北海道ボールパークFビレッジ完成予想図

2022 . 12 . 9 / Fri

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2023年3月にオープンが迫る「北海道ボールパークFビレッジ」を訪ねて 北海道のシンボルをめざし
パートナーとつくる「共同創造空間」

文・写真=クボタプレス編集部

2023年3月、北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」(以下、エスコンフィールド)を核とした「北海道ボールパークFビレッジ」(以下、Fビレッジ)がいよいよ誕生します。プロジェクトに賛同するさまざまなパートナーと共同でサステナブルな街づくりが進められており、エリア内ではパートナー企業の1社であるクボタもこの地に農業学習施設を建設中です。

日本中が期待を膨らませるFビレッジのオープンが目前に迫る中、株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテインメント取締役の前沢賢さんに、エリア全体の見どころや事業にかける想い、クボタの手掛ける農業学習施設への期待について語っていただきました。

建設が進む「北海道ボールパークFビレッジ」を訪ねて

アメリカでは近年、スタジアムではなく「ボールパーク」と呼ばれる野球場が増えています。ボールパークとは野球観戦に限らず、多様な楽しみ方ができるエンターテイメント性の高い施設。日本の各球団もこのボールパーク文化に注目し、球場の建設や改修を進めていますが、その本場アメリカ型にも勝るとも劣らぬ革新的なボールパークが2023年3月、北の大地に誕生します。

北海道ボールパークFビレッジのエリアマップ

「北海道ボールパークFビレッジ」のエリアマップ。敷地内には多様な施設がお目見えする予定です。

北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」を核としたエリア名は「北海道ボールパークFビレッジ」。約32haの広大な敷地内には、農業学習施設、子どもの遊び場、グランピング施設、プライベートヴィラ、認定こども園、ショップなど、さまざまな施設が計画され、まさにビレッジの名がふさわしいスケールです。

建設中の「エスコンフィールドHOKKAIDO」外観

建設中の「エスコンフィールドHOKKAIDO」。開閉式の切妻屋根はレールに沿って平行にスライドし、約25分で全開します。写真は全開した状態。(2022年10月初旬時点)

開業まで半年を切った2022年10月初旬、新千歳空港と札幌の中間に位置する、北広島市の建設地を訪ねました。緑豊かな林道を抜けた先に忽然と姿を現した、ガラスの壁面がそびえ立つ巨大な新球場。開閉式の切妻屋根とシャープな外観が目を引く、誰もが高揚感を覚えそうなダイナミックなデザインです。球場の外装はほぼ完成し、内装とエリア内施設の建設が急ピッチで進んでいました。

アメリカのボールパークは都市型が多いのに対し、Fビレッジはもともとあった地形や風景を生かした自然環境の中にあるため、世界的に見ても稀有なボールパークと言えるでしょう。

パートナーと形にする共同創造空間

2015年の事業スタート以来、このプロジェクトを牽引してきた北海道日本ハムファイターズ取締役の前沢賢さんにお話を聞きました。

前沢さん

株式会社北海道日本ハムファイターズ 取締役 兼 株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント 取締役 事業統轄本部長の前沢 賢(まえざわ けん)さん。

前沢さんによれば、プロジェクトのコンセプトは「共同創造空間」。この計画に賛同する産・官・学のパートナーと共同で持続可能な街づくりに寄与することが、当初からの目標だったそうです。

「ここでは国内外のさまざまな方々と一緒に創り上げていくことが成功の道であり、新しい価値の創出につながると信じて取り組んできました。今回、アメリカの球場設計会社や自治体、そしてクボタさんなど、多くの皆さんと共創する機会に恵まれ、その楽しさや尊さを実感しています」

また、地域社会の未来を担う子どもたちのために、多様な場やプログラムを用意しているのも、Fビレッジの大きな特徴。12球団で初めて小学生以下の球場への入場料を一律無料化し、敷地内にキッズエリアを豊富に設けているのは、そうした姿勢の表れです。

エスコンフィールドHOKKAIDOの模型

「エスコンフィールドHOKKAIDO」の模型。

「エリア名にも球場名にも『北海道(HOKKAIDO)』が入っている理由は、高いブランド力がある北海道を前面に押し出すことで、この地のシンボルとなるような場所をめざしているからです。北海道全体をグローバルにPRしていく中で、海外の方も含め、北広島、恵庭や札幌などを訪れる方が増えれば、地域活性化にも貢献できると考えています」

