2015年9月、国連サミットで「SDGs」(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)が採択された。世界を変革し、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、その実現には、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っている。このSDGsに示された17のゴールは、貧困・飢餓の撲滅、質の高い教育の普及、気候変動対策、平和と公正の実現など多岐にわたるが、そのゴールの一つに「安全な水とトイレを世界中に」、が示されている。
クボタ躍進の契機は「伝染病から人々を救いたい」という想いから水道管の量産化を成功させたことに起因するが、それはまさに「安全な水とトイレを世界中に」とするSDGsの思想と重なり合うものだ。そのDNAは現在に確実に継承されており、上水から下水まで、水・環境のトータルソリューションカンパニーとして、世界各地で水・環境分野の課題を解決するプロジェクトが推進されている。
今回は、バングラデシュで進められている上水道整備プロジェクト、中東・オマーンでの下水処理場への液中膜提供による水資源再生プロジェクトをレポートする。