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TECHNOLOGY

クボタと東芝が共同開発した省エネ型の最新技術を導入決定。道頓堀川の川底が見えるように?!大阪・中浜下水処理場に最新下水処理技術「スクラム」が初導入

2017 . 06 . 26 / Mon

大阪・中浜下水処理場に最新下水処理技術「スクラム」が初導入

文・写真=クボタプレス編集部

毎年春には桜並木の通り抜けイベントが開催され、お花見スポットとしても知られる大阪市城東区の中浜下水処理場。日夜汚水を浄化している縁の下の力持ちですが、すでに稼働開始から50年以上が経過。施設の老朽化が進んでいます。

一方、大阪市では「水都大阪」ブランドの確立に向けて、道頓堀川・東横掘川の水辺の魅力創出に取り組んでいて、水質の更なる改善を目指しています。
そこで、老朽化した下水処理場をパワーアップさせ、キレイな処理水を東横堀川に送水することで水質改善を図る、そんな計画が立てられました。

その切り札として、クボタと東芝が共同開発中である最新鋭のスマートMBR下水処理システム「スクラム(SCRUM)」の導入が決定しました。

大腸菌ゼロ・省スペースなシステムがさらに省エネ型に

「MBR? スクラム?」という方のために簡単にご説明すると、MBRとは「膜分離活性汚泥法」(Membrane Bio‐reactor)のこと。汚水を浄化した後の微生物を平均0.2μmの穴があいた「膜」でろ過し、大腸菌の混入がゼロで透明度の高いキレイな水へと処理することができる方式です。さらにコンパクトな施設で汚水を浄化することができるため、広大な敷地の確保が難しい都市部においてメリットがある下水処理法です。

液中膜とは?

液中膜技術とは?(従来の処理法との違い)

クボタのMBRは、すでに国内では8割のシェアを持ち、かつ海外でも700件の導入実績があり、世界的なトップランナーの位置を占めています。そこへ新たに「スクラム」がデビューすることで、今回の中浜下水処理場を皮切りに、国内でも中大規模下水処理場へのMBRの普及が本格化していくことが見込まれています。

目指すは「山を流れる川と同じぐらいキレイ」!

さて、大阪に暮らすみなさんや、大阪を訪れる人々にとってもっとも気になること。それは、「スクラムが稼働すると、道頓堀川と東横堀川はどのぐらいキレイになるの?」という点ではないでしょうか。

大阪市の報道資料*によれば、「道頓堀川、東横堀川の水質環境基準を、山間部を流れる河川同様のA類型にすることをめざしています」とのこと。そして、「川底が見えるくらいのきれいな川にしたい」と記されています。

山を流れる川と同じぐらいのキレイな水が流れ、川底が見えている道頓堀川……! 正直ちょっとピンとこないという方も少なくないかもしれませんが、かつて汚染が深刻だった川が水質改善し、鮎が戻ってくるといったさまざまな実例がすでにあります、ぜひ実現を期待したいところです。

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