1990年代、急速な技術革新によるICT(情報通信技術)の進展は、社会・生活に大きな変化を促した。その波はあらゆる産業界に及んだが、農業セクターもその例外ではなかった。後に精密農業と呼ばれ、ICTをはじめとした先進技術を駆使した営農の取り組みが始まった。世界は、2050年には人口が98億人を突破するものとみられており、食料不足への懸念が高まりを見せている。精密農業は、これら世界の食料問題解決の切り札の一つになると考えられている。クボタは国内稲作市場において、業界に先駆けて精密農業(クボタの呼称はスマート農業)を導入した。さらに現在、欧州畑作市場での精密農業の取り組みに着手。「グローバル・メジャー・ブランド」を目指すクボタは、世界の食料問題の解決に向けて新たな挑戦を開始している。