クボタ アグリキッズサミット2025 第3部レポート

101人目の仲間に届け!「アグリキッズ・アクション宣言」を
発表!!クボタ アグリキッズサミット2025 第3部レポート

2025.08.29

2025年7月25日、大阪・関西万博かんさいばんぱく関西万かんさいばんぱくの会場で「クボタ アグリキッズサミット2025」第3部が開催されたよ。
12チームの代表者が、「おいしいものを安心して食べられる未来みらいらいをつくるため」にチームで考えた「チャレンジ」と、「チャレンジ」を仲間と一緒に実行するための「かぎ」を発表して、有識者の先輩たちと議論をしたんだ。
そして、今まで一緒に頑張ってきた仲間たちがZoomで応援に駆け付けてくれたの!
チームみんなの想いも背負って、より一層想いを届けることができたよ。

活動レポート

  • 前日:クボタプレイスを訪問

    本番前日に大阪・関西万博会場に集合できた代表者たちで、クボタプレイスを見学したよ。
    縄文時代から現在までの日本の食生活を学んだあとは、みんなで力を合わせて地球と人に優しい幸せなごはんを届ける、未来の農業経営ゲームにチャレンジしたね。「二酸化炭素にさんかたんそを増やさないために…」と堅実なチームや、「地球に優しそうだからやってみる?」とチャレンジするチーム、それぞれがベストを尽くして見事クリアできたよ。
    会場には未来の農業ロボットの試作機が展示されているんだ。なかには、映像えいぞうの中だけの空想の機械だと思っていた代表者もいて、「作りたいと思っていたらもう出来ている!」とびっくりしていたよ。
    最後は、食と農業の未来に向けて活動をしている人の想いを知ったね。自分のチャレンジとの共通点や、農業とのいろんなかかわり方を見つけ、新しい発見がたくさんあったね。

    本番に向けてリハーサル

    会場に入った代表者12人。リハーサルや発表フリップを仕上げながら、直前までチームで考えた「かぎ」をどうやって伝えるか、「チャレンジ」に込めた想いを振り返って準備していたよ。
    開場してからは応援に来てくれた第1部の北海道ぶりに会う仲間の顔を見て、少し緊張も和らいだね。オンラインで集まった仲間なかまなかたちも、ステージに映るタイミングに向けて入念なリハーサルをしていたよ。

  • アグリキッズサミット
    第3部スタート

    いよいよ本番スタート。代表者たちが映像えいぞうに合わせてステージに登場すると、会場からはたくさんの拍手が!

    発表のトップバッターはチーム3代表のはるとさん。堂々とした発表にオンライン上では仲間たちから「こんなにも農業体験を実践していたなんてかっこいい!」「確かに身近に感じてほしい!」とたくさんの応援メッセージが飛び交い、さいこうの始まりだったよ。

    • チーム3:はるとさん

      わたしのチャレンジ みんなに農業の楽しさや難しさを自分ごとにしてもらうために、食べたり触れたりという五感で楽しむ農業体験をしてもらう。 仲間と見つけたかぎ 農業体験を通じて農業の課題を自分ごとにする

      はるとさん農業の未来への大きな一歩となると信じています!

      早速コメントをくださった有識者ゆうしきしゃ有識ゆうしきしゃは、
      第1部でもお世話になった北海道大学大学院農学研究院 農学研究院長 野口伸 先生。

      野口さん:自分で感じて自分ごとにするって素晴らしいね。でもどうして五感が大切と思うの?

      はるとさん:小さい頃から農業を手伝てつだっていて、ゲームやインターネット、本からは得られない大変たいへんさや地域の人とのつながりが大事だと気づいた。僕たちの世代には実際に五感で楽しんで農業を身近に考えて欲しいと思ったからです!

    • チーム6:そうやさん

      わたしのチャレンジ 仲間と食べ物を実際に育ててみて、その楽しさや経験を多くの人に共有して、食と農業について興味をもってもらいたい。 仲間と見つけたかぎ できないをできるに変えていく

      そうやさん僕たちのワクワクをみんなのワクワクに広げて仲間なかまなかを増やしたい!

      続いても第1部でお世話になった高校生farmer 中仙道怜さん。

      中仙道さん:できないをできるに変えて、興味を持ってやってみたいが増えてほしいよね。やってみるとどんな楽しいたいけんが生まれるかな?

