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社会課題
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限られた資源を守るために
下水道は新たな道へ

環境省の資料※1によると17世紀から19世紀の半ばまでの江戸時代と呼ばれていた頃の日本では、都市で出たし尿や生ごみは農家によって引き取られ田畑の肥料として活用され、そこで栽培された米や野菜が町の人々の食材に供されるという循環が成立していた。し尿や生ごみが都市部に残らないため、江戸の町の衛生は保たれ、循環型の社会を形成していたと考えられている。

21世紀に入り、国際社会では化石資源の枯渇や、都市化や人口増による食料・水の不足が懸念されるようになった。近年、限られた資源と環境を守るため、新たな循環型社会の構築が推進されている中、日本はかつて田畑の肥料として再利用されていた資源などが流れ込むなどする下水道にさまざまなポテンシャルが秘められていることに着目していた。

2005年下水道には、その新たなあり方として、「健全な水循環・資源循環」を創出する「循環のみち」というコンセプトが示された。これは、水をきれいにするだけでなく、下水から水や資源を再生・活用、その実現のための施設再生であった。そして2014年には、「循環のみちの『持続』と『進化』」をめざす「新下水道ビジョン」が策定され、下水事業の運営課題などを踏まえ、いかに「循環のみち」を継続可能にするかを主眼に、サステナブルな資源・エネルギーの循環の進化をめざすこととなった。こうした流れの中で、クボタは、下水処理施設での大幅な省エネ化や、下水汚泥からリンなどの貴重な資源を回収し再利用する技術などを開発。下水道のポテンシャルを最大に引き出しながら、循環型社会を実現するために貢献していく。

注釈
  • ※1出典 環境省 「2008年版 環境・循環型社会白書」より
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