1924年からクボタで製造が開始された、看貫(かんかん)と呼ばれる「台はかり」

2021 . 01 . 27 / Wed

LIFE

動物園、青果仲卸、養蜂場で活躍するクボタの製品私たちの暮らしを身近で支える
「はかり」が担う役割とは!?

文・写真=クボタプレス編集部

体重を量ったり、調味料の分量を量ったり、体温を測ったり、私たちの暮らしは何かを「はかる」場面にあふれています。ものづくりの現場でも、材料調達や組立といったすべての工程で計測が行われており、計測の正確さは製品の品質を左右します。これらの場面で活躍するのが「はかり」です。そして、このはかりの製造を100年近くも前からクボタは開始し、センサ技術やデジタル技術によって発展させながら、計量機器・計量システム業界を牽引し続けてきました。

今回のクボタプレスでは、動物園や青果仲卸など、「こんなところにも!?」と思わず声に出してしまいそうなクボタのはかりの活躍にフォーカス。さまざまな場所で私たちの暮らしを支えているはかりをご紹介します。

「はかる」の歴史を現在に紡ぐクボタ

ものの重さや質量を計測する道具である「はかり」。その歴史は紀元前8000年前にまでさかのぼり、古代エジプトの古文書には、はかりのルーツである天秤を使って作業する人々の様子が描かれています。そして、はかりは時代のニーズとともに「さおはかり」「上皿天秤」「ばね式はかり」と進化を遂げ、文明の発展に欠かせない道具となっていきました。

日本では、室町時代から戦国時代にかけての商業の発達とともにはかりが広く用いられるようになり、幕末になると西洋式のはかりが使われるように。そして、1921年にメートル法への統一を打ち出した度量衡法の改正によって、重量の単位が「貫」から「キロ」に変わったことを機に、新しいはかりの需要が製造工場を中心に高まりました。

精米された新鮮なお米が山盛りに入った檜製の一合桝

1594年、豊臣秀吉は太閤検地において、それまで基準が曖昧だった升とものさしを統一。その後、日本国内でも徐々にはかりの基準が整備されていきました。

その市場の動きにいち早く着目したのが、クボタの創業者である久保田権四郎氏です。14歳で上阪し、鋳物屋で鋳造の修業を積んでいた権四郎氏は、19歳で独立開業した1924年、培ってきた鋳造技術を生かして「台はかり」と「上皿さおはかり」の製造に着手。以降、クボタは各産業・企業の計量機器・計量システムに対する認識の高まりに伴って、産業用はかりの開発を本格的に始動させていきました。

クボタが1924年から製造を開始した「上皿さおはかり」と、その右隣りには看貫(かんかん)と呼ばれる「台はかり」

クボタが1924年から製造を開始した「上皿さおはかり」(左)と看貫(かんかん)と呼ばれる「台はかり」(右)。

2000年以降、クボタが製造した日本初となるさまざまなデジタルロードセル

電子回路を内蔵することで、直接デジタル信号を出力することが可能となった日本初の「デジタルロードセル」。外部の温度などに強く、高い精度で計測することができる革新的な製品の登場となりました。

1970~80年代の高度経済成長期には、労働力不足の顕在化による設備の自動化・省力化の声を受け、従来の機械式はかりを開発する一方で、荷重を電気信号でとらえる電子化を推進。さらに自動制御・データ処理へと技術を拡げて、はかりのシステム化を進めていきました。1994年には、特定計量器指定製造事業者免許を取得し、ひずみ式ロードセルからデジタル信号を直接出力できるようにした日本初の「デジタルロードセル」を開発するなど、革新的な製品を次々と世に送り出し、常に計量機器・計量システム業界を牽引し続けています。

その根底には、「適正な計量を提供し、社会基盤を支える」という強い想いがあり、その想いは現在のクボタにも大切に受け継がれています。

ここにもクボタ! 暮らしを支えるさまざまなはかり

国内外で高く評価され、さまざまな産業の最前線で活躍するクボタのはかり。その中から3つの導入事例をご紹介します。

国内最大級のゾウ舎で健康管理に貢献する「デジタル台はかり」

国内最大級のゾウ舎が2019年にオープンし、話題を呼んでいる札幌市円山動物園。ここで使われているのが、10tまで計量できる小型トラック用の台座をゾウの体の幅にカスタマイズしたデジタル台はかりです。