      そうやさん:家庭菜園とかで農家さんの苦労も感じて、より美味しく食べられたらなと思います!

    • チーム8:いよかんさん

      わたしのチャレンジ みんなの未来のことなので、みんなに未来を考えてもらうために『アグリキッズカルタ』をつくる。 仲間と見つけたかぎ 昔のやり方を大切にしながらも、新しい技術を取り入れる

      いよかんさん実際にカルタを作ってみました。興味を持ってもらって未来をみんなで作りたい!

      そして、次に反応してくださったのは第2部でアグリキッズたちにエールをくれたお笑い芸人 小島よしお さん

      小島よしおさん:温故知新という考え方があるけれど、その通り学び直して新しいアイデアを考えられることが素晴らしい!!なぜカルタを選んだの?

      いよかんさん:子どもから年配の方まで短い文章と絵で興味を持ってもらえると思ったし、カルタはしょうエネだから、地球温暖化おんだんか温暖おんだんを少しでも抑えながら食と農業を学んで未来に繋げたいと思ったからです。

      素敵すてきなアイデアに「いいアイデアですね。もうやりましょうかこれ!」と、4人目の有識者、国際連合食糧こくさいれんごうしょくりょうこく際連合食糧さいれんごうしょくりょう農業機関駐日きかんちゅうにち連絡事務所れんらくじむしょ機関駐日連絡事きかんちゅうにちれんらくじ務所むしょ 所長 日比絵里子さんも反応してくれたよ。

    • チーム12:ゆづさん

      わたしのチャレンジ 農業をやる人を増やすために、農業の大切さや面白さを伝える動画をみんなで作ってアピールしたい。 仲間と見つけたかぎ フードシステム全体の安定を考える

      ゆづさんみんなで農業の大切さを広めて、食べ物の未来を守りたいです!

      日比さん:システムという難しい考え方を使えるなんてすごいですね!フードシステムは安定することが大切。農家さんは、農作物の売れ行きや、災害に左右される大変たいへんなお仕事でもありますが、どうやって面白さを伝えますか?

      ゆづさん:人気のある面白い人に体験してもらって、その姿を見て楽しい。かっこいいな。って思ってもらいます!

      日比さん:面白さを強調する動きは海外でも起こっているので、同じ世代の海外の人と繋がっていくことができると面白いですね。

    2グループ目の発表

    • チーム1:ひよよさん

      わたしのチャレンジ 地元の農家さんの作ったものを食べて農家さんを応援し、農業の循環の中に自分も入る。 仲間と見つけたかぎ 循環させることで、住みつづけられるようにする

      ひよよさん食べることは幸せだけど、世界には供給が間に合っていない国もあります。新しいものを作ることも大切ですが、今あるものを循環させることで人間以外の生き物にとっても良い未来を作り出せると思います!

      野口先生:循環は持続可能じぞくかのうな社会としてとても重要なワード。では循環の中に入るとどんなことができますか?

      ひよよさん:循環の中に入って協力すると分かち合えることがある。農家さんに循環を習ってきました。自分も循環に入って応援すれば、応援された農家と一般人もつながりが作れると思います。

      素晴らしい発表にアグリキッズたちもオンライン上で「循環の中に私たち100人が入っていて嬉しい!」とコメントが溢れていたね。

    • チーム4:ななチキさん

      わたしのチャレンジ みんなで意見を伝えながら無駄を減らして、自然に優しいのを目指して新しく作る。 仲間と見つけたかぎ 自然と自分の未来のために無駄をなくす

      ななチキさん達成できれば、未来の自然がより豊かに、自分たちの未来も豊かになるので頑張がんばがんります!

      小島さん:意思表示に力がこもっているし、無駄をなくすことの難しさに着目したのもいいね。新しく作るのはどんなもの?

      ななチキさん:フードロスの削減さくげんさくげんに向けて、アプリで廃棄される食べ物を多くの人に宣伝せんでんしたり、スーパーの割引シールが貼られたタイミングがわかるアプリを食べ物屋さん全員が使えばいいと思います。

    • チーム10:うーたんさん

      わたしのチャレンジ 若い人に農業の大切さを伝えていき、私は食品ロスにならないように必要な分だけ買う。 仲間と見つけたかぎ 今目の前にある食事にたずさわる人のことをもっと知って、感謝する方法を人に伝える

      うーたんさん今日に向けて農業体験やイベントに参加して、色んなことを学びました。これからももっといろいろなことを知り、いつか世界の食糧危機を救いたいです!

