで順調に伸長している。そこで中南米の農家にもっとクボタを知ってもらうために、2017年メキシコに現地法人KMXを設立。中南米の国々はメキシコと大きな時差はなく、またブラジル以外同じスペイン語圏であるため、クボタにとって生きた情報の収集や、ディストリビューターと農家へのサポートを進めるための重要な拠点である。

KMXでの販売店ミーティング風景メキシコでのディーラーミーディング
KMXでの販売店ミーティング風景
メキシコでのディーラーミーディング

その取り組みの一例が、メキシコのパパイヤ農場にある。メキシコは世界屈指のパパイヤの生産国であり、メキシコ経済を支える重要な輸出農産物である。そのメキシコのあるパパイヤ農家が、燻蒸(くんじょう)※2と収穫という作業に10人の人手が必要なことや、配送トラックでは運搬中にパパイヤが損傷することもよくあることなど、生産性の低さに悩んでいた。この情報を現地スタッフがキャッチし、燻蒸と収穫の作業に2台のトラクタ導入を提案。すると燻蒸と収穫の作業を2人でこなすことができるようになり、損傷も減ったという。これにより作業時間・収穫ロス・生産コストの削減が実現し、全体的な品質と生産性が向上したのである。クボタは、中南米の国々でも農家に寄り添うことで農家それぞれの課題を解決し、豊かな暮らしと各国の経済発展へのサポートをめざしている。

注釈
  • ※1中南米会議 2013年より、中南米のディストリビューターを集めて開いている会議。クボタの中南米市場開拓にとって大きな意味を持つ
  • ※2燻蒸(くんじょう) 主に農産物を害虫やカビなどから守るために薬剤でいぶして殺虫・消毒すること
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