現在、日本の上水道では、高度経済成長※1期に建設した多くの水道施設や管路の老朽化が進み、水道水の安全性の低下が懸念される中、これらの施設や管路の維持管理や更新整備、耐震化と防災対策のための改修などの必要性に迫られている。一方で、それらを維持・管理する自治体では、少子化・高齢化によって人口が減少し、税収も減少。地方を中心に水道事業体が財政難という状況に直面している。また、施設や設備を管理する技術者が減少していくことで、人材の確保や技術の継承が困難になっていくという問題も抱えている。そしてこれらの状況は下水道事業においても同様といえる。
つまり「人・モノ・カネ」といった複合的な課題であり、多くの自治体ではその対策として、管路のメンテナンスや工事・施工管理におけるライフサイクルコスト※2の低減と効率化、AIなどの最新テクノロジーの導入による業務負担の軽減、官民連携による持続的な水インフラの確保が推進されている。
創業当時から水問題に取り組んできたクボタ。これからもグループの総力を結集し、水道事業に製品・技術・人という、ハード面からソフト面、そしてコスト面までトータルにバックアップ。さらにAIやIoTによる遠隔監視や診断技術などの情報を統合し、製品だけにとどまらず、コントロールからアフターケアまで一体管理で水をマネジメントする新サービスを開発し、上下水道事業の未来を支え続けていく。