      日比さん:国連は日本人職員が少ないのでぜひ活躍して欲しいです。食品は色んな人の努力が重なってお家に届いています。その間でエネルギーを使うため温室効果ガスも発生しています。では、ロスを減らすの大切さを、同世代の人たちにどう伝えていきますか?

      うーたんさん:学校やお友達に伝えたり、お店にポスターを貼ってもらってレシピを伝えたり、アプリを作った仲間もいるので、食品ロスのクイズを作ったりしたいです。

      日比さん:実は無駄にしているのは家庭が多いと言われています。統計がない国がほとんどなので、一人ひとりが意識することは大切ですね。

    • チーム11:はるとさん

      わたしのチャレンジ KAKKOII農業の背景にある想いや命の尊さを伝え、無関心から一歩をふみ出す希望を仲間と広げていく。 仲間と見つけたかぎ 「今」を知る

      はるとさんご飯の背景には多くの物語があり心ある生産者せいさんしゃさんがいることを取材を通して知りました。僕たちも心ある消費者しょうひしゃ消費しょうひしゃになれるように学び行動し続けることを宣言します!

      中仙道さん:KAKKOIIと伝えてくれれば無関心むかんしんな人にも伝わると思いました。はるとさんは実際じっさいじっさいにどんな活動をしているのですか?

      はるとさん:土に触れよう計画で、有機農家さんと畑の体験会を開いて、野菜が育つ背景を見てもらう活動をしています。また、人は楽しいところに集うと気づいたので、僕の絵と言葉で食や環境問題のことを伝える個展こてんてんを開いたりしています。
      地元のスーパーのお勤め品コーナーでは、安いではなくて地球の未来に繋がると伝えてもらった方がいいのではないかと提案ていあんしたら実際に変えてもらえることになりました。

      オンラインでははるとさんの絵がプリントされたTシャツが欲しい!と大盛り上がりしたよ。

    3グループ目の発表

    • チーム2:かのさん

      わたしのチャレンジ 農業に興味がないこどもにも、スマート農業ってすごい、かっこいいと思ってもらえるようなサイトやゲームを作りたい。 仲間と見つけたかぎ 自分の意見をしっかり言い、仲間の意見もしっかり聞く

      かのさん未来の自分たちのために、今自分たちができることをやってみませんか?

      小島さん:設定もリアルで農業への距離が近くなるゲームだし、何より周りの意見を聞くってとっても大切な心構え。ゲームで伝えたいかっこいいスマート農業はどんなこと?

      かのさん:いちいち外に出なくても、家の中や外出先でも遠隔で農作業を行えるということです。

      野口先生:子どもたちが興味を持ってくれて、ゲームまで作ってくれて嬉しい!頑張ってね!

    • チーム5:けんせいさん

      わたしのチャレンジ 宇宙にロボットを送って、遠隔操作で農業をしたい。そして、農業の可能性を広げ、食料不足を解決していきたい。 仲間と見つけたかぎ ロボット技術のすごさを伝えるイベントを行う

      けんせいさんかぎの実現のために、今回出会った仲間とずっと交流を続けたい!

      野口先生:宇宙農業はとても夢がある!水もエネルギーも限られている環境で、安定して生産するという難しい目標を持つことが重要だね。では、農業の可能性かのうせい能性のうせいを広げるとは具体的にどんなこと?

      けんせいさん:宇宙農業の技術を地球農業で応用し、地球の厳しい環境でも農業をすることです。そうすることで、地球が直面する食料不足という問題を力を合わせて解決していきたいです!

    • チーム7:だんさん

      わたしのチャレンジ 農業を身近に感じられる仕組みを考えて、日本の食料自給率を上げたい! 仲間と見つけたかぎ 農業をやったことのない人でも簡単に農業をできるようにする

      だんさんチームみんなもチャレンジしている。僕も農業の魅力みりょくりょくを発表して興味を持ってもらえる仲間を増やしたい!