2018年11月30日に円山動物園に新設されたゾウ舎を上空から撮影した全景
円山動物園のゾウ舎で身体を寄せ合う2頭のゾウ

2018年11月30日に円山動物園に新設されたゾウ舎。
4頭のアジアゾウが生き生きと過ごす様子を間近で観察することができます。(写真提供:札幌市円山動物園)

動物の健康管理のためには正確な体重計測が欠かせません。ゾウが乗っても揺れが少なく、どの位置に乗っても正しい計測結果が得られるというのが採用の決め手となったそうです。

丸山動物園のゾウ舎に設置されたクボタ製の「デジタル台はかり」で体重を測る一頭のゾウ

ゾウ舎の体重計には、対象物が乗ると起こるわずかな金属のひずみを電気信号に変換・数値化する高精度なデジタルロードセルが使われています。

高級フルーツ店の信頼を共に守る「フルーツセレクター」

高級フルーツ店向けの青果の卸売りを行う「神田万彦」。天保7年創業の、知る人ぞ知る老舗の青果仲卸では、果樹などの外皮に近赤外光を照射して糖度を計測する「フルーツセレクター」が活躍しています。江戸時代から続く老舗高級フルーツ店などからは糖度を指定して注文が入るため、買い付けた青果の糖度をフルーツセレクターでひとつひとつ計測し、基準を満たしているかを確認しているそう。果樹の糖度を数値化できるということは、美味しさの保証にもなり、ひいてはお店の信頼性の向上にもつながります。日本の甘くて美味しいフルーツは、こうした確かな目利きをもった仲卸や生産者、青果店の努力があってこその賜物であり、その中でフルーツセレクターもまた重要な役割を果たしているようです。

青果仲卸「神田万彦」で使われているクボタ製の「フルーツセレクター」で桃の糖度を測る店主

神田万彦では、2007年から選別結果を音声で伝える卓上型と持ち運びが可能な携帯型の2タイプが採用されています。

1滴のムダもなくハチミツを充填する「液体充填機」

1909年に福岡県朝倉市で創業した藤井養蜂場は、ハチミツの生産から容器詰め、出荷に至る全工程を自社で行う業界屈指の養蜂場です。

藤井養蜂場近くにある広大な敷地内に設置された蜂場で、複数人の作業者が採蜜を行っている様子
黄色い花を咲かせたツワブキから蜜を集める一匹のミツバチ

藤井養蜂場では、国産の純粋ハチミツをはじめ、ローヤルゼリーやプロポリスなどのハチミツ関連加工食品も取り扱っています。
(写真提供:藤井養蜂場)

約2,000群のミツバチを全国各地の花の開花に合わせて移動させて蜜を集める転地養蜂が特長で、そうして集めた貴重なハチミツを一斗缶に充填する際に活躍しているのが「液体充填機」です。ボタンを押すだけで、設定したグラム数を一定のスピードで定量充填できることに加え、正確な充填を自動で行えるため、手作業で行っていたグラム数の微調整も不要に。生産効率と作業効率の向上に貢献しているようです。

藤井養蜂場に設置されたクボタ製の「液体充填機」を使い、一斗缶にハチミツを充填する白い作業服を着用した作業者

液体充填機で一斗缶にハチミツを充填している作業の様子。1日当たり約50缶の充填を行うそう。

編集後記

いかがでしたか? 久保田権四郎氏が100年近くも前に製造を開始し、その長い歴史の中で常に時代の要請に合わせて進化・発展しながら、私たちの暮らしと産業を支え続けてきたクボタのはかり。意外なところで活躍しているクボタの製品ですが、どの業界でもなくてはならない存在として正確に「はかる」ことに貢献していることが理解いただけたのではないでしょうか。

今もどこかで、確実に私たちの暮らしを豊かにしてくれているクボタのはかりに、クボタプレスは今後も注目していきます。

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