クボタが手掛ける農業学習施設への期待

前沢さんによると、北海道の基幹産業である農業をテーマにした場をつくるという構想も当初からあったとのこと。帯広など道東まで行けば、そういった施設があるものの、まだ都市部である札幌圏にはありません。だからこそ、国内外からアクセスしやすいこの地で農業の大切さを知ってもらえる機会をつくりたいと思ったそうです。「作物の生産だけでなく消費に至るまでの過程を考え、学び、その中で得られる喜びや楽しさを体験できる場にしたいと考えています」と前沢さんは言います。

農業学習施設のイメージ

農業学習施設のイメージ。

とはいえ、初めに漠然と想像していたのは、露地栽培とハウス栽培の両方が体験できる農園のようなイメージ。ですが、その内容の充実ぶりはまったくの想定外で、正直驚いたと前沢さんは振り返ります。

「施設の概要を聞き、最先端の技術によって効率よくクリーンな環境で行えることを知って、私自身、農業に対するイメージが覆されました。メインターゲットは子どもと聞いていますが、大人でも知らない食と農に関する知識や最新情報が数多く学べる場になると期待しています」

一方、コロナ禍の終息後はインバウンド需要の獲得も見据えているという前沢さんは、グローバル企業であるクボタとのさまざまな取り組みによるシナジー効果にも期待していると語ります。

「クボタの皆さんと話していると、ここに世界各国のお客様を招きたいといった話が自然に出てきます。道内だけでなく道外の人に来てほしいという話は他の事業パートナーの皆さんからも出ますが、海外を主たるターゲットにしている企業は珍しい。そういう意味でも、クボタさんは私たちを今後一層インスパイアしてくれると思います。たとえばこの場所とエスコンフィールドを活用して、食と農をテーマにしたグローバルなカンファレンスを共催するなど、海外向けのイベントも一緒に企画していきたいです」

エリアビジョン「PLAY HUMAN.」に込めた思い

ところで、Fビレッジには「共同創造空間」というコンセプトとは別に、「PLAY HUMAN.」というエリアビジョンがあります。このエリアを、人が人らしく豊かに生きられる、ウェルビーイングな場所にしていきたいという想いが込められており、クボタもこのFビレッジにおいて、こうした想いの体現をめざしています。「クボタさんの農業学習施設があることで、まさにそれを実現する機能がこのFビレッジに備わってくれると感じます」と前沢さん。

球場のグラウンドをバックに立つ前沢さん

天然芝の張り込みが進む新球場のグラウンドをバックに、センタースタンド脇に立つ前沢さん。構造体がむき出しの屋根裏もまた迫力満点。並々ならぬ情熱を傾けてきた球場だけに、座席の色など隅々のデザインにまで気を配り、球場の周辺に植える主な樹木も1本1本、道内各地の圃場に自ら足を運んで選んだとのこと。

聞けば、この「PLAY HUMAN.」という言葉は、若い社員たちが話し合って決めたそうです。今も5年後の完成をめざす新たな事業を若手チームに一任して進めており、プロジェクトを進めるうえで、役職者のみですべてを決める必要はまったくないと前沢さんは断言します。

「Fビレッジの候補地は20ha以上ある場所に絞り、その中から選定しました。野球場だけなら5haもあれば事足りますが、ここはその何倍も広く、現在予定している他の施設が完成した後も、まだ未開発のエリアが残ることになります。この余地こそが文字どおり、組織と人の成長の『余白』。若い人たちには自分たちがめざすビジョンの実現に向けて、ぜひこの余地を活かして、自ら考え、決断し、成長していってほしいのです」

編集後記

2023年春に向けて、パートナーとの共同創造空間が形になっていくFビレッジ。そのうちの一つである農業学習施設は”食”と”農”という、人が生きていくうえで必要なことを学べる、まさに「PLAY HUMAN.」を実現する場になると、プロジェクトリーダーの前沢さんは期待を込めて語ってくれました。目前に迫るFビレッジの開業に、われわれも期待が膨らむばかりです。

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