      中仙道さん:農業を知らない人でもできることがあれば、食料自給率しょくりょうじきゅうりつ食料しょくりょう自給率じきゅうりつが上がると僕も思います。食料自給率しょくりょうじきゅうりつが上がるとよくなることはどんなこと?

      だんさん:世界情勢が悪くなっても食べるものがなくなる心配がなくなります。国内生産が増えると農家さんの所得しょとくぞう増加ぞうかや担い手の解消にも繋がると思います!

      日比さん:お米の問題で興味を持った人がいますが、日本では外で作ったものを国内で食べていることが多いです。大きなチャレンジとしては日本で作っても飼料や肥料、エネルギーも使っているので食料・農林水産業だけではなく、他のしゅつの問題の中に食料っていう問題があるんだなと見ることがとっても大切ですね。

    • チーム9:あらたさん

      わたしのチャレンジ AIとロボットを活用して効率的な農業を実現し、「食べられない人」を「食べられる人」に変えたい 仲間と見つけたかぎ みんなで協力して、あきらめずに挑戦する

      あらたさんたくさんの人が飢餓きがで苦しんでいることを知った。このチャレンジを絶対に成功せいこうせいこうさせたい!

      日比さん:食べられない人がいることに着目したことが重要。今後人口が増えてもっと食料を生産しなければいけないけれど、地球の環境や気候変動きこうへんどうにも対応しなければいけない未来がある中で技術革新ぎじゅつかくしんは避けて通れない。技術革新ぎじゅつかくしんで世界の食はどのように変わると思う?

      あらたさん:生産だけでなく、保存や加工にも変革へんかくを起こすべきだと思います。
      僕はたくさん作ればいいと思っていたけれど、サミットに参加してフードロスが沢山あることを知り、たくさん作っても捨てられてしまうのではないかと気づきました。長期保存を可能にすることで、フードロスも削減さくげんして食べられる人が増えるし、生産工程せいさんこうていだけでしか働けなかった人が加工工程かこうこうていまで働けるようになったらお金がもらえて、そのお金で食べ物を買うことができれば、少しだけでも貧困問題を解決できるのではないかと思いました。

      日比さん:食を通じて世界を見る。さらに食を通じて未来を見れていて素晴らしい!

      あっという間に代表者の発表は終了。有識者のみなさんも司会の廣瀬リーダーも、みんなの「かぎ」と「チャレンジ」、そして想いの強さにとても感動してくれていたね。

  • 有識者のみなさんから

    小島さん
    どのキッズも素晴らしくて、国会で発表してほしい!私たちも身近な人やテレビでも思いを繋げていきたいと思いました。みなさん前向きで素晴らしいので大人もみんなで後押しして、自分ごとで未来に向かっていきたいですね。

    中仙道さん
    想いがまっていて感動しました。農業に興味を持ってもらい、五感を使って楽しさを伝えてもらえればもっと明るい未来が待っているんじゃないかと思います。みなさんと歳も近いので一緒に頑張っていきたいです。

    野口先生
    アグリキッズの皆さん素晴らしくて私も勉強になりました。食と農業を真剣に考えてアイデアも提言もできている。これから大きくなる過程で時々でも関心を持ってもらい、今回は100人ですが、1000人1万人1億人に広げていってほしい。そうすれば次の世代、次の次の世代で世界に貢献できる日本になると思うので、この輪をぜひ広げてください。

    日比さん
    全員素晴らしい発表でした。私も学ばせてもらいましたし、是非ぜひとも国連でも発表してもらいたいです。国連では色んな文化や価値観を持って会話をする場所ですが、こんなにしっかり明確めいかくめいかくなアイデアを持って発表できることにカルチャーショックを受けて感動しています。是非ともあんな仕事もあるんだなと視野しやを広げてみてください。

    最後は100人みんなのアクション宣言を見て終わったね。会場からは「おお〜」と反応がある場面も。オンラインのみんなも自分のアクションが出るのを楽しみにして、みんなのアクションを改めてみて「これいいね!」と盛り上がっていたよ。

    未来に向けてアグリキッズ100人で作り上げた
    「アグリキッズ・
    アクション宣言」。
    101人目の仲間に向けて、
    みんなの想いやチャレンジする姿勢しせいもきっと届いたはず。
    サミットで学んだことを
    わすれずに
    みんなのチャレンジが成功することを応援しているよ!